現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > RE雨宮のGTマシンを再現したマツダ「RX−7」に込められた想いとは? 雨宮代表と作った1台は「一生大切に乗り続けます」

ここから本文です

RE雨宮のGTマシンを再現したマツダ「RX−7」に込められた想いとは? 雨宮代表と作った1台は「一生大切に乗り続けます」

掲載 2
RE雨宮のGTマシンを再現したマツダ「RX−7」に込められた想いとは? 雨宮代表と作った1台は「一生大切に乗り続けます」

生粋のロータリーマニアが選ぶ最も思い出深いマシン

いつの時代もロータリー乗り、そしてセブン乗りにとってモータースポーツは憧れの世界。レースの歴史を振り返ると、白熱のバトルを繰り広げた歴戦の勇車たちの忘れられない戦いが存在しました。ここで紹介する安東泰弘さんも、自ら走ることが大好きなセブン乗りで、自宅には仕様の異なる様々なマシンを所有しています。生粋のロータリーマニアとしても有名な「安東セブンズコレクション」から、今回は彼の中で最も思い出深いマシンとして仕上げたマツダのFD3S型「RX-7」を紹介します。

懐かしの80年代チューニング! RE雨宮が現代に蘇らせたマツダ初代「サバンナRX−7」は最新技術が満載の1台でした

チューニングフリークが沸いた!

このマシンを覚えているだろうか。ブルーとピンクのツートンカラーは1990年代のRE雨宮のレースマシンを象徴するカラーリングだ。そして、このマツダFD3S型「RX-7」は、1995年にRE雨宮が現在のスーパーGTの前身である全日本GT選手権(JGTC)に初参戦したマシンをモチーフに製作されている。

当時の記録を調べると、JGTC参戦車の登録名は「RE雨宮 SuperG RX7」だった。そして、当時のドライバーは竹内浩典選手/松本晴彦選手組である。チューニング業界でその名を轟かせるRE雨宮も、レース業界ではただのプライベートチームでしかなかった。

当然、資金力にも限りがあり、理想のマシンが作れない状態のなかで、ワークス勢を含めた名門チームに真っ向勝負を挑む。そして、なんと参戦初年度の第3戦目にしてGT2クラス優勝、さらに第6戦でも見事な優勝を収め、その年の残り3戦もすべてポールポジションを獲得するという偉業を成し遂げた。

当時のレース業界は、ストリート系チューニングショップのことを認めていないような風潮があった。そんな偏見に対して力を持って圧倒し、ねじ伏せて見せることで、実力を証明したのだから驚くべきことだ。いちチューニングショップが国内トップカテゴリーのレースで暴れまくって優勝する。気持ち良すぎる勝ちっぷりに当時のチューニングフリークは沸いた。

1995年に活躍したGTマシンに乗りたい

実は安東泰弘さんもこの年のレースを観戦し、その活躍を目の当たりにしてRE雨宮とセブンというクルマの魅力にハマってしまったひとり。そこから実際に車両を購入し、RE雨宮製のエアロを装着したマシンを製作し、チューニングも含めてショップに製作を依頼した。また、過去には通常販売されないRE雨宮のデモカーも特別に譲ってもらったこともあった。

そんな彼は、いつかはGTマシンを手に入れたいとずっと構想を練っていたという。それも、自分をセブン乗りへとして導いてくれた、1995年に活躍したGTマシンに乗りたいという願望だ。しかし、さすがにレースマシンを購入できるはずもないので、自ら製作することに決定。

幸い1995年当時のGTマシンは、ストリート用のエアロに若干モディファイを加えた仕様であった。ワイドボディ化が必要だったりと、似ているようで加工する箇所は多かったが、それでも何とか自分が衝撃を受けた憧れのマシンに近づけて作り込むことができたという。

エンジンについてはさすがに真似することが出来ないので、スクート製サイドポート仕様の13B型エンジンを搭載しているが、ボディについては当時の現車に限りなく近いことが自慢。その理由は、RE雨宮の雨宮代表からもアドバイスを受けながら作ったからに他ならない。

実際にレースで使った車両は既に存在していないなかでも、製作の段階では当時を思い出しつつ、雨宮代表もまた楽しみながら一緒にこのクルマを良き方向へと導いてくれたそうだ。

