車種別・最新情報 [2022.08.24 UP]
新型エクストレイル完全解剖【4】インテリア
NISSAN 新型エクストレイル完全解剖
【1】コンセプト&プロフィール
【2】ファーストインプレッション
【3】エクステリア
【4】インテリア
【5】シャシー&パワートレーン
【6】装備&ユーティリティ/まとめ
【7】コンプリートカー&アクセサリー
【8】ライバル先取り対決
「タフギア」を合言葉に存在感を示し続ける人気SUV・エクストレイルがフルモデルチェンジ。4代目となる新型には、可変圧縮比のVCターボや電動制御のe-4ORCEなど、国内初搭載の日産独自技術が投入される。早速、最新ミドルSUVの実力を解明していこう。
●文:川島茂夫 ●写真:澤田和久
インテリア
インテリアのコンセプトもエクステリアと同様に「上質」。新開発のシート表皮の採用など、キャビン空間の快適性向上にもこだわる。
実用性の高さは継承しつつ
新世代にふさわしく刷新
エクストレイルのインテリアは歴代ともに実用性をコンセプトの軸にしている。初代は運転席で着替えやすくするためのステアリング退避機構を採用したこだわり設計だった。とはいえ特定用途への特化は、それ以外のユーザーには無用の長物ともなる。エクストレイルも代を経るごとにファミリー&レジャーで優先順位の高い機能を中心としたキャビン設計となり、新型もその延長上にある。
前項でも述べた通り新型の全長は従来型よりも30mm短縮。ミドルSUVの標準的サイズだが、珍しく3列シート仕様をラインナップする。3列シートは従来から採用され、エクストレイルの実用面での大きなセールスポイントのひとつ。新型もサードシートはヘッドルーム/レッグスペースともに大人が座るには不足し、補助席以上の機能を備えていないが、送迎等で低頻度ながら多人数乗車の可能性もあるユーザーにはありがたい。
また、2列シート仕様の後席スライド機能は従来型ではガソリン車に限定されていたが、新型ではガソリン車の廃止とe-POWERの採用と合わせて全車に採用された。後席スライドは2列シート仕様においても後席乗員の寛ぎと居住空間&荷室のアレンジ性においてアドバンテージがあり、多様な使い勝手を求めるユーザーには見逃せない機能である。
3列シート仕様は4WDのXのみの設定。従来型はガソリン車限定であり、ハイブリッド狙いで3列シートを諦めたユーザーにはありがたい。なお、新型の2列シート仕様と3列シート仕様の価格差は約13万円となっている。
シート表皮は標準で2系統、OPで2系統を用意。OP内装はX系に防水仕様、G系にナッパレザー仕様を設定。従来型に対して防水仕様の設定が減少しているのは気になるが、上級志向を強化した少数精鋭型のグレード展開の結果だ。装備や機能設定からもファミリー&レジャー用途の、つまりはエクストレイルの基本コンセプトに忠実なX系、先進感とプレミアム感のG系と理解すればいいだろう。
先進感とプレミアム感の演出ではインパネ周りが様変わりしている。さすがにアリアほど先進的な印象はないが、メーター周りこそオーソドックスなものの、モノリス型センターディスプレイや電動車らしいセレクターレバーとセンターコンソールなど、隔世の感といっても大袈裟でない変化を感じた。エクストレイルの実用面の持ち味を継承しながら、世代を一歩前進させたインテリアである。
先進感をことさら強調するわけではないが、メカニズムや機能の更新とともに情報系/操作系が現代化。写真はXだが、Gはヘッドアップディスプレイ(HUD)も装備する。
グリップ感の高い本革巻ステアリングを全車標準装着。スイッチ類を機能的に配置する。
2列目のスライド量は+20mmとなり、ヘッドルームも膝まわりもさらに拡大。Gには新開発の人工皮革「テイラーフィット」を採用するなど、快適性を追求。90度開くリヤドアにより、乗降もさらに楽になっている。
新旧比較
従来モデル
パーツのレイアウト
ひとつにも世代の違いが表れる
センターディスプレイのデザインやレイアウトはクルマの世代感の表れのひとつ。従来型はエアコン吹き出し口の下、ステアコラムくらいの高さに配置。ひと昔前ならオーディオの定位置であり、ナビが一般化する前のレイアウトと言ってもいい。新型はインパネ上面近くに設置し、運転時の視線走査の範囲内で視認性も高い。情報端末であるセンターディスプレイとオーディオの機能の違いが配置にも表れている。
居住性や積載性などキャビンユーティリティに大きな違いはなく、実用性基準なら買い換える必要性を感じないかもしれないが、実際に運転席に座ってみれば、時代の変化を実感するのは間違いないだろう。
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みんなのコメント
やたらと床面が高くて積みにくいし、縦方向で
狭くなってませんか?
エンジンやノイズは静かになったけど。