現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ

ここから本文です

アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ

掲載 1
アルピーヌ、水素エンジン搭載プロトタイプ『アルペングローHy4』を発表。WECスパでデモ走行実施へ

 アルピーヌは5月10日、この週末にスパ・フランコルシャン・サーキットで開催されるWEC世界耐久選手権のスパ・ラウンドに先駆けてデモンストレーション走行を予定する水素エンジン搭載のコンセプトカー、『Alpenglow(アルペングロー)』の最新バージョンを同地で公開した。

 WEC第3戦スパ・フランコルシャン6時間レースの予選日となる10日(金)の午前中に発表された『アルペングローHy4』は、2022年のパリモーターショーで初めて披露されたショーカーからいくつかの大きな変更が加えられている。

ル・マン24時間主催者、水素カーによるサルト・サーキットでのデモンストレーション開催を発表

 アルピーヌは、2.0リットル直列4気筒ハイドロゲン内燃エンジンを搭載したこのマシンを“本物のローリング・ラボ(走る実験室)”と表現し、将来的にル・マン24時間レースに水素エンジン搭載マシンで参戦することへの明確な関心を示した。

「モータースポーツの脱炭素化に積極的に参加する一環として、水素内燃エンジンは非常に有望なソリューションだと考えている」と語るのは、アルピーヌ・モータースポーツ副社長のブルーノ・ファミン。

「私たちは水素が次世代の耐久スポーツカーの脱炭素化に不可欠なステップになることを知っており、とくにコンパクト化と性能向上のために液体貯蔵に切り替えることができれば、F1カーにも適用できる可能性がある」

「アルペングローのプロトタイプは、将来の水素エンジンを開発するための本物の技術研究所であることを完璧に示している」

 ベルギーを代表するオールドトラックで発表されたアルペングローの最新バージョンは気体水素を動力源とし、直4内燃エンジンは約250kW(約340PS)を発生し、最高速度は270km/hに達する。

 アルピーヌによれば、このクルマはレースコンディション下で100kmを走行できるという。水素タンクは55リットルのものが3つ備えられ、気体状態の水素は700バールに加圧された状態で貯蔵される。

 しかしファミンは、アルピーヌがすでに液体水素への切り替えに取り組んでいることを明らかにし、Hy4の後継モデルはV型6気筒エンジンを搭載すると述べた。

「私たちは、これがレースのための道だと確信している」とファミンは述べ、水素ガスに比べて貯蔵が容易で航続距離が長いという利点と、液体で水素を貯蔵することにともなう大きな課題を指摘した。

 この分野で先を行くトヨタは昨年、水素を燃料とするカローラH2コンセプトで同様の転換を図っている。日本のメーカーはこれまでに計3回、水素エンジンを搭載したカローラで富士24時間レースに参戦した。

 初期のアルペングロー・コンセプトとは異なり、Hy4は2シーターで、全幅と全高の点でWECのトップカテゴリーを走るハイパーカーに近いプロポーションを特徴としている。

 WECスパの決勝日にあたる5月11日(土)の午前中に行われるデモンストレーション走行では、ラリークロスのドライバーであるギヨーム・ド・リダーがアルペングローのステアリングを握る予定だ。

