■7年半ぶりにフルモデルチェンジしたホンダ「ヴェゼル」
ホンダの主力SUV「ヴェゼル」が2021年4月22日に発表され、翌23日に2代目となる新型モデルが発売されます。
ホンダが小型の新型SUV「WR-V」を発売! トヨタ「ライズ」サイズのSUVだ
初代ヴェゼルは、ジャンルの枠を超え、SUVのもつ力強さやクーペのあでやかさ、ミニバンのような使いやすさなど、新しいクルマのカタチとして2013年12月に登場。
発売から約1年後の2014年11月に累計販売10万台を突破。日本自動車販売協会連合会の登録車販売台数ランキングにおいて、2014年、2015年、2016年、2019年と4度のSUV販売台数ナンバー1を獲得するなど、ヒットモデルになりました。
しかし最近はコンパクトSUVがトレンドとなっており、各メーカーがさまざまなモデルをラインナップ。
そのなかでも、トヨタのコンパクトカー「ヤリス」と同じGA-Bプラットフォームを用いた「ヤリスクロス」は2020年8月の発売以降約6万5000台を売り上げるなど、人気モデルのひとつとなっています。
そこで新型ヴェゼルとヤリスクロスについて、さまざまな視点で比較してみます。
初代ヴェゼルはクーペSUVの先駆けともいえる存在でしたが、新型ヴェゼルはより力強く美しいプロポーションへと進化しました。
外観は、クーペライクのスタイルを際立たせつつ、全席で爽快な視界を提供するための「スリーク&ロングキャビン」を採用。サイドのラインを前後に貫いた、水平基調のデザインとしました。
プレミアムな雰囲気が漂うデザインになるとともに、空力性能も追求。エアロパーツを追加するのではなく、各部の形状を最適化することで、シンプルで美しいエクステリアデザインと、優れた空力性能の両立を実現しています。
内装のデザインは、「かたまり感」のあるソリッドなフォルムでSUVの力強さを表現した一方、身体の触れる部位には、柔らかな触感のパッドをあしらうことで、強さと優しさを兼ね備えた空間としました。
ホンダ独自のM・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム思想)に基づく、「センタータンクレイアウト」を先代モデルから踏襲。コンパクトSUVのクラス平均を超える広さと居住性を確保し、乗員すべてが快適に移動できる、ゆとりのある空間を実現しています。
対するヤリスクロスは、ヤリスシリーズならではの軽快な走りや先進の安全・安心技術、低燃費を特徴とし、これからの時代に求められるコンパクトSUVの新たな価値を追求することを目指しました。
外観デザインはアクティブで洗練された、バランスの良いプロポーションを実現。立体的なフロントビューが精悍な印象を与えるとともに、強調されたフェンダーによって踏ん張り感を演出するなど、SUVらしさを強調しています。
内装はヤリスに準じた比較的シンプルなデザインですが、センターコンソールからディスプレイオーディオにかけての縦方向の流れを強調することで、力強さを表現。
シートやステアリングなどを適切に配置し、ヘッドアップディスプレイなどを採用することにより、ドライバーの視線移動を最小限に抑えて運転に集中できるインテリアとしました。
コンパクトSUVというジャンルに属する新型ヴェゼルとヤリスクロス。ボディサイズは、新型ヴェゼルが全長4330mm×全幅1790mm×全高1580-1590mmです。
ヤリスクロスは全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mmと、全高は両車ほぼ同じですが、新型ヴェゼルが全長150mm、全幅25mm上回ります。
一方、取り回し性能の目安とされる最小回転半径は、新型ヴェゼルが5.3-5.5m、ヤリスクロスが5.3mと互角です。
なお、全長4500mm以内であればコンパクトSUVに分類されていますが、両車とも全幅が1700mmを超えることから「3ナンバー車」となります。
パワートレインについては、新型ヴェゼル、ヤリスクロスともに1.5リッターハイブリッド車と1.5リッターガソリン車を用意しています。
新型ヴェゼルのハイブリッド車は、モーター走行を中心にさまざまなドライブモードを使い分ける2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載。バッテリーのセル数を増やし、モーター出力を上げることで、SUVにふさわしい力強い走りを目指しました。
ガソリン車は、新開発のエンジンにより静粛性の向上と高出力化を両立。「フィット」に採用した新開発と組合せ、ギヤのローレシオ化を図り最適化をおこない、スムーズでリニアな加速フィールを実現しています。
ヤリスクロスのハイブリッド車は、システム出力向上とアクセル操作に対するレスポンスを向上することで、コントロール性と気持ちの良い走りを両立。
ガソリン車は、高速燃焼によって熱効率の向上を実現し、低回転域からのトルクフルな加速フィーリングを味わえます。
駆動方式は、新型ヴェゼル・ヤリスクロスのどちらも2WDと4WDを設定。両車ともにSUVとして4WD性能に力を入れていることも特徴です。
新型ヴェゼルの「リアルタイムAWD」は、雪上走行や悪天候においても安定したドライビングを目指しました。
とくにe:HEVとの組み合わせは、モータードライブの特長である大トルクを素早く最適な駆動力配分とすることで、さまざまな路面環境でより安定感のある愉しい走りを提供します。
また、傾斜面でのスリップの危険を最小限に防ぐ「ヒルディセントコントロール」を国内ホンダ車として初搭載。4WDだけでなく、2WDを含めた全車に標準装備しました。
ヤリスクロスは、さまざまな路面状況に対応できる4WDシステムを採用。
ガソリン車では、オフロードや滑りやすい路面における走破性の向上に寄与する、路面状況に応じた走行支援を3つのモードから選択できるマルチテレインセレクトが備わります。
ハイブリッド車には、トヨタのコンパクトSUVとして初めて「E-Four」を搭載。雪道など滑りやすい路面でのスムーズな発進をおこなうSNOWモードや、悪路においてタイヤに適切な駆動トルクを配分することで、スムーズな脱出に役立つTRAILモードを設定しました。
さらに、下り坂で一定の低車速に保つダウンヒルアシストコントロールをガソリン4WD車とE-Four車に搭載しています。
■気になる燃費や価格はどう違う?
