元スズキのMotoGPチームマネージャーで、昨年までアルピーヌF1チームでレーシングディレクターを務めていたダビデ・ブリビオ。かねてよりMotoGPへの復帰が噂されており、その移籍先にはレプソル・ホンダの名前が挙がっていたが、motorsport.comの調べによると、ブリビオはRNFの後継チームとして今季からMotoGPへ参戦するトラックハウスに加入する方針を固めたようだ。
トラックハウスは当初、PJ・ラシディがディレクターとして指名されていたが、ブリビオはそこに変わってディレクター職を務めることになるようだ。
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ブリビオはかつてスズキを率い、2020年にはスズキに20年ぶりとなる最高峰クラスタイトルをもたらした後、アルピーヌF1に移籍。これは大きな衝撃となった。その後ブリビオはアルピーヌで様々な役割を担い、当初はルノーのルカ・デ・メオCEOの下でレーシングディレクターを務めた後、ここ1年半は若手ドライバープログラムの責任者を務めていた。そして昨年末、アルピーヌを離れることが明らかになっていた。
ブリビオが加入することになるトラックハウスは、MotoGP参戦が出来なくなったRNFに代わってアプリリアのサテライトチームとなる。そのため、RS-GPの開発と進化を手助けすることが期待されている。起用するライダーはRNF時代から引き続きミゲル・オリベイラとラウル・フェルナンデスの2名で、チームは2024年仕様の最新バイクを供給するようアプリリアに求めている。
オリベイラは既に、マレーシア・セパンでのプレシーズンテストでファクトリーチームのアレイシ・エスパルガロ、マーベリック・ビニャーレスと同じ仕様の最新型バイクに乗っている。一方のフェルナンデスは2023年仕様のバイクでシーズンをスタートさせるようだが、ヘレスでのインシーズンテストの前後で新型シャシーが投入されることになりそうだ(ただしレギュレーション上、エンジンは年間を通して同一仕様のモノを使用する必要がある)。
ヤマハやスズキなど、MotoGPチームで輝かしい実績を誇るブリビオの獲得には、アプリリアのマッシモ・リボラCEOの意向が影響しているようだ。
ブリビオはヤマハ時代の2004年、当時ホンダ陣営で3年連続最高峰クラスチャンピオンとなっていたバレンティーノ・ロッシの獲得に尽力。その結果、ロッシは不振に陥っていた当時のヤマハを甦らせ、MotoGPタイトルをもたらした。そして2006年、2007年に250ccクラスを連覇したホルへ・ロレンソをヤマハに引き入れたのもブリビオだった。ロレンソは後にヤマハで3度MotoGPを制している。
その手腕が認められたブリビオは、2015年にスズキに移籍。その年から世界選手権に復帰した同メーカーで指揮をとった。
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