2020年1月に発表されたブリヂストンのストリートラジアルが「ポテンザ(POTENZA)RE-71RS」にリニューアルした。そのパフォーマンスの進化を、ミニサーキットでチェックすることができた。
サーキットでのラップタイムは確実にアップする
ブリヂストンの「POTENZA(ポテンザ)」といえば、世界のハイパフォーマンスカーに認められたスポーツタイヤブランドとして有名。だが、中でも「RE-71」シリーズは同社がこれまでモータースポーツで培った技術を惜しみなく投入して、ストリートラジアル史上最速を追求したモデルとして高い人気を誇っている。
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そして2020年1月の東京オートサロンで「ポテンザRE-71RS」が発表された。今回この新商品を筑波サーキット1000でいち早く試走する機会を得たので、その印象をお伝えしよう。
試乗当日の天候は晴れで、路面状況はドライ。まず最初に試乗したのは、従来品のRE-71Rを装着したトヨタ86(キャロッセによるライトチューン車両)だ。これも印象は決して悪いものではなく、コーナリンググリップはかなり強力。高速コーナーを走り抜ける場面で、強い横Gがヘルメットを被った頭を右に左にと首が痛くなるほど揺さぶってくる。
そしてピットに戻ってきたら、すぐに新商品のRE-71RSに履き替えて、再度コースインする。いずれもラップタイムを計測しているので、走り方を先ほどと変えずにアタックに入る。すると新商品の方は1コーナーでの進入からまずブレーキがよく効き、そこからの旋回速度も若干上がっていることがわかる。
続く高速コーナーでは、旋回Gを限界付近までかけている状態から、コーナー脱出に向けアクセルペダルを踏み込んでいくが、ここでアンダーステアを出さずにうまくトラクション方向へと力がつながっていく。これはタイヤの摩擦円の限界をたどりながらコーナーリングしているイメージだ。
インフィールドの小さいコーナーでも、ハンドルの舵角がRE-71RよりもRE-71RSの方が若干少なく曲がっていくことができる。ハンドルを切らなくて済むから、当然アクセルを早めに入れることができる。つまりタイムアップにつながることがここからも想像できる。
これには主に外側のブロックを大きくした非対称パターンと接地形状の最適化が効いているのだという。コーナリング中の接地面積はRE-71RSの方がRE-71Rよりも6%増加しているとのことで、これがコーナリング時の印象の違いにつながっているのは間違いない。
計測5周が終了してラップタイムを比較してみると、ベストラップでRE-71RSの方がRE-71Rより0.5秒ほど速かった。そして両車の5周の平均ラップも同じくRE-71RSが0.5秒ほど速かった。つまりただドライバーの印象の違いだけでなく、ラップタイムでもグリップ力の向上を証明することができた。これが紛れもない「タイヤの進化」というものなのだろう。(文:加藤英昭/写真:ブリヂストン)
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この手のテストはドライバーにどっちのタイヤ履いてるか判らない状態にしてテストしないと意味がない。