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新たにスポーツバックも加わり商品力アップ!「アウディQ3/Q3スポーツバック」に試乗

掲載 更新 3
新たにスポーツバックも加わり商品力アップ!「アウディQ3/Q3スポーツバック」に試乗

アウディQ3はご存知アウディの誇るプレミアムコンパクトSUV。そのQ3が8年ぶりのフルモデルチェンジを迎え、さらにそのラインナップに「Q3スポーツバック」が加わった。
もちろんQ3の進化も気になるところだが、何より気になるのがこの二台の違いだ。
今回はこれら二台を直接比較し、様々な角度からの検証を行ったので、その結果を報告しようと思う。

今回、比較検証に使った二台は、 「Q3 35 TDI クワトロS line」と 「Q3スポーツバック 35 TFSI S line」だ。要するに通常のQ3のディーゼル車と新投入となるスポーツバックのガソリン車というわけだが、今回のQ3のラインナップはディーゼルがクワトロ、ガソリンモデルがFFという住み分けになっていることを付け加えておこう。

上陸したばかりの「アウディQ3/Q3スポーツバック」を、いち早く動画でインプレッション!

ではまず、デザインに関してQ3として刷新された、両車両に共通する部分に触れておこう。まずはQシリーズを象徴するオクタゴン(八角形)を模ったシングルフレームグリルから、水平にヘッドライト上端まで伸びるラインが目を引く。ヘッドライトはLEDが標準装備となり、より精悍な目つきになった印象だ。
またサイドに目をやると、ホイールアーチ上の力強いブリスター形状も特徴的で、まるでアスリートのような筋肉質な足腰を連想させる。
フロント同様に水平基調のラインが強調され、デザインディテールの様々な工夫も手伝ってワイド感が際立っている。

そして、この二台のデザイン上の違いも見比べていこう。
当然ながら、最も違いを見て取る事ができるのは車の後ろ半分のセクションだ。

Dピラーが鋭く前傾し、流線形のルーフラインがスポーティな印象を感じさせるのがスポーツバック、スクエア寄りの形状でSUVらしいタフさを感じさせるのが通常のQ3だ。また両者のルックスの違いはリヤセクションの形状だけに留まらず、全高にも45mmの差があるので、正面から車を見比べた時にスポーツバックの方がよりワイドな印象を受ける。そしてのその視覚効果はサイド側でも同様で、実際はスポーツバックが10mm長いが、それ以上に車体がロングに見えるのもスポーツバックの特徴だ。
またリヤ周りも両者のキャラクターの違いが表現されており、Q3はSUVらしい力強さ、Q3 スポーツバックはおしりのキュッと引き締まったスプリンターを連想させるフォルムになっている。
こればかりは見る者の好みによるものだが、筆者個人としてはナロー&ワイドな印象の強いスポーツバックが目新しさもあり魅力的に感じられた。




ただし、ここで一つの疑念が生じる。これだけフォルムの印象に違いがある二台ならば、当然室内空間にもそれ相応の違いがあるはずだ。さらに言えば、スポーツバックはこの室内空間の使い勝手や居住性において不利であろうと予想するのが妥当だろう。しかしその点における予想は良い意味で裏切られることになった。実際に乗車してみると後席ドアの開口部の高さには若干の違いがあるものの、乗降性自体にはそれほど影響は感じられなかった。また、身長176cmの筆者が着座した時の頭上スペースも両者ともに充分で、スポーツバックがとくに窮屈という印象もない。
使い勝手に差をつけずに、フォルムの印象の違いをここまで表現できてしまうアウディのパッケージング能力には恐れ入った。
シートに座ると実際の車両の全幅よりも車内幅が広く感じられるような快適性が両者共に備わり、充分に全ての乗員が快適に移動できる空間が作り出されている。

