現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 乗ってわかったテスラのミッドサイズSUV「モデルY」の唯一無二の魅力

ここから本文です

乗ってわかったテスラのミッドサイズSUV「モデルY」の唯一無二の魅力

掲載 更新 17
乗ってわかったテスラのミッドサイズSUV「モデルY」の唯一無二の魅力

 テスラ社は2003年に、電気自動車の将来性を証明したい、という数名のエンジニアが立ち上げた企業。だから、同社は電気自動車だけではなく、クリーンエネルギーを発電、蓄電する製品も製造している。「モデルY」はテスラ社にとって、「モデルS」「モデルX」「3」「Semi」に次ぐ5番目のEVとなる。日本では2022年6月から注文受付を開始し、昨秋になって日本で納車が始まった、テスラ初のミッドサイズSUVは、後輪駆動の「RWD」と、デュアルモーターの「パフォーマンス」が用意された。注文はいまでもインターネットで24時間、365日受け付けている。

アフターサービスの新しさを実感

ボルボが「XC40」「60シリーズ」「90シリーズ」のラインアップを一新、先進機能を拡充

「モデルY」の特徴は、EVメーカーとして一から設計された低重心、高剛性構造なボディと大きなクランプルゾーンによる乗員保護性能にある。もちろん、EVでの航続距離は、ベースグレードのRWDモデルでも507km(WLTCモード)を達成している。



 テスラ車がスゴいのは、アフターサービスの新しさだ。もともと、EVはエンジンやオイル系プラグなどがないので、故障も少なく、点検も時間がかからない。トラブルが発生すると、クルマとサービスセンターがサーバーを介してつながっているので、サービスアドバイザーが即座にトラブル個所を診断する。応急処置が必要ならば、サービススタッフが来て、その場で修理する。車を預かるバレーサービスも行なう。

 さらに、定期的に新機能も追加した時は、ワイヤレスソフトウェアアップデートが配信される。これで自分の所有するテスラは、最新のソフトウェアを搭載したクルマになる。テスラのスタッフは、販売したクルマの1台ずつの走行データをコンピューターで見ることができる。そこから、メンテナンスが必要かもわかる。その人の運転習慣もつかむことができる。

 充電に関しても、テスラ独自のスーパーチャージではステーションでわずか数十分で充電が完了する。もちろん、そのほかにCHAdeMoでの充電も可能だ。今回、試乗したのは高性能なデュアルモーターを搭載した「パフォーマンス」で走行2800kmの新車だった。



 ボディーは、5ドアハッチバッククーペスタイルのSUV。サイズは全長4.75m、全幅1.92m、全高1.62m、ホイールベース2.89mmなので、全幅が広いハリアーに近い。1クラス上のSUVの「モデルX」は、リアドアはハネ上げ式のガルウイングだったが「モデルY」は通常の前ヒンジドアだ。

広々とした室内空間と独自の操作性

 試乗に出る前に室内をチェックすると、室内は前、後席ともに広く、ガラスルーフも大きく、明るい。前席はやや高めの着座位置で、前、後方ともに見やすい。若干、左前方のAピラーが太いのが気になるぐらいだ。



 後席は着座は高くないが、その分、頭上のスペースはたっぷり。ガラスルーフは頭上まで拡がっている。足元もフラットで広く、小さな子供なら寝てしまいそうな広さ。背もたれは3分割でき、リクライニング機構も組みこまれている。前倒すれば、ラゲージスペースと床面が面一になる。

 ラゲージスペースはリアだけではない。フロントにも小型のキャリーバッグが入るスペースが確保されている。テスラらしいのはこうしたラゲッジスペースリッドのロック解除は、前席中央になる大画面のモニターで行なうこと。



 試乗前にクルマに乗り込む時も、キーはカードかスマホをBピラーにタッチする。操作系のすべてが、スマホやパソコン感覚だ。スタートはコラムのシフトレバーをDにする。Pはレバーの頭部スイッチを押す。メルセデス・ベンツと同じ方式だ。Dにシフトし、アクセルペダルを踏みこむと、音もなく、しかも俊敏に、タイムラグなく加速を開始する。

 試乗車は前後軸にモーターを搭載したツインモーターの4WD、「パフォーマンス」グレード。テスラは公式にはバッテリー総容量などを公開していないが、1モーターの「RWD」で220PS、350Nm。動力性能は最高速が217km/h、一充電航続距離が507km(WLTCモード)、0→100km/h加速が6.9秒と発表されている。

 デュアルモーターでは最高速が250km/h、0→100km/hが3.7秒と発表されている。実際にデュアルモーターの試乗車で0→100km/hが4秒だった。テスラの場合、EV性能が話題の中心になりがち。ハンドリングに関してはあまり触れられていない。初期モデルは硬さだけが印象に残ったが「モデルY」では、モード(コンフォート/標準/スポーツ)による差別化もできている。

 標準モードでは直進性は重めの操舵力を維持、カーブでは切り込んだ時の抵抗はあるが素直なハンドリングを実現している。乗り心地は全域でソリッドな硬さはある。スポーツセダンと割り切れば十分に耐えられる硬さだ。最新のテスラ「モデルY」は、インパネやドアの建てつけ、サンバイザーの厚みなど、品質面での高さが感じられるようになった。

 デビュー当初、800万円台(パフォーマンス)も、2023年1月に一気に750万円台に値下げ、3月時点で754万4600円(シングルモーター、後輪駆動は583万4600円)と、欧州メーカーのEVより安めの価格設定も魅力だ。

■関連情報
https://www.tesla.com/ja_jp/modely

文/石川真禧照(自動車生活探険家) 撮影/萩原文博

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
くるまのニュース
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
バイクのニュース
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
カー・アンド・ドライバー
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
くるまのニュース
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
GQ JAPAN
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
くるまのニュース
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
カー・アンド・ドライバー
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
ベストカーWeb
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
ベストカーWeb
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
Merkmal
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
スズキ初ってマジか!! 新型フロンクスの新アイテム採用のヒミツが衝撃
ベストカーWeb
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
12月7日(土)京都お東さん広場(東本願寺門前広場)で「京都モビリティ会議」開催(入場無料)
ベストカーWeb

みんなのコメント

17件
  • 日本では批判ばかりされてても世界一売れる車になってしまった
    批判してる奴が大間違いだったと言うことが証明されました
    スーパーチャージャーもアメリカの標準化してしまって
    トヨタのEVもアメリカで売るためにはテスラのスーパーチャージャーを使わざる得ない
    インフラなんて車屋がすることじゃないとか言ってた奴も大間違いでして
    全てイーロンマスクが正しかったことになりましたとさ
  • 記事の220PSはkWの間違いですね。
    220kW≒299PS
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

563.7727.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

377.9750.8万円

中古車を検索
モデルYの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

563.7727.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

377.9750.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村