現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ポルシェのSUVは古くても迫力満点 100万円以下のカイエンは買っても大丈夫か?

ここから本文です

ポルシェのSUVは古くても迫力満点 100万円以下のカイエンは買っても大丈夫か?

掲載 更新 7
ポルシェのSUVは古くても迫力満点 100万円以下のカイエンは買っても大丈夫か?

 ポルシェといえば、言わずもがなクルマ好きでなくても1度は所有してみたい! と思うスポーツカーブランドだ。ポルシェの人気は新車だけでなく、中古車となっても健在なためなかなか値落ちしにくいのが特徴だ。

 そんなポルシェでも予算100万円で手に入れることができる中古車がないかと検索してみると、なんと! 約42台もヒットする。

1年落ちで数百万円安!? 現行BMW3シリーズは中古車の買い得感が激高!!

 100万円以下のプライスが付いているポルシェの中古車のうち約73.8%を占めているのが、2002~2010年にかけて販売されたプレミアムSUVのパイオニア、初代カイエンなのだ。

 ここでは、ポルシェで最も手軽に手に入れることができる初代カイエンの中古車事情について紹介しよう。

文:萩原文博/写真:PORCHE

【画像ギャラリー】有無を言わせぬ威圧感 見る者を圧倒する存在感は相変わらずの初代カイエンの詳細チェック!!

カイエンはポルシェ初のSUV

スポーツカーメーカーのポルシェがSUVのカイエンを登場させたのはある意味事件だった。911をそのままSUVにしたようなデザインも人気の要因

 ポルシェ初のSUVとして、初代カイエンは911、ボクスターに続くポルシェ第3のモデルレンジとして2002年9月に導入された。

 VWトゥアレグと共通のシャシーを採用しているが、カイエンはエンジンを縦置きに搭載しており、多くの部分はオリジナルとなっている。

 駆動方式はポルシェ・トラクション・マネージメント(PTM)を備えたフルタイム4WDシステムを採用し、スポーツカーと究極といえるオフロード性能を両立させているのが特徴。

VWトゥアレグとプラットフォームを共用するが、エンジンはトゥアレグが横置きに対してカイエンは縦置きとするなどポルシェの独自性が満載

 グレードはまず導入されたのは最高出力340psを発生する4.5L、 V型8気筒DOHCエンジン+6速ATを搭載したカイエンS。そして最高出力450psを発生する4.5L、 V型8気筒DOHCターボエンジン+6速ATを搭載した最上級グレードのカイエンターボの2種類だった。

 その後2003年9月には最高出力250psを発生する3.2L、 V型6気筒DOHCエンジンを搭載したベーシックモデルのカイエンを追加。この時カイエンとカイエンSには6速ATに加えて、6速MTが設定された。

日本でのスタートモデルはカイエンS(右)とカイエンターボ(左)でともに6ATのみの設定だった。価格はSが860万円、ターボが1250万円

初代カイエンは2010年まで販売された

 そして、2006年12月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更に加えて搭載するパワートレインの変更が行われた。

 ベーシックグレードのカイエンは最高出力290psを発生する3.6L、 V型6気筒DOHCエンジンに変更され、ミッションは6速ATのみとなった。

2006年にマイチェンを受けてヘッドらインプ、バンパーのデザインが変更され、マイチェン前よりもスポーティなイメージとなった

 カイエンSは排気量が4.8Lに拡大、同時に燃料噴射システムの直噴化、バリオカム・プラスの採用などにより最高出力385psまで向上。こちらもミッションは6速ATのみとなっている。

 そして、最上級グレードのカイエンターボは最高出力500psを発生する4.8L、 V型8気筒ツインターボ+6速ATへと変更され、よりダイナミックな走行性能を発揮した。

