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レクサス大攻勢!! 新型LS IS UX300e続々刷新 新車連発の内容とお買い得度

掲載 更新 35
レクサス大攻勢!! 新型LS IS UX300e続々刷新 新車連発の内容とお買い得度

 レクサスのニューモデルが相次ぎデビューした。乗り心地を改善し、運転支援システムをアップデートしたLS、マイナーチェンジの域を超えた進化を果たしたIS。それにレクサスはもちろん、トヨタとしても初めてとなる量産EVとして新登場したUX300e。3連発でレポートする。

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新型ランクルなど5車種一挙投入計画判明! トヨタ 2021年新車攻勢のすべて

※本稿は2020年11月のものです
文/渡辺敏史、ベストカー編集部、写真/LEXUS
初出:『ベストカー』 2020年12月10日号

■レクサスLS 「アップデート」の狙いは2つある

(TEXT/渡辺敏史)

 レクサスのフラッグシップサルーン、LSは2020年11月19日に初めてのビッグマイナーチェンジが施される。その狙いは大きく2つが挙げられる。

 ひとつはADAS=先進運転支援システムの大幅な進化だ。「レクサスチームメイト」と名付けられたシステムはアドバンストドライブとアドバンストパークの2アイテムで構成。

LS/乗り心地の改善とハンズオフドライブに代表される新システムの採用がメインとなる今回のビッグマイチェン。乗り心地の改善ぶりは一目瞭然だと試乗者と渡辺敏史氏は太鼓判

 アドバンストパークはヤリスから採用された最新世代の駐車支援機能にバイワイヤーのシフト制御も加え、ボタンひと押しで縦列・並列駐車の全工程を完了させる。

 アドバンストドライブは自動車専用道路での追い越しや分岐進行などを含めたあらかたの行程でのハンズオフドライブを可能とする。

 周辺環境の情報量を増やすべく車体には新たにLiDARスキャナを配し、連動する地図情報は飛躍的に高精細化されている。

LS/デビューから3年を経て、熟成されたことがよくわかる乗り味。ドイツプレミアムブランドのフラッグシップ車たちと互角に渡り合えるレベルになった

 レクサスチームメイトはドライバーの常時監視を前提としつつも、相当オートノマス的なところに近い運転体験を供するだろう。

 ただし、アドバンストドライブについてはさらなる磨き込みを重ねており、導入時期は遅れる模様だ。

LS/パワーユニットはV6、3.5Lのガソリンターボとハイブリッドで同じだが、こちらも進化している

 そしてもうひとつの狙いが、動的質感のさらなる改善だ。

 50系LSはオーナードリブンを意識したスポーティな足回りの設定でライバルのドイツ勢も退ける勢いのハンドリング性能を得た一方で、乗り心地面では粗さが立つ場面もあり、LSを乗り継ぐユーザーの評価は割れてもいた。

 そこで2018~2019年にかけては年次ごとにタイヤの縦バネレートやリアサスメンバーのマウントを緩め、可変ダンパーのオリフィスを変えるなどのリファインを加えてきたが、今回の刷新では初代10系の快適性を意識しつつ、骨格レベルから手が加えられた。

LS/西陣織や箔加飾など、日本の伝統工芸を使った上質なインテリア。

LS/レクサスのフラッグシップ車にふさわしい空間を作り上げている

 具体的にはタイヤの縦バネ特性のさらなる見直しと軽量化、さらにスタビライザーを変更し合わせ込むことでバネ下重量を軽減したほか、可変ダンパーも新たなソレノイドを採用し減衰特性を細かく再調整、バンプストッパーや液封エンジンマウントの特性変更など、その内容は多岐に及んでいる。

 意匠や加飾面ではブレードスキャンAHSを使ったヘッドライト形状の変更が目立つが、内装には切子ガラス&プリーツに次いで、新たにプラチナ箔のオーナメントと西陣織のドアインナーを組み合わせた日本的なハンドクラフトトリムが用意されている。

