現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンスへ試乗 0-100km/h 2.5秒! 925psでも差別化は難しい

ここから本文です

アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンスへ試乗 0-100km/h 2.5秒! 925psでも差別化は難しい

掲載 2
アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンスへ試乗 0-100km/h 2.5秒! 925psでも差別化は難しい

ツインモーターで925ps 0-100km/h加速2.5秒

ローンチコントロール時に限られるが、アウディe-トロンGTの最強仕様、RS パフォーマンスの最高出力は925psだ。ポルシェ・タイカンがアップデートを受けているが、同等の技術改良が、兄弟モデルといえるこちらにも施された。

【画像】アウディ e-トロンGTの最強仕様 RS パフォーマンス 競合の高性能・電動サルーンは? 全162枚

駆動用バッテリーは、84.0kWhから97.0kWhへ増量。電費が改善されたほか、急速充電も最大270kWから320kWへ引き上げられた。そして、先述のパワーアップも果たしている。

筆者が感服したのは、925psをいとも簡単に召喚できること。基本的にはアクセルペダルを踏み込むだけで、0-100km/h加速を2.5秒で処理してしまう。テスラ・モデルS プレイドとタイカン・ターボSに並ぶ、驚異的な動力性能といえる。

その全力加速には言葉を失う。立ち並ぶ街路樹があっという間に後方へ流れていく、という優しいものではない。まさに、息を呑むほど凄まじい。余りの加速Gで、呼吸が困難になるほど。

筆者は、モデルS プレイドで相当なインパクトを感じたが、恐らくこんな体験が初めてだったからだろう。また、比べればRS e-トロンGT パフォーマンスで興奮度が低いのは、制御がより緻密なことが影響しているように思う。

今回はアスファルトが僅かに湿っていたが、タイヤは軽く路面をひっかきつつ、極めて安定的に突進してみせた。ステアリングホイールはコミュニケーションを取りやすく、しっかり操れるという安心感も伴う。

S e-トロンGTとの違いは限定的 エアサスが標準

ただし、僅かに穏やかなS e-トロンGTとの違いは、加速体験以外では限定的。そもそも、592psでも驚くほど速い。ローンチコントロール時は、679psを得られる。RS e-トロンGT パフォーマンスは、通常でも747psを引き出せるが。

確かに、一層の大パワーをリアタイヤへ伝えることは可能。オーバーステアでリアを流しつつ、貪欲にヘアピンカーブを脱出していける。それでも、S e-トロンGTもバランスに優れ、爽快にコーナリングできることは事実だ。

サスペンションは基本的に共通で、エアスプリングが標準。市場によって設定は異なるが、約2万3000ポンド(約446万円)の追加でフォアシュプルング・グレードを指定すれば、アクティブライドと呼ばれるシステムへアップグレードもできる。

このアクティブライドは、不気味なほど路面の不整を吸収。特に、波長の長いうねりなどは、感動するほど均してみせる。ボディロールも抑えられ、カーブをどんな速度でも曲がれそうに感じてしまう。一方、細かな振動は期待ほど吸収されないようだ。

今回は、走り慣れたグレートブリテン島中南部、オックスフォードシャー州の公道へ挑んだが、システムの処理が追いつかない場面があり、ごく稀に不安定さも垣間見られた。高い金額を積んで装備する必要性は、そこまで高くないかもしれない。

優秀な電動サルーン 付加価値を与える難しさ

今回のマイナーチェンジで、RSのe-トロンGTは見た目も大きく差別化された。フロントバンパーの両サイドに大きなエアインテークが開けられ、L形のトリムでワイド感が強調されている。

オプションだが、迷彩模様のようなパターンのカーボンファイバー・トリムで飾ることも可能。同様のパターンは、インテリアトリムにも展開できる。ちなみに、タイカンの方が内装はスポーティ。RS e-トロンGTの車内には、高級感が漂う。

大幅にパワーアップした、RS e-トロンGT パフォーマンス。航続距離は長く急速充電は速く、製造品質も高い。落ち着いた操縦性で、鋭い走りを楽しめる。

とはいえ、安価なe-トロンGTでも不足なく速い。通常のエアサスペンションでも、充分に快適でもある。電費は4.6km/kWhに対し、5.1km/kWhと優れ、同じ充電量でより遠くを目指せる。

ステアリングは、タイカンの方がダイレクト。安価なシングルモーター仕様もあり、より快活な操縦性を楽しむこともできる。クワトロを推すアウディのe-トロンGTは、ツインモーターの四輪駆動が基本だ。

RS e-トロンGT パフォーマンスが、優秀な電動サルーンであることは間違いない。アップデートで実力は強化された。だがバッテリーEVの時代に、廉価仕様との差別化や付加価値を増すことの難しさを、改めて感じさせる仕上がりだともいえるだろう。

