GT4は市販モデルをベースとした改造範囲の少ないモータースポーツ車両のカテゴリーで、現状のGT3がより高度化・高価格化してアマチュアドライバーが参戦しにくくなったことから、それを補完する形で創設。以後、世界中のスポーツカーメーカーがこぞってGT4車両を市場に供給し、日本メーカーではトヨタ自動車およびTOYOTA GAZOO Racingが2020年よりGRスープラGT4を販売している。
今回発表されたZ GT4は、NMCのNISMO Racing事業部が開発を担当。ベースとなるZのポテンシャルの高さを活かし、走行性能、安全性、耐久性、操作性を高次元でバランスさせ、同時に購入のしやすさも重視する。また、本年6月に開催された「富士24時間レース」にテスト参戦した車両をベースに改良を重ね、プロドライバーからジェントルマンドライバーまで、幅広いレベルのエンスージアストが総合的に満足できるパフォーマンスを具現化した。具体的には、VR30DDTT型2997cc・V型6気筒DOHC直噴ツインターボエンジンの素性の良さを活かしたエンジンチューニング、レース用に最適化したシャシーとサスペンション、レギュレーションの範囲内で最大限の性能向上を図った空力性能、居住性および操作性を最適化したコクピットなどの採用を実施している。
【最新モデル試乗】新型フェアレディZは生粋のスポーツ心臓の持ち主である
Z GT4の発表に際して日産のアシュワニ・グプタCOOは、「日産にとってモータースポーツとは、私たちの飽くなき情熱と比類なき専門性を表現するもの。そして、『Z』はダイナミックなドライビングとパワートレインでドライバーを魅了するエキサイティングなスポー ツカーとしての地位を維持し続けるモデル。GT4カテゴリーに対応する『Z』が、50年以上にわたる日産Zの速さの伝説に、新たな一章を刻むことになると確信している」とコメントする。
なお、日産はZ GT4の詳細を本年11月1日~4日にアメリカで開催される 2022 SEMAショーで発表し、車両の供給は2023年シーズンから開始すると予告している。
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