ピーク時、3億2175万円 その後は?
以前のグループ4に相当する車両クラスがグループBで、一般的にはラリー・マシンのイメージが強いが、サーキットでのレースも予定されていた。フェラーリはすぐさまグループB規定に対応した288GTOを製作し、GTカテゴリーで闘う予定だった。しかし他のメーカーの参加がなくレースは開かれることはなかった。
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こうして製作された288GTOだが、結局レースに出ることはなかったが、GTOという栄光のモデル名と生産台数272台という希少性から、コレクターのガレージに収まることになってしまう。当時から特別な存在として常に注目を集め、後に登場する派手なF40に対して玄人好みのモデルと言えた。
その昔から高値を付けていた288GTOは、21世紀になると1億円前半で推移していたが、2014年からのコレクターズカー・バブルが始まると急上昇し、同年1月のRMサザビーズ・アリゾナ・オークションでは3億2175万円という新記録を打ち立てる。余談だがこの最高値を付けた288GTOは、かつて御殿場にあったフェラーリ美術館が所有していたもので、低走行とコンディションの良さが評価されたもの。
しかしバブルは続かず、翌年8月のボナムス・クエイルロッジ・オークションでは3億円に届かない2億9445万円で終えてしまう。2016年1月のRMサザビーズ・アリゾナ・オークションで、かつて御殿場のフェラーリ美術館が所有していた288GTOが再びオークションに出品されたが、前回を下回る2億9469万円が限界だった。
元気がよかったのはここまでで、2016年5月のボナムス・モナコでは2億2350万円、8月のボナムス・クエイルロッジでは2億1120万円まで落ちてしまった。なお2017年9月にフェラーリ70周年を記念して行われたRMサザビース・レジェンダ・パッシオーネ・オークションに288dGTOが出品され4億2419万円で落札されているが、こちらは19台のみが製作されたというライトウェイト仕様のため、別格といえる存在だけに例外としてカウントしている。
しかし、今年初めのオークションではこれまでと異なる結果になった。
落札額、新記録 再び上昇傾向の予兆か
先日開かれたRMサザビーズ・アリゾナ・オークションに出品され288GTOは通常の仕様で、ブラック+レッドのコンビシート、エアコン、パワーウインドウを備える豪華版として製作されたもの。アメリカのオーナーの元で暮らし、現在のオーナーで5人目になる。どのオーナーも箱入り状態であまり乗らなかったようで、オークション出品時の走行距離は2864マイル(4582km)に過ぎなかった。
しかし箱入りで仕舞い込まれていたわけではなく、メンテナンスは定期的にちゃんと行われタイミングベルトも交換済みで、工具やオーナーハンドブックなどの付属品も完備しており新車と変わらぬコンディションを保っていた。
久しぶりにコンディションの良い288GTOが出品されたことから入札はヒートアップし、最終的に新記録となる336万ドル/3億6960万円で決着がついた。バブルが弾けて下落傾向にあった中での高額落札は、再びコレクターズカーが上昇傾向に転じる予兆なのだろうか。その結論はもう少し様子を見る必要があろう。
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