YZF-R7のスポーツ度をアップさせるお手本のようなカスタム!
ヤマハが提案するミドルスポーツ・YZF-R7。試乗会で初めてYZF-R7と出会ったその日、僕はYZF-R7のカスタムを妄想していた。タイヤ/サスペンション/ホイール…と、自分が思い描くコーナリングマシンの理想を頭の中で追いかけた。アクティブのYZF-R7は、その時に僕が想像したYZF-R7に極めて近い!
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操っている実感を強められる、パーツチョイスと各部のアジャスト
アクティブのヤマハYZF-R7は、走り出した直後から一体感に溢れていた。タイヤが温まっていく感覚もわかりやすく、数周で思い通りのライン取りができ、気持ちの良いコーナリングをすることができた。僕は約2年前に行われたYZF-R7の試乗会の時に「自分が手に入れたら…」と仮定して様々なカスタムを妄想したことを思い出し、その答えがアクティブのYZF-R7にあるような気がした。
YZF-R7のターゲットは、YZF-R3やYZF-R25でスポーツライディングの楽しさを知ったライダーのステップアップがひとつにあると思うし、そういった方には十分なポテンシャルを持っている。一方で、YZF-R1やYZF-R6といったピュアスポーツからのダウンサイジングにもなるのではないかと僕は期待していたのだ。しかしサーキットというシーンに限定すると、それには少し各部のクオリティや性能が足りず、気がついたらカスタムを妄想していたというわけだ。
YZF-R7の登場から約2年。カスタムパーツも出揃い、セットアップの方向性も見えてきた今こそ、良い意味で尖りすぎていないスポーツバイクでコーナリングを追求するのが面白いと思った。
―― 「ちょうどいい」のひとつ先へ、をコンセプトに制作されたアクティブのYZF-R7。「ストリートからサーキットまで」というヤマハのコンセプトを、ボルトオンパーツだけでワンランクアップさせている。カラーリングは1985年の北米仕様のFZ750がモチーフだ。アクティブのYZF-R7用のパーツ一覧はこちら。
現実的なカスタム内容なのに、走りの変化は大きい
アクティブのYZF-R7は様々な部分に手が入っているが、僕が「ワインディング、たまにサーキット」というYZF-R7ユーザーにオススメするカスタムポイントは以下。
マストなのは、タイヤと前後のサスペンション。ノーマルタイヤはサーキットを走るにはグリップ感が少し希薄。今回アクティブがチョイスしたのは、ブリヂストンのS22(市販品)。実はノーマルもS22なのだが、ノーマルと市販品では結構フィーリングが異なるのだ。今なら来春に発売となるS23を選択するのも良いだろう。
さらにハイパープロ製のリヤサスペンションとフロントフォークスプリングのセットは、とてもバランスが良かった。ノーマルはリヤが突っ張っている感覚があり、進入から旋回、立ち上がりでもリヤが高い感じなのだが、このハイパープロのキットは前後サスがきちんと作動するイメージ。進入で向き変え&旋回の準備をしやすく、重心の低いところから思い通りにバンクできるのが印象的だった。
ハイパープロのコンスタントライジングレートスプリングは初期がとてもしなやかで、奥に行くと立ち上がる特性。きちんと動いているのに姿勢変化がとても少なく、それがブレーキやスロットル操作をした時のタイヤのグリップの作りやすさに貢献しているのである。
また、ノーマルポジションから20mmの範囲でオフセットできるステップバーは、オフセットカラーを使うことで気軽にポジションを変更できるアイテムとしてオススメ。バンク角を確保すると同時に、ステップバーの剛性感とグリップも向上するため、腰をズラす際のステップワークがスムーズだった。
タイヤとサスペンション、そして少しのポジション変更でYZF-R7のイメージはガラリと変わる。他にも良いパーツはたくさんあるが、走りを変えたいならこのあたりをカスタムの起点にするのが良いだろう。
―― 【HYPERPRO ストリートBOX(ホース付タンクタイプHPA付)】紫のスプリングが特徴のハイパープロ製リヤサスペンション。フルアジャスタブルで、圧縮側の減衰力は高速側と低速側を調整可能。油圧のプリロードアジャスターも装備。フロントフォークスプリングやオイルがセットになったストリートBOXは19万3600円。
―― 【MOTO MASTERヘイローブレーキディスク/BUILD A LINE ステンメッシュブレーキホース】タイヤはブリヂストンの市販品のS22に交換。前後ディスクはモトマスター製(前φ300/6万2700円/左右、後φ245/1万5400円)、ブレーキホースは7色から選べ、様々なオーダー方法が可能なビルドアライン製のステンメッシュ。