そして走りはどうだろうか。





双方S lineということで足回りが引き締められたセッティングということもあり、路面からのインフォメーションは良くも悪くもしっかりと伝わってくる印象。ステアリング操舵角に対して、切り始めはフロントタイヤがゆっくりと舵を切っていき、切り込んでいく程にステアに対してフロントタイヤが大きく切れ込んでいくプログレッシブステアリングは、狭い場所で運転をするときにはステア操作を少なく、高速域では繊細な操作で車を正確に操ることを助けてくれる。またこのシステムはパワーステアリングとの親和性も高く、特に低速域でパワーステアリングはアシスト力が強くなるセッティングが施されているため、狭い住宅街などの運転では大いにドライバーを助けてくれるだろう。





ただし、アクセルを全開まで踏み込むようなシチュエーションではやや物足りなさを感じる。ガソリンエンジンはアクセル全開で高回転域まで引っ張るようなシチュエーションにおいて、高回転域でのトルクがもう少し欲しいところ。ディーゼルエンジンは高回転域に入るとどうしても回転の重さが出てしまい、気持ちよさに欠ける。ただし双方ともに日常領域での加速感は申し分なく、通常の走行において不満を感じることは少ないだろう。

そして改めてお断りしておくと、今回の試乗車はQ3がディーゼルエンジンのクワトロ、Q3スポーツバックがガソリンエンジンのFFだったことを念頭に比較をする必要がある。その上で両者間に感じられた違いは、ディーゼルエンジン+クワトロのQ3が快適性に振った乗り心地で、ガソリンエンジン+FFのQ3スポーツバックの方がより、ステア操作に対する鼻先の入りが俊敏でスポーティな印象だった。
その要因としては、その170Kgの重量差が大きく影響していることが考えられ、重さのあるディーゼルエンジン+クワトロのQ3に方が路面のギャップを超えたときの突き上げ感の面でアドバンテージが認められた。双方ともパッケージとしての総合力はさすがの出来栄えで、ドライバーは気持ちよく、アウディらしい質実剛健なドライブフィールを堪能しながら目的地を目指すことができるだろう。

今回の試乗において惜しむらくは、スポーツバック+ディーゼル+クワトロという組み合わせを試乗することができなかった事だ。もちろん想像の範疇で、おそらく筆者自身の好みにフィットするのはその組み合わせだろうと想定できるが、それも実際に試した上でさらに悩んで選びたくなってしまう。
要するに、自分のライフスタイルにはこのセグメントのプレミアムSUVがマッチする、というカスタマーにとっては、車自体の実用性にはほとんど差をつけずに選択の幅が広がったといえる。
車両自体の出来栄えはもとより、「選ぶ楽しみ」を増やしてくれたという点においても高く評価できる二台だ。

【Specification】アウディQ3スポーツバック35TFSI Sライン
■車両本体価格(税込)=5,160,000円
■全長×全幅×全高=4520×1840×1565mm
■ホイールベース=2680mm
■トレッド=前1580、後1585mm
■車両重量=1530kg
■エンジン型式/種類=DPC/直4DOHC24V+ターボ
■内径×行程=74.5 x 85.9mm
■総排気量=1497cc
■圧縮比=10.5
■最高出力=150ps(110kW)/5000-6000rpm
■最大トルク=250Nm(25.5kg-m)/1500-3500rpm
■トランスミッション形式=7速DCT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後ウイッシュボーン/コイル
■ブレーキ=前Vディスク/後ディスク
■タイヤ=前235/50R19

【Specification】アウディQ3 35TDI Sライン
■車両本体価格(税込)=5,430,000円
■全長×全幅×全高=4495×1840×1610mm
■ホイールベース=2680mm
■トレッド=前1580、後1585mm
■車両重量=1700kg
■エンジン型式/種類=DFG/直4DOHC24V+ターボ
■内径×行程=81.0 x 95.5mm
■総排気量=1968cc
■圧縮比=16.2
■最高出力=150ps(110kW)/3500-4000rpm
■最大トルク=340Nm(34.7kg-m)/1750-3000rpm
■トランスミッション形式=7速DCT
■サスペンション形式=前ストラット/コイル、後ウイッシュボーン/コイル
■ブレーキ=前Vディスク/後ディスク
■タイヤ=前235/55R18
■問い合わせ=アウディジャパン https://www.audi.co.jp/







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みんなのコメント

3件
  • なんかAUDIにしては内装がチープですね、ガッカリ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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