 2007年8月の一部改良でカイエンとカイエンSに6速MT車が再設定され、さらにカイエンターボとカイエンSの中間グレードとなるカイエンGTSを追加。

Sとターボの間を埋めるGTSはマイチェン後のモデルにのみ設定。カイエンは写真のようにリアゲートの中央にグレードを示すエンブレムが装着される

 4.8L V型8気筒エンジンは最高出力405psにアップし、車高の24mmダウン、最終減速比のローギヤード化、さらに同社のスポーツモデルと同じように、電子制御ダンパーシステムとスチール製スプリングが組み合わされているのが特徴だ。

 最終的に初代カイエンのグレード構成は最上級グレードのカイエンターボを筆頭にカイエンGTS、カイエンS、カイエンの4種類となった。それでは最新の初代カイエンの中古車事情を見てみよう。

ポルシェカイエンの最新中古車情報

購入の決め手は履歴がしっかりしていること

【ポルシェカイエンの新車価格(2003年9月時点)】
・カイエン:599万円(6MT)/659万円(6AT)
・カイエンS:800万円(6MT)/860万円(6AT)
・カイエンターボ:1250万円(6AT)

 現在、初代カイエンの中古車の流通台数は約151台で3カ月前のピークだった約178台と比べると減少傾向となっている。流通している中古車の平均走行距離はこの3カ月の間約7.6万kmで横這いとなっている。

 そして平均価格は3カ月前の時点では約147万円だったが、現在は約159万円まで値上がり傾向となっている。現在初代カイエンの中古車の価格帯は約58万~約630万円と非常に幅が広い。

100万円以下で購入できるカイエンのほとんどは標準グレードとなるが、上級モデルのS、トップグレードのターボも存在している

 300万円以上の高価格帯にはターボ、そしてGTSが連なっている。

 そのいっぽうで100万円以下のプライスを付けている初代カイエンは約30台で、グレードはカイエンSが約10台と最も多く、次いで3.2カイエンが約8台、そしてターボが約6台そして3.6カイエンが約5台となっている。

 走行距離は5.6万~約18.6万kmで半数以上が10万kmオーバーとなっている。ポルシェで100万円以下というプライスの中古車なのだから、これくらいのことで驚いていては購入できない。

初期モデルはすでに18年が経過しているため古さはあるが、ポルシェらしい機能美溢れるインテリアは満足感が高い

 走行距離が延びているということは、それだけ乗られていたということの証明だ。新車からの整備記録簿でこれまでのメンテンス履歴がしっかりと確認できれば10万km超の走行距離は恐れる必要はない。

 しかも手放す前に前オーナーが様々な消耗品をしっかりと交換しているのであれば、しばらくは大きな出費はないという可能性も高くなる。走行距離が延びているからこそ、これまでの履歴がしっかりとしているかどうかが購入の決め手となるのだ。

カイエンは全長4782×全幅1950×全高1700mmと大型なので、ラゲッジも広く使い勝手に優れている。これこそ911にはない魅力のひとつ

ポルシェカイエンの最新中古車情報

修理費が車両価格より高くなるケースもある

 初代カイエンのトラブルの発生箇所として多く挙げられているのが、クーラントパイプからの水漏れ。ゴム部品なので、経年劣化によるトラブルが多くなっているようで、修理代は約15万~約30万円になるようだ。

 また、デフのオイル漏れも多く発生しているとのこと。オフロード走行時に路面から出っ張った石などによってデフケースを破損した場合や、オイルシールの劣化などによってデフオイル漏れが起きるのだ。

カイエンはオフロード性能も優れているので、本格的なオフロード走行をしているケースもある。クルマを選ぶ際は下回りのチェックは必須項目

 従って購入時にクルマの下回りをチェックし、凹みなどがないかしっかりチェックしておきたい。

 100万円で手に入れることができるようになった初代カイエン。

 しかし新車時価格は1000万円近い高級車だ。購入価格より修理代のほうが高額になることもあるので、購入費用に加えて、修理費用も用意しておくくらいの気構えで購入したい。

古くなってもポルシェ初のSUVのカイエンの存在感は抜群。100万円以下でもてにはいるようになったのは朗報だが、故障時の修理費は高いと覚悟が必要

【画像ギャラリー】有無を言わせぬ威圧感 見る者を圧倒する存在感は相変わらずの初代カイエンの詳細チェック!!