 そしてシートは表皮の縫い目を深くしてクッション材を低反発化するなど、着座感からも乗り心地の改善を試みた。

 今回の試乗ではその乗り心地に注目してみたが、変貌は一目瞭然。

 大きなうねりでの揺すられ感や目地段差を越えての硬質なインパクトは影を潜め、細かな舗装荒れの連続で感じられていたバネ下のバタつきもほぼ収まった。

 舗装の質によってはランフラット起因のゴトゴトとしたノイズが僅かに入ってくるのは致し方ないが、路面アタリの柔らかさや上屋のフラット感からは伝統のLSライドの面影がしっかり窺える。

 長きにわたりLSに親しむユーザーにこそ試してもらいたい、そんな進化を遂げたといえる。

■レクサスLS500h(FR)主要諸元
・全長×全幅×全高:5235×1900×1450mm
・ホイールベース:3125mm
・最小回転半径:5.6m
・車両重量:2200kg
・エンジン:V6、3456cc DOHC+モーター
・エンジン最高出力/最大トルク:299ps/36.3kgm
・モーター最高出力/最大トルク:180ps/30.6kgm
・WLTCモード燃費:13.6km/L
・トランスミッション:マルチステージハイブリッドトランスミッション
・駆動用バッテリー:リチウムイオン電池
・サスペンション(F/R):マルチリンク/マルチリンク
・タイヤサイズ:245/50R19
・価格:1351万円(F SPORT)

■フルモデルチェンジ級の「進化」! 新型ISが秘める動的資質

(TEXT/渡辺敏史)

 2020年11月5日に発売された新型IS。フルモデルチェンジ級のエクステリア刷新に目が奪われつつも、内容的には2019年に運用開始したトヨタの下山テストコースで走りを鍛えた初めてのレクサスということで興味が湧いてくる。

IS/新設の下山テストコースで鍛え上げられた初めての「レクサス」。それが新型ISだ

 現在、開発に供されている周回路はニュルブルクリンク北コースだけでなく、その周辺に広がるカントリー路の路面環境を参考にしていて、一部の入力状況は東富士の周回路でも再現できるようになっているなど、開発のアジャイル化を充分に意識したものになっている。

 下山テストコースの周回路は、昨年の運用開始時の取材会で走った経験がある。

 その際に乗ったのはGRスープラだったが、地形を活かしたダイナミックなアップダウンの最中にイヤらしい複合コーナーや逆バンク、ジャンピングスポットなどをこれでもかと配するなど、その意地悪ぶりに呆れたほどだ。

IS/2トーン配色となったインテリア。アップルカープレイ、アンドロイドオートに対応し、音声操作も可能となった

 実際、新型ISの開発では従来ニュルブルクリンクでしか確認できなかったような大入力が再現できるようになったぶん、時間やコストの削減に大いに役立ったという。

 ましてやこのコロナ禍では移動も著しく制限されるなか、その再現度の高さは開発密度の向上にも貢献したそうだ。

 新しいISのグレード体系が大まかに標準系とFスポーツ系に分けられるのは現行型と同じ。搭載されるパワートレーンも2L直列4気筒直噴ターボ、2.5L直列4気筒ハイブリッド、3.5L V型6気筒の3つが引き継がれる。

IS/エンジンラインナップはV6、3.5L(写真)、直4、2.5Lハイブリッド、直4、2Lターボの3種類で従来と同じだが、細かな改良が加えられており、走りは一新。また、先進安全装備も最新のものが採用されている

 とはいえ、2Lターボはその特性を活かすべく8速ATのアダプティブ制御が見直され、2.5Lハイブリッドはバッテリーの持ち出しを増やしてモーターの稼働領域を広げるなど、動力性能にも進化の跡がみられる。

 が、やはり新型ISの中身的なハイライトはシャシーの徹底したリファインだろう。フレームにはコアサポートやCピラー部を物理的に強化、メインフレームにはスポットの増し打ちや構造接着剤の多用で剛性を高めている。

 ハブ形状は全面的に見直され、ホイールとの締結をボルト式からナット式へと変更。バネ下の軽量、高剛性化を果たした。

IS/バージョンLの本革シート。写真のオーカー色のほか、→

→ダークローズとブラックの3色が用意される

 先に平坦なクローズドコースでもダイナミクスの向上は確認していたが、改めて、生まれ故郷の下山テストコースで乗る新型ISは「すっきり」と「奥深い」というレクサスが目指す走りのテイストを確実に具現化していることを感じさせてくれた。

