トヨタのビッグネームのひとつ、マークXがマークIIから続く50年を超える歴史に終止符を打ち2019年いっぱいで生産を中止されると発表されたのが2019年4月24日。
同じく年内に生産を中止すると発表されていたエスティマが生産中止時期を2度にわたり早め10月に生産中止で7月末の時点でオーダーストップがかかっているように、マークXの状況も変わっているのか?
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遠藤徹氏が現場の声を拾い、マークXの現状についてレポートする。
文:遠藤徹/写真:TOYOTA
ファイナルエディションの売れ行きは上々
【画像ギャラリー】マークII&マークXの栄光の歴史
マークXはすでに年内での生産中止を扱い店のトヨペット店に伝えられているが、9月上旬現在ではまだ全グレードが生産を継続している。特に売れ筋となっているのは今年4月に発売した特別仕様車の「250Sファイナルエディション」だ。
マークXファイナルエディションは、250SをベースにFRと4WDの2モデルを設定。ボディカラーはホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、プレシャスブラックパールの3色
従来のカタログモデル(中間グレード)である250Sをベースに最上級グレードの「250RDS」に近い装備を充実させながら、車両本体価格331万1800~348万9480円と10万円程度の買い得価格を設定している。
今年1~7月のシリーズ全体の登録台数は2830台と台数的にはそれほど売れていないが、前年同期比は16.3%増、7月単月は67.2%増といずれも大幅増で特別仕様車効果が表れていることが読み取れる。
値引きも大きく買い得感は高い
こちらはまだ継続生産しているので、首都圏にあるトヨペット店で見積もりを取ってみた。
250Sファイナルエディション2WD(車両本体価格339万3500円)に有料色のホワイトパールクリスタルシャイン、盗難防止付きナンバーフレームセット、フロアマット、プレミアムコーティング、サイドバイザー、ディーラーオプションナビ、ドライブレコーダー、バックガイドモニターなど31万円強のオプションパーツを付けてはじいてもらったったら、法定&法定外諸費用込みで382万円強と出た。
ブラックとレッドを配色したアルカンターラ+合成皮革シート表皮と、レッドを配色したソフトレザードアトリム表皮を特別装備している
値引きはトータル40万円強が提示された。納車予定日は12月で消費税は10%で計算されている。扱い店によっては早めにオーダーしてプールしている在庫もあり、こちらを購入すると9月末までの登録が可能であり、消費税は8%となる。
マークXの後継モデルはこれまでの情報どおり存在しないことで変わりないという。メーカーのトヨタとしてはカムリ、クラウン、レクサスISなどでカバーする考えのようである。
つまり継続生産するほどマーケットニーズはないとの判断から生産中止を決めたものと思われる。
現行マークXは2009年にデビュー。2度のマイチェンでフロントマスクを変更し現在に至る。写真はデビュー時でファイナルモデルのカッコよさが際立つ
マークXに対する見解
マークXとエスティマは今年生産中止するのは同じだが、両モデルに対するメーカーの扱いは明らかに違う。
エスティマは扱う販売店に対して年内での生産中止を通達し、そのスケジュールを2度に渡って繰り上げ、淡々と実践しているが、マークXはファイナルモデルの特別仕様車を設定、そのカタログを作成して売り込みを強化している。
2014年には目にもまぶしいイエローのボディカラー、内装にもイエローをあしらった250G Sパッケージ イエローレーベルを発売。トヨタはチャレンジングだった
その特別仕様車「250Sファイナルエディション」のカタログの巻末にはマークXのヒストリーまで写真と説明入りで掲載している。
1969年に登場した初代マークIIから2004年に発売した現行10代目のマークXまでである。1980年代にはハイソカーの中心的な存在としてブームをけん引したと記している。
これは何を意味しているか。この特別仕様車やマークXの最終モデルのマーケット評価次第では将来、次世代モデルとして復活させるという思いを込めているに違いない。
1984年にデビューしハイソカーブームをけん引した70系マークII(5代目)。このモデルでツインターボもデビューして話題となった
証言1:首都圏トヨペット店
同じFRセダンでクラウンが若返りを図っているとはいえマークXとはそもそも車格が違い、キャラクターも購入する客層も大きく違う
マークXが生産中止になり、その穴を埋めるのはカムリ、クラウン、レクサスISといわれているがどれも不満が残る。カムリはFFでマークXはFRだから、乗り味が違うし最小回転半径が大きいから、とり回しがよくない。
クラウンとレクサスISは100万円も高いので代わりにはならない。マークXはクラウンよりは小ぶりで取り回しがよく手頃なスポーツセダンだからフルモデルチェンジしてクオリティアップ、安全対策を強化すれば必ず復活できると思うのだがなくなるのは残念だ。
最近のトヨタでは17年ぶりに復活したスープラ、日本での販売を復活させRAV4の例もあるため、数年後に新型車で再登場する可能性がなくなったわけではないので、それを今後に期待したい。
現行モデルでスポーツ色をアピールしているカムリだが、FRスポーツセダンとしてマークXを評価しているユーザーが流れる可能性は小さいと思われる
証言2 首都圏トヨペット店
セダンマーケットが縮小傾向にあるのでマークXが生産中止するのはやむを得ない。ただ今現在でもユーザーは存在し根強い人気を持っている。クラウンやカムリ、レクサスISではカバーできない独特のコンセプトを持っている。
マークII時代から受け継いだFRのハイオーナースポーツセダンの伝統を愛するファンは引き続き存在するので、将来、セダン市場が復活すれば再登場する可能性は充分にあると期待している。
レクサスISはマークXとコンポーネントを共用するFRスポーツセダンということで最もマークXのユーザーが流れそうだが、100万円以上の価格差は厳しい
★ ★ ★
エスティマ同様にマークXもトヨタのチャンネル廃止、車種整理による合理化戦略の犠牲になった1台と言える。
生産中止によってマークXが2019年限りで消滅することになったが、それ以前はマークXの次期モデルはFFとなって再スタートを切るという情報が有力だった。カムリとコンポーネントを共用して独立車種としてデビューすることも可能だったかもしれない。
しかし、トヨタが本気で合理化を進めるにあたり、カムリに吸収されることはあっても独立車種という目は消えた、と想像できる。あと、FFのマークXはいらない、というユーザーも多かったという。
販社の証言にもあるとおり、クラウン、カムリ、ISではマークXのニーズはすべてカバーできない。今後の動向次第では、復活の可能性はゼロではないようだ。
2019年1月に限定350台で販売したマークX GRMNは513万円の高額にもかかわらずあっという間に完売。マークXの需要がないわけではない証拠
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