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ジープ・コンパス 4xe Sへ試乗 マイナーチェンジでPHEV登場 悪路性能もキープ

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ジープ・コンパス 4xe Sへ試乗 マイナーチェンジでPHEV登場 悪路性能もキープ

コンパスにPHEVの4xeが登場

元祖オフローダーといえる、ランドローバー・ディスカバリーを生み出した英国。それでも英国人は、以前からアメリカ製のジープが好きだ。第二次大戦中のタフな活躍で定評を築いて以来、今でも比較的身近な存在になっている。

【画像】ジープ・コンパスとレネゲード 競合するPHEV SUVと比較 全107枚

そんなジープに、システム総合240psのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)を搭載したコンパスが登場した。マイナーチェンジでインテリアも一新し、これまでで最も暖かい歓迎を受けそうだ。

近年の英国では最も需要の多いCセグメントSUVに属するコンパスは、調子が良い。2021年のジープの販売台数のうち、22%を占めているという。今回のリフレッシュで、2022年には26%にまで伸びるだろうと同社は予測している。

その理由の1つは、英国へやってくるジープの生産拠点がインドからイタリアへ移されたこと。製造品質の向上が期待でき、クルマ自らの営業力が増すと考えられる。

加えて、4xe(フォーバイイー)と呼ばれるPHEV仕様が登場。オフロードに軸足をおいたトレイルホークと、都会派のSが選べるラインナップが後押しする。英国ではPHEVの販売数が前年比で2倍に増加しており、この上昇気流にコンパスも乗れるだろう。

180psの1.3Lエンジン+駆動用リアモーター

マイナーチェンジを受けても、ジープ・ライクな見た目はそのまま。充実した装備に競争力のある価格設定で、エントリーグレードから訴求力は高い。今回試乗したコンパス Sの英国価格は、4万895ポンド(約621万円)となっている。

ただしドイツや日本、韓国などの自動車メーカーも、このクラスのSUVには積極的に取り組んでいる。PHEVが選べるモデルも少なくないから、良く比較はしたいところ。

見た目は、マイナーチェンジ前との識別はそれほど難しくない。フロントマスクの変化がわかりやすいと思うが、7本に別れたフロントグリルは従来どおりだ。

2022年仕様のコンパスは、英国では4グレードが展開される。エントリーグレードになるのがナイトイーグルで、その1つ上に据えられるのがリミテッド。

どちらも前輪駆動となり、130psを発揮する1.3L 4気筒ターボガソリンに6速MTが組み合わされる。英国価格は2万9895ポンド(約454万円)から。

PHEVで四輪駆動となるのが、トレイルホークとS。内燃エンジンはナイトイーグルなどと同じ1.3Lながら、最高出力は180psへ増強される。そこに駆動用モーターがリアタイヤ側に組み合わされ、システム総合で240psとなる計算だ。

トレイルホークの英国価格は、3万9895ポンド(約606万円)へ上昇する。トランスミッションは、6速ATが搭載される。

システムのシームレスさでは一歩譲る

1万ポンド(約152万円)の違いで、PHEVと四輪駆動、ATが得られ、パワーは倍近くへ増えつつ、CO2の排出量はカタログ値で3分の1減る。またPHEVには11.4kWhの駆動用バッテリーが搭載され、最大48kmを電気モーターだけで走行できる。

デフォルトのハイブリッド・モードのほか、都市部に適したEVモードやバッテリーの充電量を温存するモードなども選択可能。理解できる価格差だといっていい。

実際にPHEVのコンパスを運転してみる。全体的には能力が高いと感じるものの、一部ではライバルモデルが備える洗練度には届いていない印象も残った。

パワートレインはたくましく、0-100km/h加速を7.5秒でこなす。しかしパワーデリバリーとシフトチェンジには、若干ギクシャクした感覚が伴う。磨き込まれたPHEVシステムほどのシームレスさはないようだ。

アクセルペダルを踏み込んだ場面などでは、エンジンの反応に少しの躊躇を感じる。回転数が高まるほど、ノイズが車内に届く点も気になった。

操縦性は良好で、運転はしやすい。ステアリングは比較的ハイレシオなのか、切り始めから軽快にコンパスは向きを変える。直進性も良く、ステアリングホイールの重み付けも丁度いい。ただし、タイトコーナーではアンダーステアを抑えきれていない。

乗り心地は快適。サスペンションの減衰力も充分効いている。

ジープらしいオフロード性能も保持

今回の試乗では、そこそこのオフロードコースを走る機会も用意されていたが、不足ない走破性を確かめることができた。トラクションに優れ、起伏部などでもボディを擦らない、ロードクリアランスを備えている。

コンパスが位置するCセグメントSUVは、特に競争が厳しい。そんななかで、ジープらしい個性を備えたPHEVの登場は歓迎できる。

クラスベストとは呼べないものの、走りの質は充分に好印象。シンプルながら活動的なルックスと、価格価値に優れた装備や能力を備えている。このクラスのSUVをお考えなら、検討候補に加えたい1台だといえるだろう。

ジープ・コンパス 4xe S(英国仕様)のスペック

英国価格:4万895ポンド(約621万円)
全長:4395mm
全幅:1820mm
全高:1640mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:7.5秒
燃費:50.0-55.5km/L
CO2排出量:44-47g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列4気筒1298ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
バッテリー:18.8kWh
最高出力:240ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:6速オートマティック

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みんなのコメント

1件
  • 日本で売ってない。
    レネゲードよりも需要ありそうやけどね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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