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【10年ひと昔の国産車 21】レガシィ ツーリングワゴンの走りは、進化したシャシの効果が歴然だった

掲載 更新 10
【10年ひと昔の国産車 21】レガシィ ツーリングワゴンの走りは、進化したシャシの効果が歴然だった

「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「スバル レガシィ ツーリングワゴン」だ。

スバル レガシィ ツーリングワゴン(2009年:5代目)
スバル レガシィといえば「ツーリングワゴン」といわれるほど、レガシィのラインアップでいちばんの売れ筋はツーリングワゴンだ。前回紹介したセダンのB4 GTと同様に、ターボエンジンを搭載したGTも魅力的だが、今回はNA(自然吸気)エンジンを搭載した「2.5i」に試乗してみた。組み合わされるトランスミッションは、新開発のCVTだ。

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走り出してみると、まず乗り心地の良さに驚かされた。突起を乗り越える時にも、カドを包み込むようにスッとサスペンションが上下して力をスムーズに吸収してくれる。ボディがしっかりしているので、サスペンションの動きは大きいのに振動は残らず、しかもノイズの発生も少ない。ボディの動き自体も小さく、フラットな乗り味を見せてくれる。

もっとも、ハンドリングに関しては、さほどスポーティではなかった。ステアリングに対してノーズは反応しようとしているのに、タイヤが一歩遅れて動き出す感じだ。それも、動き出すと同時にグラッとくるのもタイヤのせいだろう。もちろん、安定してしまえばサスの接地感の高さによって落ち着きは保たれるのだが、そのグラッとくる間隔で車高の高さを感じさせるのは、少しもったいないところだ。

「リニアトロニック」と呼ばれる新開発のCVTは、全開走行を行うとエンジンの回転がやや先行し高回転をキープしようとするが、日常レベルでの加速ではスッ、スッ、と小気味良くエンジンの回転が落ち、メリハリある変速を行なってくれる。

今回、全車にSIドライブが採用されているが、エコノミーモードの「i」レンジでは100km/h走行時のエンジン回転数は1900rpm程度。ここからの加速では、さすがに2.5Lといえどもシフトダウンして大きく回転を上げるが、それでもその時の吹け上がりはスムーズだ。トルクはもう少し欲しい気はするものの、エンジンレスポンスの良さでそれをカバーしてくれている。

「S」、「S#」モードにすれば、クルージングスピードは500rpmずつアップし、追い越し加速時の変速シーンは少なく、ダイレクトな走りが楽しめる。さらに積極的な走りを楽しむなら、ステアリングのパドルシフトでダイレクトな変速感も味わえる。

CVTとSIドライブの組み合わせで、走りのパターンを豊富に楽しめるのは2.5iならではの持ち味といえるだろう。レガシィの主力モデルらしい、走りへのこだわりが感じられる1台だった。

■レガシィ ツーリングワゴン 2.5i Lパッケージ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4775×1780×1535mm
●ホイールベース:2750mm
●車両重量:1500kg
●エンジン種類:水平対向4 SOHC
●排気量:2457cc
●最高出力:125kW<170ps>/5600rpm
●最大トルク:229Nm<23.4kgm>/4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:縦置き4WD
●タイヤ:205/60R16
●当時の車両価格<税込み>:267万7500円

[ アルバム : レガシィ ツーリングワゴン(5代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

10件
  • D型に乗っています。
    不人気車扱いですが、いい車だと思いますよ。
    こうして記事に載るだけで嬉しいですね
  • これが最後のレガシィツーリングワゴン

    そして、今のアウトバックが日本では最後のレガシィになりそう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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