こんな記事も読まれています

全長3.4m切り! ダイハツ「車中泊“特化型”軽バン」がスゴい! 超デカい2段ベッド×ちょうどいい感じの「シンプル仕様」! カスタムセレクト「コンパクトAS」どんなモデル?
全長3.4m切り! ダイハツ「車中泊“特化型”軽バン」がスゴい! 超デカい2段ベッド×ちょうどいい感じの「シンプル仕様」! カスタムセレクト「コンパクトAS」どんなモデル?
くるまのニュース
茨城県唯一の本格的石垣城砦「笠間城」に昂る!
茨城県唯一の本格的石垣城砦「笠間城」に昂る!
バイクのニュース
【ハーレー】カタルーニャサーキットでレース仕様ロードグライドのテスト走行を実施
【ハーレー】カタルーニャサーキットでレース仕様ロードグライドのテスト走行を実施
バイクブロス
えぇぇぇ!? 三菱製[軽スポーツ]が今めちゃくちゃ[アツい]って知ってた??
えぇぇぇ!? 三菱製[軽スポーツ]が今めちゃくちゃ[アツい]って知ってた??
ベストカーWeb
ダサカッコいいトヨタ「ハイラックス」はレトロ風味に味付け! ナンバープレート「1985」は自身の誕生年のほかにもうひとつ意味がありました
ダサカッコいいトヨタ「ハイラックス」はレトロ風味に味付け! ナンバープレート「1985」は自身の誕生年のほかにもうひとつ意味がありました
Auto Messe Web
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
緊急避難なら駐車違反が罰せられないなら「腹痛で路駐してトイレに駆け込んだ」ってあり? 違反が免除されるケースとは
WEB CARTOP
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
スズキ「スイフトスポーツ」生産終了!? 貴重な「めちゃ安いMTハッチ」今後どうなる! 最後を飾る「特別なスイスポ」12月登場も「次期型」のウワサは?
くるまのニュース
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
一体なぜ? 自賠責保険への加入が必須の理由とは
バイクのニュース
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
これはリアビューカメラ? ジャガー、次世代EVコンセプトの新たな画像を公開
AUTOCAR JAPAN
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
一般車両侵入でSS12中止のラリージャパン、主催者に約800万円の罰金! 執行猶予付き1600万円の追加罰金も
motorsport.com 日本版
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
日本に世界が注目!? 公道激走バトルの「ラリー」開催! 3年目の「ラリージャパン」どんな感じ? トヨタ会長が語る
くるまのニュース
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
新型3列シート電動SUV『アイオニック9』正式発表、充電中は4人が広々休憩も…ロサンゼルスモーターショー2024
レスポンス
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
全国に「警察軽トラ」配備へ なぜ? 警察庁初の取り組み、理由は? ダイハツ製61台を24年度中に導入! 各都道府県警察で運用
くるまのニュース
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
転倒時にバイクを守る! エンジンガードは装着した方がいいのか?
バイクのニュース
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
『ランクル40 / 70』にもピッタリ! トーヨータイヤ『OPEN COUNTRY A/T III』がラインアップ拡充
レスポンス
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
寒いとバカっ速! ラスベガスで完勝ワンツーのメルセデス、懸念のグレイニングも一切出ず「不思議だね」とウルフ代表
motorsport.com 日本版
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
約99万円! トヨタ新型「“軽”セダン」発表! 全長3.4m級ボディで4人乗れる! 安全性向上&寒さ対策UPの「ピクシス エポック」どんな人が買う?
くるまのニュース
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
夢だけで終わらせたくない「マイ・バイクガレージ」 たぐちかつみ・マイガレージ回顧録 VOL.01
バイクのニュース

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1230.01605.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.01850.0万円

中古車を検索
カイエンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1230.01605.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48.01850.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村