こんな記事も読まれています

ベントレー史上もっともパワフル、782PSを誇る新型『コンチネンタルGT スピード』の公開日が決定
ベントレー史上もっともパワフル、782PSを誇る新型『コンチネンタルGT スピード』の公開日が決定
AUTOSPORT web
アジアン・ル・マン・シリーズにハイパーカークラス導入か。ACOの考えと各メーカーの反応
アジアン・ル・マン・シリーズにハイパーカークラス導入か。ACOの考えと各メーカーの反応
AUTOSPORT web
ル・マンで代役務めたホークスワース、「レクサスを勉強中」のアコーディスASPの将来を楽観視
ル・マンで代役務めたホークスワース、「レクサスを勉強中」のアコーディスASPの将来を楽観視
AUTOSPORT web
ピレリ、ポルシェ911 GT3およびGT3 RS用に新スポーツタイヤを専用開発
ピレリ、ポルシェ911 GT3およびGT3 RS用に新スポーツタイヤを専用開発
AUTOSPORT web
【サーキット試乗】GT2シリーズの開幕戦で早速勝利したMC20ベースのレーシングカーを全開ドライブ!「マセラティGT2」
【サーキット試乗】GT2シリーズの開幕戦で早速勝利したMC20ベースのレーシングカーを全開ドライブ!「マセラティGT2」
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホモロゲーション延長でマクラーレンに「余裕」。LMDhプログラムは2027年参戦開始を目指す?
ホモロゲーション延長でマクラーレンに「余裕」。LMDhプログラムは2027年参戦開始を目指す?
AUTOSPORT web
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
V8ツインターボで800馬力、エアロも盛り盛り 公道走れる? フォード・マスタングGTD、欧州発売へ
AUTOCAR JAPAN
『トヨタ・カローラ(AE110型/JTCC)』コンパクトボディで苦しんだニューカローラ【忘れがたき銘車たち】
『トヨタ・カローラ(AE110型/JTCC)』コンパクトボディで苦しんだニューカローラ【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
レトロ顔!? 斬新「和製スーパーカー」実車展示! V8エンジン×2人乗りの“完全新型”マシン!? 「謎のGRAN TURISMO」とは
レトロ顔!? 斬新「和製スーパーカー」実車展示! V8エンジン×2人乗りの“完全新型”マシン!? 「謎のGRAN TURISMO」とは
くるまのニュース
300馬力のトヨタ「和製スーパーカー」が凄い! 「ミッドシップ×オープンカー」の山盛り仕様! ハイブリッドも搭載した「斬新スポーツモデル」に期待大!
300馬力のトヨタ「和製スーパーカー」が凄い! 「ミッドシップ×オープンカー」の山盛り仕様! ハイブリッドも搭載した「斬新スポーツモデル」に期待大!
くるまのニュース
マクラーレン、LMDhマシンでのル・マン参戦計画が現実的に。規則延長で“余裕”生まれる「あとはタイミング次第」
マクラーレン、LMDhマシンでのル・マン参戦計画が現実的に。規則延長で“余裕”生まれる「あとはタイミング次第」
motorsport.com 日本版
実用化に向けたカウントダウン開始!? トヨタが水素燃料電池トヨタ・ハイラックス・ピックアップトラックプロの最終段階移行を発表
実用化に向けたカウントダウン開始!? トヨタが水素燃料電池トヨタ・ハイラックス・ピックアップトラックプロの最終段階移行を発表
バイクのニュース
マツダが“白い”新型「和製スポーツカー」実車公開! “市販化”進む「ロータリー」搭載車! 「ポルシェ」級スペックの「アイコニックSP」とは
マツダが“白い”新型「和製スポーツカー」実車公開! “市販化”進む「ロータリー」搭載車! 「ポルシェ」級スペックの「アイコニックSP」とは
くるまのニュース
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
「間違いなくポジティブ」ル・マンで完走を果たしたランボルギーニ、WEC後半戦はペース改善が目標
AUTOSPORT web
プラグインハイブリッドモデルに進化した新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードの発表が英国時間6月25日に決定
プラグインハイブリッドモデルに進化した新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードの発表が英国時間6月25日に決定
カー・アンド・ドライバー
WorldRX“6冠”の絶対王者が電動での王座防衛を捨て、持続可能燃料採用の“内燃機関”モデルに回帰
WorldRX“6冠”の絶対王者が電動での王座防衛を捨て、持続可能燃料採用の“内燃機関”モデルに回帰
AUTOSPORT web
最高速を欠いたポルシェ。表彰台を逃す結果に「BoPのせいじゃない」とLMDh責任者/ル・マン24時間
最高速を欠いたポルシェ。表彰台を逃す結果に「BoPのせいじゃない」とLMDh責任者/ル・マン24時間
AUTOSPORT web
ルノーF1が2026年PUプロジェクト中止を検討との噂。アルピーヌが他社製PU搭載という不合理なシナリオは起こり得るのか
ルノーF1が2026年PUプロジェクト中止を検討との噂。アルピーヌが他社製PU搭載という不合理なシナリオは起こり得るのか
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
  • kutarou
    充填速度等から現在では水素エンジンが最善と思う。
    トヨタはやはり凄い企業だ!!
    ホンダが心配だね。
    EV全振りだけどFCVならいけるがBEVは厳しいと思う。
    水素ステーションの拡大と安価に作れるようにすれば水素エンジンは伸びるだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村