―― 【ACTIVE ステップバー】ライダー側とパッセンジャー側のステップバー(各9900円)は、シルバーとブラックを用意。オプションのオフセットカラー(2750円)は6色から選べ、20mmの範囲でポジションを可変できる。延長カラーも6色から選べ、5mm(1540円)と10mm(1760円)を展開。
さらなる気持ちよさやコントロール性を求めるなら…
他にもアクティブのYZF-R7は、ゲイルスピード製アルミ鍛造ホイール/ビルド ア ライン製ステンメッシュブレーキホース/アクラポヴィッチ製マフラー/DNA製エアフィルター/モトマスター製のディスクローターなどを装備。
ゲイルスピード製のホイールは、ノーマルよりもフロント1.03kg/リヤ2.7kg、前後で3.73kgも軽くすることができ、マスの集中を約束。ハンドリングを軽快にし、YZF-R7を一回り小さなバイクに感じさせてくれる。
また、アクラポヴィッチ製のマフラー/DNA製エアフィルター/ハイスロットルキットは、YZF-R7の不等間隔爆発の並列2気筒エンジンをさらに小気味よく演出。エキゾーストノートと吸気音に存在感が出て、スロットルを開けるのが楽しい味付けになっている。
サーキットを走るなら、そんなカスタムの効果をQSTARZのGPSラップタイマーLT-8000GTで数値化するのも面白いはず。「昨日までのバイクや自分と何が違うのか?」 そんな疑問をQスターズなら数値化&視覚化することができるのだ。カスタムの効能をスマホやパソコン上でグラフで見たりすることで、走りの組み立てが変わり、結果それをタイムアップに繋げることもできる。(詳しくはQSTARZで走りを変える!【自分の走りを“見える化”してタイムアップ! カスタムの効果も数値で実感しよう!】)
どんなシーンでも自信を持って操作でき、それをタイヤのグリップに転換できるのが印象的なアクティブのYZF-R7。各パーツ同士をしっかりと調律し、機能パーツの実力を引き出していた。まさに、YZF-R7でスポーツライディングを楽しむための好例である。2年前のあの日、僕の妄想したカスタムメニューはあながち間違っていなかった。その答えをアクティブが導き出してくれたような気がして、とても嬉しかった。
―― 【アクラポヴィッチ JMCA仕様 レーシングライン(チタン)】ステンレス製のエキゾーストパイプとチタン製サイレンサーの組み合わせ。 ノーマルはサイレンサーが短いため、スタイルも一新。ノーマルより0.7kgの軽量化を実現。29万8100円。
―― 【DNAモトフィルター用 STAGE-2 エアボックスカバーキット】吸気効率を純正比179%アップすることができる、エアボックスカバーとエアフィルターのセット。ECUのセットアップをすることで、エンジンのフィーリングを変更することができる。2万6400円。
―― 【GALE SPEED アルミ鍛造ホイール TYPE-SB1】ホイールはゲイルスピード製のアルミ鍛造TYPE-SB1。10本のラウンドスポークが特徴で、前後で3.73kgの軽量化を実現。36万800円。
―― 【ACTIVE ハイスロットルキットEVO2】フリクションロスを軽減したハイスロットルキットは、ワイヤーを装着したままでもブラケットの入れ替えが可能。巻取径はφ42/44とφ50/52から選べ、カラーはシルバとブラックを用意。TZグリップが付属する。2万900円。
―― 【ACTIVE STFレバー】全日本ロードレース選手権(主にST600クラス)で約80%のシェアを誇る、アクティブ「RS(レーシングスペック)ビレットレバー」のノウハウを生かした設計で、ストリートでの必要十分な機能に特化した可倒式レバー。ブレーキ側1万5400円/クラッチ側6380円
―― 【GPSラップタイマー LT-8000GT】タイム計測だけでなく様々な機能を搭載することで、走りの質を向上させることが可能。以下の記事を参考に、ぜひ使いこなしてほしい。9万5700円。
QSTARZで走りを変える!【自分の走りを“見える化”してタイムアップ! カスタムの効果も数値で実感しよう!】
QSTARZで走りを数値化&見える化!【原田哲也の走りは何が凄い? 趣味ライダーとプロの走りを比較してみた!】
―― 【ACTIVE フェンダーレスキット】リヤまわりをすっきりと見せることができる、フェンダーレスキット(2万5300円)。ノーマルウインカーも使用可能だが、LEDナンバーサイドウインカー コンパクトと組み合わせることで、よりスマートに演出。
―― 今回は、アクティブがカスタムを手がけたカワサキZ900RS/カワサキZ650RS/ホンダGB350/ヤマハYZF-R7の4台に試乗。順次インプレをアップしていく予定だ。
GB350をカフェレーサー化!【アクティブ GB350S試乗インプレ】セパハン&バックステップで行こう!はこちら
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