気になる燃費性能はどうでしょうか。
新型ヴェゼルのWLTCモード燃費は、ガソリン車が15.6km/Lから17.0km/L、ハイブリッド車が22.0km/Lから25.0km/Lです。
ヤリスクロスはガソリン車が17.4km/Lから20.2km/L、ハイブリッド車が26.0km/Lから30.8km/Lと、クラス世界トップレベルの低燃費を達成しています。
安全装備としては、新型ヴェゼルには「ホンダセンシング」が全車標準装備されます。横方向への視野範囲を向上させたフロントワイドビューカメラや高速画像処理チップ、近距離障害検知前後ソナーセンサーの採用により、機能が大幅に向上。
後方誤発進抑制機能や近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビームが新設定されるとともに、従来モデルにも装備されていたアダプティブクルーズコントロール(ACC)には渋滞追従機能を追加しました。
マルチビューカメラシステムやブラインドスポットインフォメーションを新たに搭載(一部グレード)し、見通しの悪い場所での駐車や車線変更をサポートします。
一方のヤリスクロスは、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を標準装備(X“Bパッケージ”を除く)。
全車速追従機能付のレーダークルーズコントロール、アダプティブハイビームシステム(AHS)をはじめ、高度運転支援「トヨタチームメイト(アドバンストパーク)」を、ヤリスに続き採用しています。
機能性においても最新の装備が備わっています。
新型ヴェゼルはハンズフリーアクセスパワーテールゲート(予約クローズ機能付)やパノラマルーフ、新設計のエアコン吹き出し口「そよ風アウトレット」を装備。
新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「ホンダコネクト」を通じて、ホンダコネクトディスプレイ搭載車は、「自動地図更新サービス」を初搭載しました。
また、スマートフォンでのドアロックやエアコンのON/OFFなどの操作を可能にする「Hondaリモート操作」、スマートフォンをクルマのキーとして利用できる「Hondaデジタルキー」など、ホンダ量販車として初となる機能を多数搭載しています。
ヤリスクロスは、運転しやすいドライビングポジションを簡単に設定できる運転席6ウェイパワーシートや乗降時の足腰の負担軽減に寄与する運転席ターンチルトシート、ステアリングヒーターおよびシートヒーターなど各種快適装備が充実。
アクセサリーコンセント(AC100V/1500W)をハイブリッド車に設定し、車内のコンセントを通じて電気製品を使用することが可能です。
最新のコネクティッドサービスとして、ディスプレイオーディオ(DA)およびDCMを全車に標準装備。
SmartDeviceLink(SDL)やApple CarPlay/Android Autoなどスマートフォンと連携した機能により利便性を向上させました。
価格(消費税込)ですが、新型ヴェゼルはガソリン車が227万9200円から249万9200円、ハイブリッド車が265万8700円から329万8900円です。
ヤリスクロスはガソリン車が179万8000円から244万1000円、ハイブリッド車が228万4000円から281万5000円と、新型ヴェゼルよりも安く設定されています。
※ ※ ※
ホンダにとっては、待望の新型コンパクトSUVの登場ということになりますが、2021年3月15日から開始された新型ヴェゼルの先行受注では、4月19日時点で約1万7000台の注文が入るなど好調な滑り出しといえそうです。
数あるコンパクトSUVのなかで存在感を示せるか、新型ヴェゼルの躍進に期待がかかります。
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