この記事をまとめると
■ポルシェが新たなコンセプトモデル「ミッションX」を発表した
■バッテリーをミッドシップに搭載したEVハイパーカー
■インテリアは最新技術を採用しながらもクラシカルな印象を残している
ポルシェの次世代ハイパーカーはEVになって登場か!?
世界的に有名なスポーツカーの911や卓越した走行性能を実現したSUVのカイエンなど、ハイパフォーマンスなモデルを用意するポルシェ。近年では、カーボンニュートラルの実現に向け、EVのタイカンを発売するなど、電動化にも積極的な姿勢を見せている。
そんなポルシェが新たなコンセプトモデル「ミッションX」を発表した。
ミッションXは、959やカレラGT、918スパイダーのDNAを引き継いだ、ポルシェの次世代を担うEVハイパーカーを提案したコンセプトスタディだ。ブランドの頂点に君臨するモデルとして恥じない走行性能の実現のために、重量物であるバッテリーをシート後方、車両の中心部に配置した「eコアレイアウト」を採用する。これは、重量物であるエンジンを車両中央に集めた従来のミッドシップ車と同じコンセプトであり、俊敏で回頭性に優れたモデルを実現するための基盤となっている。
ミッションXは全長約4500mm、全幅約2000mm、全高1200mm未満という比較的コンパクトなハイパーカーで、ここにポルシェが持つ最先端の技術の数々が投入されることとなる。また、ホイールベースは2730mmで、これはカレラGTや918スパイダーとまったく同じであり、このあたりからもポルシェのミッションXに対する本気度が感じられるというもの。
ハイパーカーでは軽量化が必須となるが、ミッションXではそれを実現するために、カーボンファイバー製の外骨格を採用した。目標とする車両重量は明かされていないが、重量物であるバッテリーを搭載していても、かなり軽量に仕上げられていることは想像に難くない。ボディ下部にはあえて光沢のあるサテン仕立てのカーボンの織り目を見せる処理を施し、レーシーな雰囲気を醸し出しているあたりもポルシェらしい心憎い演出だ。
ボディは、このモデル専用の特別なカラー、「ロケットメタリック」でペイントされ、エレガントでプレミアムなイメージを増幅させている。
LEDヘッドライトは、ポルシェ906や908といったレーシングカーからインスピレーションを受けたもので、路面に対して垂直に2本並べたLEDバーを上下2段にレイアウトするという特徴的なデザイン。未来的ながらもポルシェのアイデンティティが織り込まれたものとなっている。
そして、乗員を囲うように周囲を軽量ガラスで覆ったキャビンへ乗り込む際に開けるドアは、ポルシェ917と同様のル・マンスタイルを採用。前方上方へとドアを跳ね上げたその姿は、オーラにあふれたハイパーカーに相応しいものとなる。
ホイールには、フロント20インチ、リヤ21インチの前後異径サイズを採用。これは、リヤにより大きなグリップを必要としていることの証であり、このクルマの性格を如実に物語っている。リヤアクスルには透明なエアロブレードが装着され、ブレーキの冷却性能を高めるなど、各所にポルシェの持つ最先端技術の片鱗をうかがうことができる。
リヤでは、フローティングデザインのテールランプが目を引く。左右に設置されるテールランプの間には、ライトオン/オフと連動して点灯・消灯する透明の「PORSCHE」ロゴエンブレムが配され、ライトオン時には、あたかもテールランプがテールを横一直線に貫くかのように点灯する。これは、ミッションXの後部を特徴づける重要な要素のひとつであり、また強烈な個性となっている。充電中はこのロゴエンブレムの「E」の文字が脈動するように点滅を繰り返すなど、遊び心も忘れていない。
ミッションXに装着されるエンブレム「ポルシェクレスト」も、このモデルのために新たにデザインし直されているのも特徴だ。ブラッシュ仕立ての貴金属、三次元のハニカム構造、新しくなった紋章の馬、繊細なゴールドカラーなど、現代的でクリアな仕上がりとなったことでポルシェとしての個性をアピールする。
インテリアはラグジュアリーな雰囲気を演出
ミッションXのインテリアは、左右非対称のカラーリングとなっているのが特徴だ。運転席のヘッドレストとショルダー部分にカラハリグレーを取り入れる一方で、助手席やセンターコンソール、ダッシュボードにはアンダルシアブラウンを採用。インテリアにクラシカルな高級感を与えている。さらに、CFRPシートシェルとモノコックに固定された6点式シートベルトや、モードスイッチとパドルシフトを備えたオープントップのステアリングホイールといった装備類が、レーシングカーとの関連性を感じさせ、ハイパーカーに相応しい華やかさを演出する。
なお、車両には複数のカメラが備え付けられており、「マルチパーパスコントローラー」を使えば走行映像を記録することもできる。録画は車内にあるコントローラのボタンを押すことで簡単に開始することができるから、運転中であっても任意のタイミングで録画可能だ。
また、インテリアでひときわ目を引くのが、助手席側インパネに備え付けられた「バヨネットシステム」というストップウォッチモジュールだろう。これは、プロダクトデザインを担当する「ポルシェ・デザイン」がミッションXのために作成したガジェットで、デジタルディスプレイとアナログ時計盤を組み合わせたもの。サーキットやラリーフィールドで使用できるように設計されており、デジタルディスプレイではラップタイムやドライバーの身体データなどを表示し、一方のアナログ時計でラップタイムを計測する。つまりミッションXでは、ときには助手席の人も、ドライバーとともに戦うコドライバーであることが求められるというわけだ。
ポルシェはミッションXを量産する場合、4つの目標を定めていることも明かされた。それは、「ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにおいて公道走行車で最速のタイムを記録すること」、「重量比出力は1kgあたりおよそ1馬力を実現すること」、「現行の911 GT3 RSを大幅に上まわるダウンフォース値を達成すること」、「900Vシステムアーキテクチャーの充電性能を大幅に向上させ、タイカン ターボSの約2倍の充電速度を実現すること」の4つであり、これら公約を達成しない限り市販しないことを明言した。
ポルシェの近未来的なEVハイパーカーとして登場した「ミッションX」は、これまでポルシェが発売してきた959、カレラGT、918スパイダーといった歴代のスーパースポーツカーの後継モデルとして、ブランドの目指すべき新たなハイパーカー像を見事なまでに具現化した。ポルシェが課した公約が達成されない限り市販化されることはないが、高い技術力を持つポルシェであれば、必ずや公約を達成して我々の前にミッションXを送り出してくれることだろう。その日が来るのを楽しみに待ちたい。
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