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英国の絶滅危惧種 まだ新しいのに消滅しそうなクルマ 40選 前編 21世紀の希少車

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英国の絶滅危惧種 まだ新しいのに消滅しそうなクルマ 40選 前編 21世紀の希少車

クラシックカーより希少? 残存台数が少ないクルマたち

まだ発売から20年余りしか経たないというのに、すでに路上から消えつつあるクルマがたくさんある。

【画像】意外と売れていなかった? 英国のマイナー車【スズキ・キザシ、ミニ・クラブバン、ロータス・エヴォーラなどを写真で見る】 全58枚

英国では、特定のモデルで現在どれほどの台数が残存しているか、確認することができる。今回は2000年以降に発売された比較的新しいモデルの中で、すでに数を減らしてしまっているものをいくつか取り上げたい。

データの裏事情

内容に入る前に、今回引用した英国のウェブサイト『howmanyleft.co.uk』の数字について少し触れておこう。

同サイトでは、英国DVLA(運転免許庁)のデータを基にしているが、残念ながらDVLAは常に100%正確とは限らない。そのため、時折、販売されたと思われる数よりも多くの車両が存在していることがある。

また、データを抽出できないモデルもある。例えば、プジョー407クーペ(写真)は販売面で苦戦したはずで、今や絶滅の危機に瀕しているかもしれないが、407のセダンやステーションワゴンの中から特定することはできない。また、2011年のサーブ9-5は、先代モデルから切り離すことができない。

余談だが、英国では一時抹消登録に相当する「SORN」というルールがあり、国内に存在はするが使用されていない、というケースもある。今回取り上げる残存台数には、このSORNの数字も含まれている。

いずれにせよ、本稿に記載の数字は必ずしも正確ではないので、参考程度に楽しんでいただければ幸いである。

40:ミニ・クラブバン

発売:2012年
総販売台数:1020台
残存台数:789台

1960年代のミニ・バンを彷彿とさせるキュートなデザインだが、荷物運搬には役に立たたない。ニッチ中のニッチに位置するクルマの好例で、BMWグループ唯一乗用車由来の商用バンである。

39:クライスラー・デルタ

発売:2011年
総販売台数:794台
残存台数:713台

ターゲットから外れたランチアの英国市場向けリバッジモデルで、発売当初は非常に高価だった。

38:ヴォグゾールVX220

発売:2002年
総販売台数:1892台
残存台数:359台

オペル・スピードスターの英国版であるヴォグゾールVX220は、アルミ製シャシー、複合ボディ、ミドマウント・エンジン、そして素晴らしいスタイリングにより、そこそこのヒットを記録した。ベースとなるロータス・エリーゼよりも見栄えが良かったかもしれないが、そのインパクトは限定的なものとなった。

37:ロータス・エヴォーラ

発売:2009年
総販売台数:850台
残存台数:756台

大ヒットを記録するようなモデルではなかった。その大きな問題はポルシェである。また、実質的な価格も数年かけて急激に上昇した。生存率の高さが印象的。

36:インフィニティFX

発売:2010年
総販売台数:663台
残存台数:632台

EX30/37より大きなクロスオーバーSUVだが、まだ印象は薄い。

35:ダッジ・アベンジャー

発売:2009年
総販売台数:1085台
残存台数:377台

悲惨なレンタカー屋でしか見ないような米国製セダン。デトロイトの怪しげなプラスチック製パーツを忘れさせてくれるフォルクスワーゲン製ディーゼルを搭載している。クライスラーが英国でダッジを再始動させるという狂気じみた計画がきっかけで登場したが、アベンジャーズの残存台数は驚くほど多い。

34:サンヨン・カイロン

発売:2006年
総販売台数:1102台
残存台数:239台

不思議なほど興味をそそるスタイルの大型SUV。

33:シトロエンC6

発売:2005年
総販売台数:781台
残存台数:382台

先代XMよりも印象的なC6。大衆車メーカーによる大型セダン市場がほぼ死滅していたこともあり、売れ行きはスローだった。C6はXMよりはるかに信頼性が高く、損耗率は低いが、すでにコレクターズアイテムとなっている。

