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【MotoGP】クアルタラロの”ツナギ事件”が浮かび上がらせた、MotoGPの“罰則”問題点

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【MotoGP】クアルタラロの”ツナギ事件”が浮かび上がらせた、MotoGPの“罰則”問題点

 6月初旬に行なわれたMotoGP第7戦カタルニアGP。決勝レースはKTMのミゲル・オリベイラが優勝を果たしたが、週末のメイントピックスは彼ではなくペナルティを受けて降格したヤマハのファビオ・クアルタラロだった。

 クアルタラロはレース終盤、ライダースーツ前面のファスナーが開いた状態となってしまい、胸部プロテクターも投げ捨てる形に。残り5周と少ない周回数だったが、素肌を晒した状態でレースを続行し、そして走りきった。

■クアルタラロのツナギが勝手に開いたのはなぜ? アルパインスターズ、ツナギは「正常に機能していた」と発表

 3番手でレースを完走したクアルタラロは、終盤に犯したショートカットによって3秒のタイム加算ペナルティが決定。それによって4位に降格した。そしてフィニッシュから数時間後、FIMスチュワードパネルはライダースーツ着用にレギュレーション違反があったとして、更に3秒のペナルティを決定。クアルタラロの最終リザルトは6位まで降格した。

 クアルタラロのレース中の行動、そしてスチュワードパネルによる決定など、この一件はレース後の大きなトピックスとなった。

「3位から4位への降格という同意できないペナルティをもう貰っている。だけどペナルティは十分なものだと思う。レースは終わっていて、安全も……僕らは完走して全部が安全だった。だから今はこれ以上話すことはないと思うし、これ以上話す意味もないと思う」

 クアルタラロはトラックリミット違反によるペナルティを受けた後、そう語っていた。

 しかし実際にはライダースーツの件でさらなる処罰が決定……安全性の問題が指摘されたのだ。そしてレースの1週間前、イタリアGPでMoto3ライダーのジェイソン・デュパスキエが事故死したばかりであるため、この問題は生々しいものとなっている。
 FIMのレギュレーションでは『トラック上での行動中は、常に装備を着用し、適切に固定する必要がある』と定められており、クアルタラロはライダースーツのファスナーが開いたとき、この規則には従っていなかった。

 しかしながら、そうした違反がどのようなペナルティを受けるかについては記載がない。クアルタラロは状況を把握して減速し、スーツを適切に着直してからレースを続けるべきだったという主張もある。しかしそもそも、それらの決定は、彼の側で下すべきものではなかった。

 レプソル・ホンダのポル・エスパルガロは、クアルタラロの行動が正しかったかどうかについて訊かれると、自分が同じ状況ならレースを続けただろうと語っている。

「レース中にグローブを付けている時、(ファスナーを)また閉めるのは難しいのは確かだ」

「でも正しかったかどうかは分からないし、それは僕の仕事でもない。黒旗であれなんであれ、僕には分からない。セーフティコミッションで話すことになるだろうけど、レザースーツの問題だった。彼もレース中にスーツを開きたいとは思っていなかっただろうね。それに僕がそうなったとしたら、レースを続けてできるだけ前方でのフィニッシュを目指すだろうね」

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