「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」として絶対的な価値を持つトヨタ ランドクルーザー。そのシリーズのど真ん中に位置する250がついに正式デビューとなった。ディーゼル&ガソリン、それに丸目と角目のふたつのカオで現われた!
※本稿は2024年4月のものです
文:ベストカー編集部/写真:TOYOTA
初出:『ベストカー』2024年5月26日号
新型[ランドクルーザー250]正式デビュー!! 注文殺到は必至のデキも気になる[価格]は?
■「ランクルのど真ん中」として堂々デビュー
圧倒的な悪路走破性を備えながら、高級SUVとしての存在感も発揮するランクル250。日本仕様は2.8Lディーゼルターボと2.7Lガソリンの2種類だ
300は「ステーションワゴン」、復活した70は「ヘビーデューティ」、そして250は「ライトデューティ」。トヨタはランドクルーザーシリーズをそのように位置づけている。
なかでも250はシリーズの真ん中に位置するクルマで、先代プラドでやや高級志向に向かいすぎた部分を修正して「原点回帰」を模索。世界トップの信頼性、耐久性、悪路走破性をベースに、最新モデルの魅力を加えて登場した。
ラダーフレームは新開発GA-Fプラットフォームを採用。非線形テーラードウェルドブランク、超ハイテンションスチール材などを新採用してフレーム剛性を50%アップさせている。
サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがトレーリングリンク車軸式を新開発。フロント、リアともに優れたホイールアーティキュレーション(タイヤの浮き上がりにくさ)を確保し、悪路走破性を高めている。
約170の国、地域で販売されるランクルだけに、仕向地別にパワーユニットも多種多様で、250はターボハイブリッド、ディーゼルマイルドハイブリッドなど全部で5種類を設定している。
日本では直列4気筒の2.8Lディーゼルターボ+8速ATと2.7LガソリンNA+6速ATというシンプルな構成で、ディーゼルターボは204ps/51.0kgmでWLTCモード燃費11.0km/L、ガソリンは163ps/25.1kgm、7.5km/Lのスペックである。
ボディサイズは全長4925×全幅1980×全高1935mm、ホイールベース2850mm。
従来型プラドに対し、全長+100mm、全幅+95mm、全高+20mm、ホイールベース+60mmの拡大となるが、ドアミラーまで含めた最外端の実用全幅は従来型より65mm狭い2115mmになっているという意外な事実もある。車重はディーゼルが2390kg、ガソリンが2240kg(VXファーストエディション)だ。
■高機能とモダンな造形の組み合わせ
8000台限定「ファーストエディション」のZXは丸目が標準装備で価格は785万円となっている
デザインコンセプトは「バック・トゥ・ザ・オリジン」である。過去のモデルから続く高い機能性にモダンで新しいランクル像を加えたもので、「本格オフローダーとして本物の姿を目指したデザイン」と説明されている。見た目だけでなく、交換性を考慮した部品構成や形状を重視しているのはランクルならではだ。
250最大の特徴は角目と丸目のふたつのカオを持っていることだ。丸目は8000台限定の特別仕様車「ファーストエディション」のディーゼルZXに標準で、通常グレードを含むVX(ディーゼル&ガソリン)に販売店オプションとして設定される。
オフローダー最強のZXグレードでは「ファーストエディション」にしか丸目はないということ。なお、丸目の販売は2024年7月からとなっている。
インテリアは機能性と上質性を両立したデザイン。立ったAピラーと低いカウル、インパネ上部、ベルトラインで視認性が高く、機能ごとに異なる形状にしている物理スイッチで、高い操作性を確保。
MTS(マルチテレインセレクター)はプロラリードライバーの意見をもとに操作性を追求しており、これはランクルシリーズすべてに共通するやり方でもある。
デジタルカメラを駆使して前後のアンダーフロアビューを再現するマルチテレインモニターはZXグレードに標準。なお、歴代プラド同様、250も3列シートを設定している(GXのみ2列)。
価格は下の表のとおりで、グレード構成は高価な順にZX、VX、GXとなる。最も安いのは通常グレードのディーゼルGXの520万円だが、ガソリンのGXグレードの設定がなく、もしも今後追加されることがあれば、400万円台中盤で設定される可能性もある。
トヨタ ランドクルーザー250価格表
さて、ランクル250も争奪戦必至となりそうだが、各店舗によって抽選、先着順など販売方法は異なっているようだ。
また、転売防止のために一定期間所有権を留保するローンやリースに限定する売り方のほか自社ユーザー、もしくは自社ユーザーからの紹介客だけを対象にする店なども出てきそう。特に8000台限定の「ファーストエディション」の争奪戦は激しくなりそうだ。
なお、定額サービスのKINTOでも扱っており、支払いは月々5万710円からで、納期は5~8カ月となっている。
●トヨタ ランドクルーザー250 ZXファーストエディション(ディーゼル)
・全長×全幅×全高:4925×1980×1935mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2400kg
・最低地上高:225mm
・エンジン:直4、2.8Lディーゼルターボ
・最高出力/最大トルク:204ps/51.0kgm
・トランスミッション:8速AT
・WLTCモード燃費:11.0km/L
・サスペンション(F/R):ダブルウィッシュボーン/トレーリングリンク車軸式
・駆動方式:フルタイム4WD
・使用燃料(タンク容量):軽油(80L)
・タイヤサイズ:265/70R18
・価格:785万円
●トヨタ ランドクルーザー250 VXファーストエディション(ガソリン)
・全長×全幅×全高:4925×1980×1925mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:2240kg
・最低地上高:215mm
・エンジン:直4、2.7Lガソリン
・最高出力/最大トルク:163ps/25.1kgm
・トランスミッション:6速AT
・WLTCモード燃費:7.5km/L
・サスペンション(F/R):ダブルウィッシュボーン/トレーリングリンク車軸式
・駆動方式:フルタイム4WD
・使用燃料(タンク容量):レギュラー(80L)
・タイヤサイズ:265/65R18
・価格:590万円
【画像ギャラリー】250がランクルのど真ん中に立ってるぞ!! 買うなら今しかないぞ!! トヨタ ランドクルーザー250ついに登場(30枚)
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