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コロナ禍でも好調のプジョー 最新SUV「2008」に乗って感じた“ネコ足”とは

掲載 更新 6
コロナ禍でも好調のプジョー 最新SUV「2008」に乗って感じた“ネコ足”とは

■全長は大きくなったが全高1550mmと立体駐車場に入るサイズ

 真ん中に「0」が入る3ケタの数字はハッチバックかセダン、ワゴン、「00」が入る4ケタの数字はSUVというプジョーの車種別のネーミングはわかりやすい。

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 4ケタ数字のSUVは3車種があり、「SUV 2008」、「SUV 3008」、「SUV 5008」になる。今回は、2代目に進化した「SUV 2008 GT Line」に試乗したので、そのインプレッションをお伝えしよう。

 新型2008は、2020年9月に日本上陸を果たした2代目の最新BセグメントSUVになる。ガソリンモデルとフルEVの「SUV e-2008」が同時に日本で発表されたが、今回試乗したのはガソリンモデルだ。

 初代に比べると、見た目のイメージも大きく変わった。エクステリアはクレイモデルの前後のフェンダー付近の粘土をセンター方向から斜めに削ぎ落としたようなデザインで、これまでの丸いイメージからエッジがあるシャープなイメージに変えてきた。ボンネットの先端には2008のデカールを置くのが最近のプジョー流だ。

 ヘッドライト、リアライトともにLEDで、DRL(デイタイムランニングライト)が点灯した状態で見ると、ライオンのかぎ爪をイメージさせる3本ラインが見える。

 2008のボディサイズは、全長4305mm×全幅1770mm×1550mm、ホイールベースは2610mmである。

 全高が1550mmに抑えられ、日本の機械式駐車場にも入るサイズになっている。ハッチバックの新型「208」と基本プラットフォームは共通だが、208より310mm長く、25mm広く、85mm高い。ホイールベースも70mm長くなっている。

 初代2008と比較すると、全長プラス145mm、全幅プラス30mm、全高マイナス20mm、ホイールベースはプラス70mm、最低地上高プラス40mmと、大きく変化しているのがわかる。全長とホイールベースが長くなったが、最少回転半径は5.5mから5.4mに小さくなっているため、運転しやすい。

 全高が20mm低くなって1550mmで収まったということは、地面からシートのヒップポイントが高過ぎず、低過ぎず乗り降りしやすい位置にあるということだ。2008は、SUVというよりクロスオーバー的な位置づけで見たほうがいいだろう。

 室内に乗り込みエンジンをかけると、新型208と同じ「3D iコクピット」が迎えてくれる。これは小径ステアリングと立体的に見えるデジタルメーターからなる最新のインテリアで、プジョー独自の雰囲気を醸し出している。

 シートの座り心地は良い。試乗車はスポーティなグレードのGT Lineなので、ちょっとバケット風にサイドが盛り上がっている。

 おもしろいと思ったのは、助手席にもISOFIXのアンカーがあることだ。幼稚園生でも前の席に乗りたがる子どもは多いが、チャイルドシートを助手席にあるこのISOFIXで固定して乗ることができる。

 ドライビングポジションは、フロアからシートクッションまでの高さもあり、アップライトな姿勢で座れる。アイポイントは新型208よりもちょっと高めという程度で収まる。

 低い位置にハンドルがあって、その上方からメーターを見るという独特のスタイルだ。最初は違和感があるドライバーもいるかもしれないが、少し運転すればすぐに慣れるはずだ。多くの情報を得るために広い視野が確保できることは良いことだ。

■ダイレクト感あるハンドリングとしなやかな走り味

 搭載された1.2リッター直列3気筒「ピュアテック」ガソリンターボエンジンには、8速ATが組み合わされる。室内側のATセレクターは電子シフトで、ステアリングコラムに直付けされたパドルシフトで変速が可能だ。最高出力は130ps/5500rpm、最大トルク230Nm/1750rpmを発揮する。WLTCのモード燃費は19.2km/Lと優秀である。

 この1.2リッターターボエンジンは、1270kgの車重を引っ張っていくには十分なトルクを発揮する。アクセルペダルを床まで踏み込んでもクルマが不安定になるほどの加速は得られないが、日常のドライブでは不足は感じない。8速ATが細かくシフトしてくれるから、排気量の小ささを補っている。

 208譲りのサスペンションは、2008になっても悪くない。重心高が高くなったためにロールを抑えるためか、208よりは硬くはなった感じがする。それでも60km/hを超えるようなスピード域に入ると快適である。

 しなやかに路面の凹凸、不整、段差などを乗り越えていく。ばね上のボディが揺すられる感じも、同じようなコンパクトSUVやクロスオーバーと比べても少ないと思う。

 ハンドル応答性のニュートラル付近に遊びがなく、キリッとダイレクト感を持ちながら反応してくれるのは気持ちがいい。この辺は208譲りだろう。

 操舵力は軽めで、正確に反応してくれるプジョー流のハンドリングは、ワインディングロードにいっても気持ちよく走れる。

 試乗車のタイヤは215/60R17 96Hのミシュラン・プライマシー4を履いていたが、コーナーで攻めていってもタイヤが鳴くことはなく、4輪がしっかり路面を掴み、きれいにコーナリングしていく。新型208でも感じたが、これはまさにプジョーの「ネコ足」の復活だ。コーナリング中でも舵の効きは正確で、安心感がある。

 室内は前後も上下もゆとりがあり、ラゲッジスペースもクラス最大級の434リッターと十分にあるから、子どもがいるファミリーにもぴったりのクルマだ。遠出するときにも、お父さんは運転に飽きずに楽しくドライブできるから、家族でハッピーになれる。

Peugeot SUV 2008 GT Line

・車両価格(消費税込):338万円
・全長:4305mm
・全幅:1770mm
・全高:1550mm
・ホイールベース:2610mm
・車両重量:1270kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:1199cc
・駆動方式:FF
・変速機:6速AT
・最高出力:130ps/5500rpm
・最大トルク:230Nm/1750rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:215/60R17
・WLTCモード燃費:17.1km/L

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みんなのコメント

6件
  • 日本車以外から大衆SUV選ぶなら、ワーゲンTクロスあたりよりは、いまや断然こちらやね
  • こういうパッと見ただけでカッコ良いっ!ていうデザインが日本車には無い・・・
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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