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「マツダファン・エンデュランス」に参戦! 素人でも楽しい人気耐久レースに出場して分かったこととは

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「マツダファン・エンデュランス」に参戦! 素人でも楽しい人気耐久レースに出場して分かったこととは

レース初心者が人気の耐久レースに参戦!

 2022年9月24日、静岡県・富士スピードウェイで行われた「マツダファン・エンデュランス」、通称「マツ耐」に参戦してきました。スポーツ走行経験はあってもレース経験はなく……。そんなレース初心者の筆者がマツ耐に参戦して感じたことを素直にリポートします!

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マツ耐とはどんなレース?

 マツダファン・エンデュランス(以下マツ耐)は、日本車初のル・マン総合優勝を成し遂げたマツダが、耐久レースの楽しさを体感してもらうという趣旨のもと開催されています。手軽にレースを味わってほしいということで、JAFライセンスも必要ありません。クラス分けも細かくされており、ロードスターやデミオといったスポーツ走行シーンではお馴染みのマツダ車はもちろん、セダンやワゴン、旧車などさまざまなマツダ車が参戦できます。

 そんなハードルの低さもあり、今回の富士ラウンドは盛況で、当日は51台が参戦しました。参戦へのハードルは低いながらも安全面への配慮もされており、当日の朝はしっかりとドライバーズミーティングを実施。基本となるフラッグの説明をはじめ、当日の雨に合わせて雨用のライン取りの資料も配られました。

 耐久レースと銘打っているだけあり、単純に速く走ればいいわけではないのがこのレースのポイント。給油は予選後から決勝レーススタート前まで許され、決勝レース中の給油はできないため、2時間30分の決勝レースを無給油で走り切る必要があります。

 上位陣は本気で耐久レースをやっているチームなので、キッチリとした燃費計算なども実施しています。筆者が仲間に入れていただいた「プロフィLOVCAロードスター」も本気組。ロードスター・パーティレースに参戦しているマシンのオーナーである惠木勇哉選手を筆頭に、スポーツ走行の経験が多いドライバーが集まりました。参戦するのは9クラス。ノーマルに近いNDロードスターが参戦できるクラスで、パーティレースの車両も参戦可能ということもあり、参戦台数も14台と多く競争が激しいクラスとなっています。

マツ耐参戦に合わせて手を加えたマシンを紹介

 基本的にはパーティレース仕様となっている今回の使用マシン。しかしマツ耐に向けた工夫が随所に施されています。

 マツ耐ではピットイン時に1分間エンジンを停止することがレギュレーションで義務付けられています。1分が経過するよりも前にエンジンを始動させるとペナルティの対象になってしまうので、1分間をしっかりと測るためキッチンタイマーを設置。エンジンを停止したと同時にカウントダウンを開始します。

 また、走行中にチームと連絡を取るため、イヤホンマイクで通話ができるようになっており、ドライバー交代の際にイヤホンジャックへ差し込むだけで使えるようになっています。

決勝前にはマツ耐特有の儀式も

 予選はマシンオーナー兼チーム代表の惠木選手が担当。西日本を中心にパーティレースに参戦し経験は豊富です。前日のスポーツ走行もせずに約1年ぶりの富士スピードウェイで、雨のなか2分33秒400を記録し、クラス3位のポジションをゲットしました。

 予選前にはマツ耐でお馴染みの作業を実施。それはギリギリまで給油すること。ガソリンスタンドで満タンにしたクルマをドライバー皆で揺らし、あふれるギリギリまで給油しました。

 決勝レースのスタートはカートでのレース経験があり、以前もマツ耐に参戦したことがある成井選手が担当。ハードウエットで混戦となったスタートでも、アクシデントなく走行してくれました。途中イエローフラッグ区間でのオーバーランでペナルティを取られてしまいましたが、チームで責めることはありません。ミスをしてはいけないという雰囲気がミスを誘発してしまいます。そんな環境は耐久レースでは望ましくないのです。

 2スティント目は富士スピードウェイを走りこんでいるオミーナ選手が担当。まだハードウエットという難しいコンディションでしたが、大きなトラブルやアクシデントなく走り終え、筆者へとバトンをつないでくれました。

いよいよ初のマツ耐決勝のステージで走行

 3スティント目は筆者が担当。雨が上がり路面が乾き始めるという、コンディション変化の大きな時間帯でのスティントとなりました。周回するごとに表示される使用燃料を通話で伝えていきます。ピットから伝えられたのは「燃料に余裕があるのでもっとペースを上げてください!」という声。路面状況が良くなり各マシンのペースが上がっていることもあり、もっといける! とのことです。

 しかし、慣れないクルマでペースを上げるのは難しく恐ろしい。ましてや路面状況が読みにくいハーフウエットなら、なおさらのことです。表示されるタイムを見ながら燃費走行はせずにほぼフルアタック状態で走行。他クラスのマシンとの間合いで簡単にタイムを縮めることはできませんが、なんとかポジションをひとつ上げてクラス5位で40分ほどのスティントを無事終了(いつ抜いたかは分かりませんが……)。最終スティントを担当するオーナーの惠木選手にバトンタッチしました。

 惠木選手はペナルティやこれまでの遅れを取り戻そうとプッシュ。しかし、焦りから電子制御を切り忘れ、コーナー途中で切った途端にスピンからクラッシュしてしまいました。なんとかピットに戻り、簡単な応急処置でコースインしましたが大きくポジションを落とすことに……。最終的にクラス8位でチェッカーを受け、なんとか完走を果たしました。

タラレバが出るからレースはやめられない

 終わってからはドライバー皆で反省会。今回初の組み合わせとはいえ、最初からうまくコミュニケーションが取れたおかげで、最後まで走り切ることができました。

 クラッシュしてしまった惠木選手は人生初のクラッシュということで大きく落ち込んでおり、ペナルティを受けてしまった成井選手も「自身がペナルティを受けなければ惠木選手が焦ることはなかった」と反省。筆者も「もっとペースを上げられれば惠木選手が焦らなかったのでは……」と思いました。各々反省し、色々なタラレバが出てくるからこそ「次こそは!」という思いが強くなります。これがレースにハマっていく人の心情なのでしょう。

 ハードルが低くレースという競技が体験できるマツ耐は、レースにハマるきっかけとしては十分すぎるほど充実した内容でした。今回の経験を基に来年はもっと競技に取り組んでみたいと強く思いました。

取材協力:ShMC(ShiriN Motor sports Community)https://twitter.com/ShMC_ShiriN

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  • ライトスポーツカーが300万円以上になりライトで無くなってしまった。
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