渋滞が起きる最大の要因「サグ」とはなにか?
新型コロナウイルスの猛威は収まらず、東京などの都市部には緊急事態宣言が出され、いまは不要不急の外出を避けるべき時期です。それでもゴールデンウイークには、せめてもの気晴らしにドライブに出かける人も増え、例年ほどではないにしろ交通渋滞も発生する可能性はあります。では、なぜ高速道路で渋滞は起きてしまうのでしょうか。
渋滞原因の多くは「道路」より「ドライバー」にあり! 発生場所と渋滞を発生させる運転とは
ネクスコ東日本が2020年に調査したところ、渋滞発生要因のトップ3は次のようになっています。
1位 交通集中:76%
2位 事故:16%
3位 工事:2%
そして、最大の要因である「交通集中」が発生しやすい場所を細かく見ると、トップ3は以下のようになっています。
1位 上り坂およびサグ部:64%
2位 インターチェンジ:14%
3位 接続道路からの渋滞:11%
「サグ」とは、下り坂から上り坂にさしかかる凹部のことで、こうした場所や上り坂では、わずかですが自然と速度が落ちがちです。最初の1台はアクセルの踏み足しが甘くて少々速度が落ちただけでも、波が大きくなるように減速の影響が増大し、後続になるほどブレーキを踏むほどの減速を強いられるため、最終的には渋滞が発生するというのが典型的なメカニズムなのです。
ACCやクルコンがあればサグの減速を避けられる
つまり、上り坂やサグ部で不用意に減速するドライバーがいなければ、渋滞を大幅に減らすことが可能になります。逆に言えばサグ部などでの渋滞はドライバーのスキル不足によって起きているともいえます。
とはいえ、明確に上り坂と意識しづらいような坂ではアクセルを踏み足す必要性に気付かずに、ほんの少しスピードが落ちてしまうのは避けられず、その修正は難しいと感じるドライバーも少なくないでしょう。
そうしたドライバーへのアドバイスとして、ひとつ言えるのは「クルーズコントロールがついているのであれば、積極的に使って欲しい」ということです。最近のクルマに装備されていることが増えているACC(アダプティブクルーズコントロール)を含むクルーズコントロールの基本機能は、ドライバーが設定した速度を維持して走ることです。
人間がアクセル一定で走っていても、上り坂など負荷が大きくなったときは速度が落ちてしまいますが、クルーズコントロールをセットしておけば、上り坂であってもちゃんと設定速度をキープしてくれます。完全に自動運転の時代になると渋滞が激減すると言われるのは、機械同士が連携すれば、最適な速度を全車が守ることができ、スムースな交通が可能になると考えられているからです。
しっかり速度計を見ていることが基本
ただし、ACCは先行車の速度に合わせて速度調整をするので、先行しているクルマが運転支援機能を使わず、なおかつサグ部などで自然と減速してしまうようなスキルのドライバーであった場合は、渋滞発生要因となってしまうことがあるかもしれません。
いずれにしても、速度を維持する最大のコツは、しっかりと速度計を見ていることです。もし速度をデジタルで表示できるのであれば、そのほうがわずかな減速も気付きやすいですから、高速道路を走るときなどはデジタル表示を選ぶなどして、無意識の速度低下を防ぐようにしましょう。それが、みんなの快適なドライブにつながるのです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
クルマに出現する「光るカメ」は危険のサイン! 見慣れない「謎マーク」の意味は何? そのまま走り続けるのはNG!
ガソリンを捨てきれない理由は[ハイブリッド車]のバッテリー寿命!? 延命術はあるのか?
トヨタ新型「“ヒンジドア”ミニバン」発表! タフ顔が超カッコイイ「クリスタ」! MT設定アリ&上品仕様な「GX+」印に登場
日産の新型「エルグランド」登場!? まさかの“エクストレイル顔”&アリアライト採用! 斬新なSUVスタイルの「グラシア」に称賛の声
みんなのコメント
抜かれたと思ったら減速して直ぐに追いつく。抜こうと思って車線変えると加速して追い越しされたく無い。
それと車間距離を取らな過ぎる。アクセルだけで車間距離調節出来るくらいが丁度良い。
ブレーキパカパカ踏むから渋滞になるのに。