ポルシェは、電気自動車による氷上での最長連続ドリフトのギネス世界記録を樹立したと発表した。
ポルシェ『タイカンGTS』を使用し、インストラクターのイェンス・リヒター氏が操縦を担当。46分間で132周、正確に17.503kmを走破し、制御されたオーバーステア状態を維持した。これにより、ポルシェの電気スポーツカーは4つ目のギネス世界記録を獲得した。
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記録挑戦は、フィンランドのレヴィにあるポルシェ・アークティックセンターで行われた。北極圏から約150km北に位置するこの地で、直径59mのドリフトサークルが特別に用意された。
最初の挑戦では、厳しい外部条件により約11km地点で中止を余儀なくされた。リヒター氏は「ドリフト中のタイカンにかかる極端な連続負荷により、氷上コースの劣化が予想以上に早かった」と説明している。
2回目の挑戦では、チームは短いスパイクに切り替え、日没後の氷温低下を利用した。この試みは成功し、リヒター氏はスロットルとステアリング操作のみで標準仕様のタイカンGTSを制御されたドリフト状態に保ち続けた。
記録達成には、市販のミシュランタイヤに1mmのスパイクを装着。また、正確な走行距離の測定のため、プロ仕様のGPS測定装置を車両に搭載。これにより、走行距離だけでなく、ステアリングホイールの動き、アクセルとブレーキの操作、車両にかかるGフォースなどのドライバーの動作も記録された。
この記録は、電気自動車の氷上パフォーマンスの可能性を示すとともに、厳しい環境下でのEVの信頼性と性能を実証するものとなった。ポルシェは、この成果が電気自動車技術のさらなる発展につながることを期待している。
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