ベントレーのコンチネンタルGTシリーズにドライビングパフォーマンスとビジュアルプレゼンスを重視したSモデルが新登場する。このキャラクター際立つモデルの投入により、同シリーズのさらなる充実を図るという。
先日発表されたアズールとはコンセプトにおいて対極をなす存在
今回の新型Sモデルでは、エクステリアデザイン、インテリア仕様、動力システムに様々な改良を加え、ドライビングプレジャーを軸にしてベントレー流グランドツーリングを見直した。先日発表されたアズールは快適性を追求し、「ウェルビーイング・ビハインド・ザ・ホイール」をコンセプトとしているが、Sモデルはその対極をなす。
これまでベントレーの2ドアモデルには、6.0リッターW12エンジンが圧倒的なパワーを発揮するコンチネンタルGTスピードや、4.0リッターエンジンの鼓動が特徴的なコンチネンタルGT V8などがあり、様々なモデルを通してオーナーの期待に応えてきた。
新たに追加されるコンチネンタルGT SとコンチネンタルGTC Sはパフォーマンスを重視したデザインとエンジニアリングにより、4.0リッターV8エンジン搭載のコンチネンタルGTの中でもスポーティなキャラクターを強調したモデルとなっているため、オーナーの選択肢がさらに広がる。
デザイン、パフォーマンス、敏捷性が絶妙に融合したコンチネンタルGT SとコンチネンタルGTC Sは、パワフルで積極的な走りを愛する人々を惹き付ける強烈な魅力を備えている。
新型Sモデルに先駆け、ウェルネスに着目したアズールが発表されているので、車内の快適性とウェルビーイングを求めるならアズール、ダイナミックなパフォーマンスとビジュアルプレゼンスを求めるならSモデルやスピードモデルといった具合に、好みに合ったベントレーを見つけやすくなっている。
4.0リッターV8エンジンを搭載した俊敏で爽快な走り
この新型Sモデルは、世界中で絶大な人気を獲得している4.0リッターV8エンジンを搭載し、最高出力550PS、最大トルク770Nmを発揮。
0-100km/h加速はわずか4.0秒となる。クロスプレーン方式のV8の鼓動を強調するため、GT SとGTC Sにはスポーツエキゾーストが標準装備される。
そして、4.0リッターV8エンジンが小気味よく軽快に吹け上がり、優れたレスポンスと俊敏な走りを実現し、ベントレーがいち早く採用した48V電動アクティブ・アンチロール・コントロール・システム「ベントレーダイナミックライド」がその走りを支える。
急カーブ時には各アンチロールバーに内蔵されたモーターが最大1300Nmのトルクを0.3秒以内に発生させ、コーナリングフォースを抑制してロールを最小限に抑える一方、巡航時は左右ホイールをデカップリングすることによって快適な乗り心地をもたらす。
凜とした佇まいのエクステリアデザイン
そのエクステリアでは、ブラックグロスのラジエターグリル、ブラックのブライトウェア、フロントフェンダーのSバッジなど、新型Sモデルは見る人を一瞬で魅了する。ヘッドライトとリアライトはダークティント、エクステリアのブライトウェアはすべてグロスブラックで、「ウイングドB」のバッジと「BENTLEY」のロゴだけがブライトクローム仕上げとなる。
リアウイングはダークなエクステリアにマッチするグロスブラックとなる。こうした演出の絶大な効果によって、GT SとGTC Sはエクステリアカラーの選択肢が限られているにも関わらず、これまで以上に凜とした佇まいに仕上がっている。
そして、Sモデルのホイールは完全新設計の22インチホイールとなる。Y字型の5本スポークの仕上げは「グロスブラック」または新登場の「ペールブロッガーサテン」を選択できる。さらにレッドペイントのブレーキキャリパーがホイールに映え、スポーティな雰囲気を醸し出す。なおSモデルにはグロスブラック仕上げとブライトマシニング仕上げを施した専用の21インチトライスポークホイールも用意される。
また、フロントフェンダーのSバッジ、クアッドエキゾーストテールパイプ(もちろんブラック)、コンチネンタルGTスピードと共通のブラックのシルエクステンダーなどもエクステリアを引き締める。
肌触りにまでこだわった独特の世界観のインテリア
Sモデルのインテリアは凜とした躍動感のあるエクステリアデザインとの相性が素晴らしく、パフォーマンスを意識した独特の世界観が表現され、Sモデル専用のツートンカラースプリットで彩られる。
ベントレーが創業当初に参戦していたブルックランズやル・マンの耐久レースでは、ステアリングホイールに紐を巻き付けてクッション性やグリップを確保することがあったが、現代はそんな必要はない。
コンチネンタルGT SとコンチネンタルGTC Sのステアリングホイール、ギアレバー、シートクッション、シートバックレストに採用されたスエード調の「ダイナミカ」が、スポーティな走りを叶える理想的な肌触りをもたらしてくれる。
そして、シートボルスター、ドアパッド、インストルメントパネル周り、コンソール周りにはレザーハイドが配置される。ベントレーの最高級レザーとダイナミカを組み合わせたインテリアに、レザーの滑らかさとダイナミカのソフトな起毛仕上げが共存する。
さらにドライバーインストルメントパネルもスポーティさを強調したデザインとなる。パフォーマンスを意識したグラフィックはコンチネンタルGTスピードと共通となる。
また、Sデザインのフルートシートはオプションでキルティングを選択できる。各シートのヘッドレストには「S」のエンブレムが刺繍され、無償オプションでベントレーウイングの刺繍に変更することも可能。
加えてフェイシアの金属製「S」バッジはインテリアのさりげないアクセントとなり、イルミネーテッドトレッドプレートには「Bentley Motors Ltd」の代わりに「S」のデザインが刻まれる。
関連情報
https://www.bentleymotors.jp/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
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