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F1カナダGP決勝:ベッテル怒髪天。トップチェッカーもタイムペナルティで2位。ハミルトンが今季5勝目

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F1カナダGP決勝:ベッテル怒髪天。トップチェッカーもタイムペナルティで2位。ハミルトンが今季5勝目

 F1第7戦カナダGPの決勝レースが行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季5勝目。セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がトップでチェッカーを受けたが、タイム加算ペナルティで2位に終わった。

 快晴のジル・ビルヌーブ・サーキットは、気温28度、路面温度は51度というコンディションでスタート時刻を迎えた。

【動画】F1第7戦カナダGP予選ハイライト

 フェラーリ、メルセデス勢が予選Q2をミディアムタイヤで突破した他、Q3に進出したマシン以外は全車がソフトタイヤでのスタートを避けた。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンやピットレーンスタートのケビン・マグヌッセン(ハース)などは、ハードタイヤでのスタートを選択した。

 スタートではポールポジションのベッテルがトップをキープ。上位勢では大きな混乱はなかったが、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)に抜かれひとつポジションを落とした。

 アレクサンダー・アルボン(トロロッソ)は1コーナーの混乱でフロントウイングを失ってしまい、緊急ピットイン。ソフトタイヤでレースをスタートしたカルロス・サインツJr.(マクラーレン)は、ブレーキダクトにデブリが詰まったようで、4周目にピットに入ってハードタイヤに履き替えた。

 序盤はベッテルが主導権を握り、ハイペースで周回を重ねて2番手のハミルトンとの差を広げていった。ハードタイヤのフェルスタッペンは、ソフトタイヤのランド・ノリスを6周目に攻略し、8番手となった。

 対して、ソフトタイヤスタートだったピエール・ガスリー(レッドブル)は8周目にピットへ。ハードタイヤへとスイッチした。これに反応し、翌周にはリカルドがピットに飛び込んだ。

 するとその直後、ランド・ノリス(マクラーレン)が右リヤサスペンションのトラブルでスロー走行しピットレーン出口でマシンを止めた。どうやらブレーキの過熱からサスペンションの破損に繋がってしまったようだ。ただセーフティカーなどは出動しなかった。

 ピット作業を済ませ、ペースを上げたいガスリーだったが、ピットストップを済ませていないランス・ストロール(レーシングポイント)に引っかかってしまった。この影響で、18周目にピットに入ったヒュルケンベルグにも前を行かれてしまう苦しい展開。レッドブルは、フェルスタッペンもペースの上がらないボッタスに詰まってしまう状態だ。

 ハミルトンはペースを上げ、一時は3秒近くまで広がったベッテルとの差を詰めたが、ベッテルもこれに反応しハミルトンとの差をコントロールした。3番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)はハミルトンを約3秒差で追った。

 25周目、チームからベッテルにプッシュしろと無線が飛んだ。それを聞いたベッテルのピットインは27周目。これを見たハミルトンにもプッシュの指示が飛ぶが逆転はできないと判断。ピットインを遅らせたが、ハミルトンのタイヤに余裕はなく29周目にピットに入った。

 メルセデスは31周目にボッタスもピットに呼び戻した。一方のフェラーリは、ルクレールにペースを維持して走り続けるよう指示。そのルクレールは34周目までピットインを遅らせた。

 タイヤを履き替えたボッタスが速さを取り戻すと、5番手を走るリカルドに追いついた。ボッタスはバックストレートで襲いかかるが、リカルドも懸命にブロックを見せた。数周に渡ってボッタスを抑え込んだリカルドだが、38周目に最終シケインまでにボッタスがようやく前に出ることに成功した。

 一方、トップ争いにも変化が。ベッテルは序盤からハミルトンに2秒近くの差をつけていたが、徐々にハミルトンがその差を詰めると、40周目にはDRS圏内に入った。しかしヘアピンでタイヤをロックさせてしまったハミルトンに対し、ベッテルはファステストラップを叩き出して応戦した。

 ベッテルとハミルトンは僅差のトップ争いを続けたが、48周目のターン4で挙動を乱したベッテルがコースオフ。グラベルを突っ切りなんとかそのままコースに戻ったベッテルは、ギリギリでハミルトンの前を維持することに成功した。ベッテルとハミルトンが接触しかかったこともあり、この件は審議対象となった。

 唯一ピットに入っていなかったフェルスタッペンが、49周目にようやくピットインしミディアムタイヤを装着。しかしリカルドのみならず、ヒュルケンベルグにも先行を許してしまった。しかし、タイヤを新しくしたフェルスタッペンは51周目にヒュルケンベルグを、52周目にリカルドを相次いでパスし5番手となった。

 間一髪でトップを守ったベッテルは52周目にファステストを更新し、ハミルトンとの差を1.5秒ほどに拡大。しかし48周目にコースオフした際の復帰の仕方が危険だったとして、5秒のタイムペナルティを科されてしまった。

 これでコース上でベッテルをパスしなくても良くなったハミルトンは、ペースを上げてベッテルの約1秒後方まで接近。優勝が確実なポジションでレースを進めた。

 残りが3周を切ると、ボッタスがピットイン。ファステストラップ更新を狙ってソフトタイヤを装着した。一方、9番手争いが三つ巴の展開。サインツJr.に襲いかかったストロールがオーバーテイクを成功させ9番手に浮上すると、それをすぐ後ろでバトルを見守っていたクビアトは機を見逃さず、ターン1でサインツJr.のインに飛び込み、10番手に浮上した。

 最終的に、ベッテルはハミルトンの約1.3秒前でチェッカー。しかしペナルティの結果、ハミルトンが優勝を飾った。3位はルクレール。終盤は猛プッシュでベッテルとの差を縮めていたが、約1秒届かなかった。

 4位のボッタスは69周目に1分13秒078をマークし、ファステストラップのボーナスポイントを獲得した。レッドブルは、フェルスタッペンが5位。ガスリーが8位でレースを終えた。ルノーはリカルドが6位、ヒュルケンベルグが7位と”ベスト・オブ・ザ・レスト”と最高の形で確保した。

 トロロッソ・ホンダはアルボンが終盤にトラブルでリタイアしたが、クビアトが土壇場で1ポイントをもぎ取った。

 レース後、ペナルティの裁定に納得がいかないベッテルは、ピットレーン入り口でマシンを止め、表彰式の手順に従わずチームのホスピタリティに直行。スタッフに促されパルクフェルメに戻ると、ハミルトンのマシンの前に置かれた1位のボードと、2位のボードを”交換”。怒りを爆発させた。

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