街なかでも営業車以外では見かける機会が大きく減少した「セダン」だが、そんな時代だからこそ逆にセダンには希少価値が生まれているようにも思える。ここでは、このタイミングであえて選びたくなる魅力あるセダンをご紹介!!
※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年11月10日号
やっぱスカイラインよ!! マツダ3セダンも乙だぜ!! あえて今セダンを買うなら狙いたいクルマたち
■国産セダンは死なず!
トヨタ カムリ 新車価格:349万5000~468万2000円【WS】●全長4910×全幅1840×全高1445mm●1580kg●2.5L直4+モーター(システム最高出力211ps)
「ちゃんとしていればいるほどカッコいい」世代である我々は、ちゃんとしているセダンを購入したいわけだが、いざ新車でそれを買おうとすると、選択肢はいささか狭くなってしまうのが現実だ。
いや、日本国内と比べればまだそれなりにセダンが売れている海外ブランドのものでもOKであるなら、まだそれなりに豊富。
であるだが(とはいえ諸外国でもセダン人気は凋落傾向にある)、まったくもってセダンが売れなくなってしまった日本では、国内メーカーはセダンの新型車をあまりリリースしてくれない。
スバル WRX S4 新車価格:400万4000~482万円【STI Sport R EX】●全長4670×全幅1825×全高1465mm●1600kg●2.4L水平対向4ターボ(275ps/38.2kgm)
いやリリースしてくれないどころか前述のカムリのように「販売終了になるモデル」も続出しているのが、昨今の本邦の現状である。
とはいえ国産車のセダンが絶滅してしまったわけでは決してない。ここでその一部を厳選して紹介しているように、まだそれなりの数は販売され続けているのだ。
それらのなかで、スバル WRX S4はクルマとしての魅力は高いものの、「セダンとしての魅力」すなわちフォーマル感に関しては、残念ながらいささか薄いと言わざるを得ない。
またカローラも、とってもいいクルマではあるのだがフォーマル感が濃厚なわけではない。
■紳士は「普通の」セダンに乗る
日産 スカイライン 新車価格:456万9400~947万9800円【GT Type ST】●全長4810×全幅1820×全高1440mm●1730kg●3L・V6ターボ(304ps/40.8kgm)
そんななかで個人的な注目株を挙げるとすれば、クルマとしての設計年次はいささか古くなってしまうのだが日産スカイラインが、新車で買える国産セダンのなかでは最もマークしたい存在である。
過日登場したNISMOではなくごく普通のグレードか、あるいはせいぜい400Rをキレイに、そして紳士的に乗りこなすのは、今となっては相当シブいと思う。
マツダ MAZDA 3セダン 新車価格:259万3800~325万9300円【20Sプロアクティブ】●全長4660×全幅1795×全高1445mm●1380kg●2L直4+モーター(156ps/20.3kgm)
またMAZDA3セダンも、全長が短いゆえに何かと不格好になりがちなコンパクトセダンのなかでは異次元レベルの、きわめて美しいプロポーションを有している。
これもまたキレイにかつ紳士的に乗りこなせば、SUVだらけの路上において異次元の輝きを放つに違いない。
輸入車であっても気持ち的にあるいは予算的にOKであるならば、選択肢はかなり広がる。
さまざまな候補が考えられるが、基本的には超王道のメルセデスベンツまたはBMWのセダンであれば、まず間違いない。ちょいハズしでいきたいならアルファロメオのジュリアだろう。
■若者世代も今はあえて“セダン”に乗るべきだ!
猫も杓子もこんなSUVに乗っているなか、あえてのセダンはイイと思うのだが
若者各位には「中年のおっさんからのめんどくさい説教」と思っていただいて構わないのだが、筆者は今、「若い人ほどセダンに乗るといいのではないか?」と思っている。
なぜならば、最近の若い人があまりにも金太郎飴的に見える=見分けがつかないくらい均一に感じるからだ。
まぁ若い人がみな同じに見えるのは単純に「お前が老化したからだろ」というのもあると思うが、それにしても昨今の若衆はみんな同じような髪型で同じような服を着て、クルマを持っている若者はみんなSUVに乗っている。
そんな仲間内のなかで「あえて4ドアセダンに乗る」という選択をするだけでも、さまざまな意味で“突出”できるのではないかと思うのだ。
おっさんがセダンに乗っても「似合いますね」の一言で終わってしまうが、若者であればそこから「違和感に基づく新しい物語」が始まる可能性があるのだ。
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ちょっと何言ってるか分からない