「自宅に行けば他にもセブンはたくさんあるけど、雨宮代表に色々と教わり作ったこのクルマは、自分にとって一番の宝物。だから一生大切に乗り続けます」

と、安東さんは最後に話してくれた。

関連タグ

こんな記事も読まれています

Z世代がロータス「エリーゼ」のレースに初挑戦したら…マツダ「ロードスター」のようにはうまくいかなかった!?
Z世代がロータス「エリーゼ」のレースに初挑戦したら…マツダ「ロードスター」のようにはうまくいかなかった!?
Auto Messe Web
日産「フェアレディZ ニスモ」を長距離で試したら「サーキットで走らせたい」と初めて思った! 買えた人はラッキー、でもスタンダードでも十分
日産「フェアレディZ ニスモ」を長距離で試したら「サーキットで走らせたい」と初めて思った! 買えた人はラッキー、でもスタンダードでも十分
Auto Messe Web
なんちゃってセレブがSUPER GTへ! ニッサンGT500クラスの総監督へ表敬訪問とインタビューしてきたわよ~
なんちゃってセレブがSUPER GTへ! ニッサンGT500クラスの総監督へ表敬訪問とインタビューしてきたわよ~
Auto Messe Web
トヨタ「GRヤリス」をグリーンでラッピング! オフ会デビューのために施したカラーチェンジでひときわ目立つクルマに仕上がりました
トヨタ「GRヤリス」をグリーンでラッピング! オフ会デビューのために施したカラーチェンジでひときわ目立つクルマに仕上がりました
Auto Messe Web
『ホンダ・プレリュード(BA1型)』グループAレースを戦った“デートカー”【忘れがたき銘車たち】
『ホンダ・プレリュード(BA1型)』グループAレースを戦った“デートカー”【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
ヘッドライトがなしで公道登録済み! V8搭載の魔改造クロスレー「アルムキスト セイバー」の250万円は妥当なお値段だった!?
ヘッドライトがなしで公道登録済み! V8搭載の魔改造クロスレー「アルムキスト セイバー」の250万円は妥当なお値段だった!?
Auto Messe Web
なつかしのホンダ「N360」はラリーカーをオマージュ! 空冷ホンダ車マニアが「ホンダZ GS」からエンジンを移植して仕上げた本気仕様でした
なつかしのホンダ「N360」はラリーカーをオマージュ! 空冷ホンダ車マニアが「ホンダZ GS」からエンジンを移植して仕上げた本気仕様でした
Auto Messe Web
トヨタ セリカ1600GT(昭和45/1970年12月発売・TA22型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト061】
トヨタ セリカ1600GT(昭和45/1970年12月発売・TA22型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト061】
Webモーターマガジン
スカイラインGT-Rで成功した男(1) カーマニアと日産との出会い いしずえ築いたR32型
スカイラインGT-Rで成功した男(1) カーマニアと日産との出会い いしずえ築いたR32型
AUTOCAR JAPAN
走行2万キロのホンダ「N360」を発見! 内外装新車当時の奇跡の個体を33年間キープし続けてきたオーナーの目標は「後世に残すこと」
走行2万キロのホンダ「N360」を発見! 内外装新車当時の奇跡の個体を33年間キープし続けてきたオーナーの目標は「後世に残すこと」
Auto Messe Web
2500勝した伝説のマシン誕生から100周年! 創始者エットーレがブガッティ「タイプ35」にかけた情熱は現代のアトリエに受け継がれていました
2500勝した伝説のマシン誕生から100周年! 創始者エットーレがブガッティ「タイプ35」にかけた情熱は現代のアトリエに受け継がれていました
Auto Messe Web
スズキ「ジムニー」のコンペティターはフィアット「パンダ クロス 4×4」!? 試乗して分かった現実とは? 買うなら「エブリイワゴン」も候補に【AMWリレーインプレ】
スズキ「ジムニー」のコンペティターはフィアット「パンダ クロス 4×4」!? 試乗して分かった現実とは? 買うなら「エブリイワゴン」も候補に【AMWリレーインプレ】
Auto Messe Web
「カウンタック」はいかにフェラーリに対抗すべく進化したのか? 排気量アップした「LP5000 QV」はいまや7600万円と価格高騰中です
「カウンタック」はいかにフェラーリに対抗すべく進化したのか? 排気量アップした「LP5000 QV」はいまや7600万円と価格高騰中です
Auto Messe Web
トヨタ「GRヤリス」を海外パーツで唯一無二のスタイルに! 通勤仕様が気がつけば見事なまでのローダウンに変貌した経緯とは
トヨタ「GRヤリス」を海外パーツで唯一無二のスタイルに! 通勤仕様が気がつけば見事なまでのローダウンに変貌した経緯とは
Auto Messe Web
15台以下のロータス「エラン」が680万円から販売中!「シェイプクラフト ファストバッククーペ」はどうして生まれた?
15台以下のロータス「エラン」が680万円から販売中!「シェイプクラフト ファストバッククーペ」はどうして生まれた?
Auto Messe Web
新規格NA軽自動車が熱いバトル!「東北660選手権」2024年シーズン開幕戦をクラスごとにレポートします
新規格NA軽自動車が熱いバトル!「東北660選手権」2024年シーズン開幕戦をクラスごとにレポートします
Auto Messe Web
「4WDターボのMT車」しばりでトヨタ「GRヤリス」を購入! カスタムベースの「RC」を選んでパーツが先にショップに届いた!?
「4WDターボのMT車」しばりでトヨタ「GRヤリス」を購入! カスタムベースの「RC」を選んでパーツが先にショップに届いた!?
Auto Messe Web
昭和レトロなダイハツ「ハイゼット」はトヨタ「カローラ」よりも古い歴史を持っていた! 唯一の角目は3代目のみ、パーツ探しもひと苦労です
昭和レトロなダイハツ「ハイゼット」はトヨタ「カローラ」よりも古い歴史を持っていた! 唯一の角目は3代目のみ、パーツ探しもひと苦労です
Auto Messe Web

みんなのコメント

2件
  • エガちゃんねらー
    GTに参戦してた当時の雨さんの言葉が奮ってる

    レースからフィードバックとかさ
    実際はレースしてないのに宣伝文句にするでしょ
    ウチは逆 ストリートからレースにフィードバック
    小さいチームだからやれる事は知れてるけどさ

  • tnw********
    このカラーリングは他のレシプロのマツダ車にも合わせられそう。答えが見つからならする。洗練された状態というのはいろんな人がしている状態。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1640.03258.0万円

中古車を検索
GTの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1640.03258.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村