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もうこの先一生出ない…のか…?? RX-7の足跡と実力

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もうこの先一生出ない…のか…?? RX-7の足跡と実力

 1960年代から70年代に、「夢のエンジン」として人気だった、マツダのロータリーエンジン。昨年登場したマツダ「MX-30 ロータリーEV」では、ロータリー復活!! として話題となったが、やはり我々が期待をするのは、発電に特化したエンジンとしてではなく、タイヤを直に駆動するスポーツカー、つまりRX-7の後継車だ。

 ジャパンモビリティショー2023では、歴代RX-7を彷彿とさせるコンセプトカー「アイコニックSP」が登場し、期待が高まっているが、はたしてRXシリーズはこの先、登場することはあるのだろうか。RX-7の功績と実力を振り返りつつ、次世代のロータリースポーツカーの可能性について考えていこう。

もうこの先一生出ない…のか…?? RX-7の足跡と実力

文:吉川賢一
写真:MAZDA

RX-7は、スポーツカーの理想を追った名車

 世界で初めてロータリーエンジンを搭載した(量産モデル)のは、コスモスポーツ(1967~1972年、1176台)だが、ロータリーエンジン車としてクルマ好きの心に深く刻まれているのは、「RX-7」シリーズのほうだろう。
 
 初代RX-7(通称サバンナ)が登場した1978年当時の日本は、スーパーカーブームの真っ只中。しかしながら、厳しい排ガス規制とオイルショックによって、燃費の悪いスポーツカーは絶滅しかけていた。

 そんななかで、マツダが久しぶりに打ち出した2人乗りの初代RX-7は、コンパクトで高出力なロータリーエンジンをフロンドミドシップしたレイアウトによる軽快さと高い運動性能を実現。当時の直列4気筒エンジンでは考えられなかった、ロータリーエンジンだからこそ成立する優れたパッケージングによるものだった。

 その7年後である1985年に登場した2代目RX-7(通称FC)は、マツダが、本格的にポルシェを凌駕するスポーツカーをつくろうとして開発したモデルとされており、スタイリングや走行性能、快適性も重視した大人のスポーツカーだった。エンジンは「13B型」という空冷インタークーラー付 ツインスクロールターボチャージャーへと進化。旋回時の回頭性と安全性にこだわった独立式リアサスは、「世界に誇りうるマツダの新しい足」として評された。人気漫画の「頭文字D」で、登場人物の一人である高橋涼介が駆るモデルとしても人気となった。

初代サバンナRX-7。コンパクトで高出力なロータリーエンジンをフロンドミドシップしたレイアウトによる軽快さと高い運動性能がウリだった

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3代目(FD)は、「もっとも美しい日本のピュアスポーツカー」だった

 その後、1991年に登場した3代目RX-7(通称FD)では、スポーツの原点に回帰するべく、50PS以上ものエンジンパフォーマンスの向上のほか、100kg以上にもおよぶ徹底的な軽量化が行われた。外観も、全長・全高・ホイールベースをコンパクト化しながら全幅をワイド化し、曲線で構成したグラマラスなスタイルに。その結果、エンジンパフォーマンス、運動性能、デザインと、パーフェクトに仕上がったFDは、もっとも美しい日本のピュアスポーツカーとして認知され、この年の第1回RJCニューカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

 しかしながら、強化された排ガス規制によって、2002年8月に販売は終了に。後継車として観音開きの4ドア仕様「RX-8」が登場しており、いまも多くの根強いファンに支持されているが、いっぽう「ピュアロータリースポーツ」と呼ぶのであれば、やはりこのFDが最後ということになるだろう(こちらの復活も待ち望んでいるが)。

 FDは現在も、中古車市場において、300万円~400万円、なかには700~800万円もの価格で取引されるなど、販売終了から20年以上経過した現在も人気を維持しており、このRX-7の真の後継モデルを待っている人も少なくないはずだ。

FD型RX-7。エンジンパフォーマンス、運動性能、デザインと、パーフェクトなFDは、最も美しい日本のピュアスポーツカーとして、誰からも認識されることに

マツダのエンジニアリングを信じて待とう!!

 3世代にわたったRX-7は、「絶えず進化させ続ける」というマツダの理念を貫いたような名車だ。また、マツダが求める理想のスポーツカーをつくる上では、軽量かつパワフルなロータリーエンジンは必須のアイテムであり、ファンの間では、やはりマツダのスポーツカーはロータリーエンジンでなければならない、という意見は多い。

 ただ、冒頭で触れたMX-30 ロータリーEVやアイコニックSP(MX-30のシングルローターを2ローターにして370PS級に引き上げたPHEV)のように、発電専用としてでのロータリーエンジン搭載でもいいのか、それとも駆動系と「直結」することが必須なのかはマツダファンの間でも揺れているようだ。ロマンは求めすぎてもいけないとは思うが、ここはひとつ、マツダのエンジニアリングを信じて、我々が求める新型RX-7が誕生することを期待して、見守っていこうではないか。

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