全24戦が開催される2024年F1も14戦を終えサマーブレイクを迎えた。そこで、F1ジャーナリストの尾張正博氏が前半戦での各チームのアップデート投入状況を振り返り、『個人的に印象に残った各チームのベストアップデート or ワーストアップデート』について全6回で綴ります。
最終回/第6回となる今回は、第14戦ベルギーGP終了時点でコンストラクターズランキング6位につけるRBをお届け。
イモラからの不調を打開したアストンマーティンの地道な努力【2024年F1前半戦アップデート総括】
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2023年は前半戦でのアップデート競争に後れをとったRB(昨年のチーム名はアルファタウリ)。しかし、今シーズンは序盤戦から積極的にマシンを進化させてきた。
その象徴が第6戦マイアミGPでのアップデート。通常、中小チームはヨーロッパラウンド以外のフライアウェイラウンドにはアップデートは持ち込まないのだが、RBはマイアミGPにアップデートを投入してきた。
しかも、今年のマイアミGPはスプリントフォーマットだけに、アップデートの投入はややリスキーに思われたが、見事に機能させることに成功し、スプリントで2台そろってポイントを獲得した。
前半戦でRBが2台そろってポイントを獲得したのは、このマイアミGPのスプリントのみ。さらにマイアミGPと同じ仕様のマシンで戦った第7戦エミリア・ロマーニャGPの予選では角田裕毅が今シーズン自己最高位となる7位を獲得。これがベストアップデートだったと言っていいだろう。
ワーストアップデートは満を持して投入したスペインGPのアップデート。投入されたアップデートパーツが多く、かつ一部のパーツにトラブルが発生したこともあって、不発な終わった原因を特定するのに手間取り、次戦オーストリアGPでは2台で異なる旧型と新型のハイブリッドを準備したほどだった。
しかし、この比較テストにより、新型のフロアに問題があることが判明。イギリスGP以降はフロアのみ旧型に戻して戦った。
失敗作に終わった新型のフロアは、中高速コース用に開発されたもの。夏休み明け初戦のオランダGPに、RBがどんなフロアを投入するのか、注目したい。
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