アウディRS e-トロンGT パフォーマンス(英国仕様)のスペック

英国価格:16万7280ポンド(約3245万円)
全長:4997mm
全幅:1964mm
全高:1389mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:2.5秒
航続距離:577km
電費:4.6km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2320kg
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:97.0kWh
急速充電能力:320kW
最高出力:925ps(ローンチコントロール時)
最大トルク:104.6kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速リダクション(前)+2速オートマティック(後/四輪駆動)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ゴツい見た目に圧倒! スポーツバイク顔負けの高性能でどこへでもラクに行ける 大型「大パワーアドベンチャー」3選
ゴツい見た目に圧倒! スポーツバイク顔負けの高性能でどこへでもラクに行ける 大型「大パワーアドベンチャー」3選
VAGUE
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
魅力的なV8ツインターボの味わい ポルシェ・パナメーラ GTSへ試乗 でも何かが不足?
AUTOCAR JAPAN
どんなイベントでも大注目? パンサー・ソロ 2(2) チャンスを逃した驚くほどの動的能力
どんなイベントでも大注目? パンサー・ソロ 2(2) チャンスを逃した驚くほどの動的能力
AUTOCAR JAPAN
日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
日本仕様もまもなく刷新!? 独マツダがラージSUV「CX-60」の2025年モデルを発表!「課題の足回り」大幅改良 “格上の新グレード”も設定へ
VAGUE
むしろ「モンデオ」の後継車? フォード・カプリ AWDへ試乗 目標はファミリースポーツカー
むしろ「モンデオ」の後継車? フォード・カプリ AWDへ試乗 目標はファミリースポーツカー
AUTOCAR JAPAN
水素で走るSUV「ホンダ CR-V e:FCEV」を公道初試乗!優れたパッケージングに秘めた「元気」の力に驚いた
水素で走るSUV「ホンダ CR-V e:FCEV」を公道初試乗!優れたパッケージングに秘めた「元気」の力に驚いた
Webモーターマガジン
【10年ひと昔の新車】メルセデス・ベンツ Mクラスは、より豪華に、快適に、フルモデルチェンジされた
【10年ひと昔の新車】メルセデス・ベンツ Mクラスは、より豪華に、快適に、フルモデルチェンジされた
Webモーターマガジン
【一充電走行距離759km】メルセデス・ベンツ「EQS」新型 ラグジュアリーと快適性をもう一段階上に
【一充電走行距離759km】メルセデス・ベンツ「EQS」新型 ラグジュアリーと快適性をもう一段階上に
AUTOCAR JAPAN
マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に
マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に
AUTOCAR JAPAN
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
6速MTあり! 全長4.5m級“ちょうどいいサイズ”の「新型スポーツカー」が凄い! 480馬力“直6ツインターボ”×FRのみってサイコー! 新型「BMW M2」どんなモデル?
くるまのニュース
日産キャシュカイ:市場へ巨大な影響 トヨタ・カローラ:ファミリーカーの伝説 ヴォグゾール・コンボ:積載量マックス 誇らしきUK製モデル(2)
日産キャシュカイ:市場へ巨大な影響 トヨタ・カローラ:ファミリーカーの伝説 ヴォグゾール・コンボ:積載量マックス 誇らしきUK製モデル(2)
AUTOCAR JAPAN
ミニ・クーパー:英国車のアイコン ランドローバー・レンジローバー:醸し出す特別感 誇らしきUK製モデル(1)
ミニ・クーパー:英国車のアイコン ランドローバー・レンジローバー:醸し出す特別感 誇らしきUK製モデル(1)
AUTOCAR JAPAN
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
【ドゥカティ新型パニガーレV2/V2S発表】伝統のVツインスーパーバイク新開発の890ccエンジンで新章へ
モーサイ
ヒョンデの高性能ブランドNからWRCスタイルの高性能EV「RN24」が登場
ヒョンデの高性能ブランドNからWRCスタイルの高性能EV「RN24」が登場
@DIME
4代目ジープ グランドチェロキーには先代モデルとは違った力強さがあった【10年ひと昔の新車】
4代目ジープ グランドチェロキーには先代モデルとは違った力強さがあった【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
6速MT搭載! トヨタの「“最新”AE86」が凄かった! 「旧車そのまま」デザインד漢”の「2シーター」仕様採用! 「最新ユニット」で復活の「AE86 BEV」実際の印象はいかに
6速MT搭載! トヨタの「“最新”AE86」が凄かった! 「旧車そのまま」デザインד漢”の「2シーター」仕様採用! 「最新ユニット」で復活の「AE86 BEV」実際の印象はいかに
くるまのニュース
ホンダが「新型高級SUV」を世界初公開! 全長4.7m“ちょうど良いサイズ”に「インテグラのターボエンジン」搭載! めちゃ豪華な“ミディアムSUV”「Acura ADX」米で発表
ホンダが「新型高級SUV」を世界初公開! 全長4.7m“ちょうど良いサイズ”に「インテグラのターボエンジン」搭載! めちゃ豪華な“ミディアムSUV”「Acura ADX」米で発表
くるまのニュース
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
ニュルブルクリンクを7秒超短縮! 小変更 アウディRS3へ試乗 シャシー技術を大幅アプデ
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

2件
  • Dk
    こいつらは何がしたいのかさっぱりわからん。
    電気自動車は何のために作ってるのか?
    パワー上げたら意味がない。
    電池大きくして重くなったら意味がない。
    環境に良いを完全に履き違えている。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1880.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村