32:ヴォグゾールVXR8

発売:2007年
総販売台数:561台
残存台数:436台

ホールデンをリバッジしたこの逞しいクルマは、もともと多く販売するつもりはなかった。残存台数が示すように、即座にコレクターズアイテムとなるだろう。

31:ローバー・シティローバー

発売:2003年
総販売台数:8666台
残存台数:176台

絶望の淵に立たされていたMGローバーは、タタ・インディカという初歩的だが実用的なハッチバックを熱心に買い取り、それを(軽く)改造して高値で売ろうとした。歴史的遺物としてよりも、歴史の一項として興味深い。

30:プジョー・イオン

発売:2011年
総販売台数:396台
残存台数: 365台

三菱i-MiEVベースのEVが3台登場したが(残る2台も後述)、その中で最も売れなかった。販売が終了したのはつい最近のこと。

29:インフィニティQ70

発売:2013年
総販売台数:366台
残存台数:375台

シェイプアップされた大型SUVで、多くの装備を搭載している。残存率は印象的。

28:フィアット・クロマ

発売:2005年
総販売台数:1020台(推定)
残存台数:189台(注:初代クロマがわずかに含まれる)

残念な外観で、販売も成功しなかった。今世紀初頭のGMとフィアットの提携が産んだ不運なモデルと言える。兄弟車はヴォクスホール/オペル・シグナムで、そちらの方が優れてはいたが、いずれにしても販売は上手くいかなかった。

27:スバルB9トライベッカ

発売:2006年
総販売台数:685台
残存台数:285台

トライベッカという名称はニューヨーク市マンハッタンの高級住宅地に由来する。B9トライベッカは、スバルの計画以上に高級なモデルであり、水平対向6気筒ガソリンエンジンの燃費の悪さと、恐ろしいほどの税金のために、現在その台数は激減している。

26:スズキ・キザシ

発売:2013年
総販売台数:340台
残存台数:292台

米国向けのスポーティなコンパクトセダンであるキザシは、大きなエンジンとシャープなシャシーを持つ。欧州でもウケるかに思えたが、それも束の間だった。

25:プロトン・インピアン

発売:2001年
総販売台数:2324台
残存台数:143台

インピアン(Impian)とはマレーシア語で「夢がかなう」という意味だが、このクルマは夢破れた。しかし、三菱製エンジンを搭載したマレーシアのプロトン初の自社開発モデルである。

24:インフィニティM30D/M35h

発売:2010年/2011年
総販売台数:74台/240台
残存台数:55台/210台

売れ行き不振だったインフィニティのディーゼル(M30D)およびハイブリッド(M35h)セダン。

23:キャデラックBLS

発売:2006年
総販売台数:597台
残存台数:189台

BLSは、キャデラックが欧州に打って出ようとした大胆な試みの1つである。サーブ9-3がケーキだとすれば、BLSはそれを氷で固めたようなものだった。ステーションワゴンも用意された。米国で販売されなかった唯一のキャデラックであり、欧州で製造された唯一のキャデラックであり、イタリア製ディーゼルエンジンを搭載した唯一のキャデラックであるという、マニアックなクルマ。

22:三菱i-MiEV

発売:2009年
総販売台数:277台
残存台数:210台

この想像力豊かなマシンから、シトロエンCゼロとプジョー・イオンというフランス風味の2つのバリエーションが生まれた。今から10年ほど前のEV市場はごく小さなものだったが、このトリオはあまり売れていない。

21:シトロエンCゼロ

発売:2011年
総販売台数:237台
残存台数:204台

シトロエンは、三菱とプジョーの親戚とともに、束の間の短い生命をちらつかせた。

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みんなのコメント

4件
  • 興味深い数字ですね。
    一部数字が逆転してるが、逆輸入が含まれてるのかな?
    廃車の状況で車体寿命が予測できて面白い。
  • 韓国車が異様に減ってるけど耐久性クソなの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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