 特にタイヤの摺動の精度感や路面追従の軽やかさは、このクルマの価値の再定義に繋がっている。

 ライバルたる欧州勢とは明確に異なる動的資質を秘めた新型IS。軽さや価格のみが特徴にあらず。徹底的に洗練されたスポーティネスを体感できる。

IS/特別仕様の「Fスポーツモードブラック」も同時デビュー。ブラックの専用BBSホイール、ドアミラーなどを装備

■レクサスIS300h Fスポーツ(FR)主要諸元
・全長×全幅×全高:4710×1840×1435mm
・ホイールベース:2800mm
・最小回転半径:5.2m
・車両重量:1690kg
・エンジン:直4、2493cc DOHC+モーター
・エンジン最高出力/最大トルク:178ps/22.5kgm
・モーター最高出力/最大トルク:143ps/30.6kgm
・WLTCモード燃費:18.0km/L
・トランスミッション:電気式無段変速
・駆動用バッテリー:ニッケル水素電池
・サスペンション(F/R):ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
・タイヤサイズ:F)235/40R19  R)265/35R19
・価格:580万円

レクサスIS 価格表

■航続距離367km レクサス初のEV「UX300e」日本発売

 昨年(2019年)11月に開催された広州モーターショーで世界初公開されたレクサス初の電気自動車市販モデル「UX300e」が、2020年10月22日、ついに日本で発売を開始した。

 2020年度分は抽選で135台が限定販売(11月4日に受付終了)。ちなみに、トヨタが国内でEVを発売するのは1996年のRAV4EV以来となる。

 UX300eは、ベースとなるレクサスUXのデザインや使い勝手のよさはそのままに、EVならではの上質な走りを追求したのが特徴。

レクサス UX300e

 具体的には、バッテリーの床下配置による低重心化や前後重量配分の最適化などで、優れた回頭性を実現。

 EV化にあたり車両全体でボディ剛性を強化し、ショックアブソーバーなどの細部に至るチューニング、適切な防音材の配置などによって乗り心地や静粛性を向上させている。

UX300e/床下にバッテリーを配置。ボディ剛性も強化され、上質な走りを実現

 さらに、150ps/30.5kgmを発揮する高出力モーターによる優れた加速性能と、スムーズでレスポンスのいいドライバーの意図に忠実な加減速フィールを両立。

 UXの素性のよさを、より一層高いレベルに引き上げている。

UX300e/アルミホイールは専用デザイン。空気抵抗低減と冷却性を両立

 搭載するバッテリーは54.4kWhのリチウムイオン電池で、一充電あたりの航続距離は367km(WLTCモード)を達成。

 ハイブリッドで培ったノウハウによる高い信頼性、それに最新のコネクテッド技術によりスマートフォンと連携して、車外でもバッテリー残量を確認できるなど、高い利便性も実現している。

 ラインナップはバージョンC(580万円)と充実装備のバージョンL(635万円)の2グレードが用意される。

UX300e/インテリアは通常のUXと基本的に共通。液晶ディスプレイのメーターやシフトは専用デザインを採用

UX300e/充分なスペースを持つラゲッジ。最大荷室容量は310Lを確保する

■UX300e バージョンL 主要諸元
・全長×全幅×全高:4495×1840×1540mm
・ホイールベース:2640mm
・最小回転半径:5.2m
・車両重量:1800kg
・パワーユニット:モーター(交流同期電動機)
・最高出力:150ps
・最大トルク:30.5kgm
・バッテリー:リチウムイオン電池
・一充電走行距離:367km(WLTCモード)
・サスペンション(前/後):ストラット/Wウィッシュボーン
・価格:635万円

充電時間の早見表

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みんなのコメント

35件
  • 「お買い得度」なんてタイトルが付いてるけど、
    記事のどこにも「お買い得度」の話が無い件
  • レクサスのデザインはあくが強いし、値段もメルセデスやBMW並、選択肢の一つになるが、性能やデザインで、もう一つ抜け出して欲しいですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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