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まさに「羊の皮を被った」スポーツカー! 「激シブ」ワークスセダン4連発

掲載 更新 23
まさに「羊の皮を被った」スポーツカー! 「激シブ」ワークスセダン4連発

セダンの実用性とスポーツ性能を両立して人気モデルに!

 スポーツセダンはクルマ好きがファミリーカーという要素も両立しながら走りも楽しめるクルマとして、とくに90年代までは人気のカテゴリーだった。またスポーツセダンにはメーカー系チューナーが手を加えたコンプリートカーも多く存在した。ここではそのなかでも記憶に残るものを振り返ってみる。

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【トヨタ・アルテッツァ280T】280psを出力するターボエンジン搭載

 1998年に大きな期待のなか登場したFRスポーツセダンのトヨタ・アルテッツァ。質感の高さが際立っていたのだが車重の重さ(それゆえにボディ剛性は素晴らしかったが)など、2LNAエンジンではパワー不足もありスポーツセダンらしいピリリとしたところにちょっと欠けている感があったのも事実だった。 そのあたりを解決したのがトムスが手掛けたアルテッツァ280Tで、この280Tはディーラーで買えるコンプリートカーでありながら、エンジンは車名の「T」が示すとおりターボチャージャーを搭載し、ノーマルの210psから280ps以上にパワーアップされた。クルマ自体も足回りはトムスのアドヴォックス(車高調サス)や18インチのタイヤ&ホイールで強化され、ボルトオンパーツによるボディ補強などもシッカリ行われていた。280Tは「こんなアルテッツァがカタログモデルにあればいいのに!」という世の中の声を反映させたクルマに仕上がっていた。

 また100台限定で発売されたアルテッツァ280Tは、当時としては過激なコンプリートカーだったのもあり、購入にあたっては交通違反歴がないことなどの条件があった点も話題となった。

【日産プリメーラ オーテックバージョン】JTCC参戦記念のコンプリートモデル

 1990年に登場した初代プリメーラは欧米でも販売される国際戦略車だったこともあり、高いフロントのグリップを実現したマルチリンクサスペンション、低回転域から太いトルクを出しながら高回転域まで気持ちよく回るNAのSR型エンジン、さらに空気抵抗の少ないボディなどにより、じつによく走るスポーツセダンらしいクルマだった。 初代プリメーラといえばモータースポーツでも活躍してきた。日本ではグループAに変わるトップカテゴリーのツーリングカーレースとして1994年から始まった、4ドアセダン(2L NAエンジン搭載)によるJTCC(全日本ツーリングカー選手権)にエントリー。参戦記念としてこのプリメーラをベースにしたコンプリートカーとして同年にオーテックバージョンが登場した。

 このモデルは、排気系やコンピューターチューンなどにより150psから180psにパワーアップされた2リッターNAエンジンを搭載し、足回りは14インチから15インチにサイズアップされたタイヤ&ホイール、スポーツチューンドサスペンション、エクステリアには大型リヤスポイラーの装着などにより、初代プリメーラが持つスポーツ性がより高められた。

【ホンダ・シビック無限RR】現在中古車価格高騰中のコンプリートモデル

 3代目のシビックタイプRとして2007年に登場したFD2型は、公道での乗り心地はほぼ考慮しないなど、量産車ながらサーキットでの速さを第一に考えたピュアなモデルで、この点が未だにファンを魅了している。そのFD2型シビックタイプRをホンダワークスの無限が、速さに加えロードカーとしての質も高めたのがシビック無限RRである。

 2007年に登場し、無限初のコンプリートカーとして300台限定で販売されたシビック無限RRは専用のカムシャフトや吸排気系への変更などにより2L NAエンジンは225psから240psにパワーアップされた。また足回りも専用のタイヤ&ホイール、5段階の減衰力調整機能を持つ乗り心地にも配慮された専用サスペンションを装着し、ブレーキもローターやパッドなどで強化。エクステリアではレーシングテクノロジーが注ぎ込まれた軽量かつダウンフォースを生むエアロパーツを採用。インテリアも無限と共同開発されたレカロシートなどが装着された。 シビック無限RRはノーマルのFD2型シビックタイプRに対し約200万円高い477万7500円という高価なクルマだったが、魅力あるコンプリートカーだっただけに申し込み開始から僅か10分で完売してしまったことも話題となった。

【スバル初代インプレッサWRX STi】初代はまさかの持ち込み登録だった

 スバルのWRXは初代インプレッサのスポーツモデルとして始まり、途中インプレッサのネーミングが外れて現在はWRXとして独立している。そのなかでもっともスポーツ性が高いVAB型はカタログモデルとなっていたが、初代インプレッサ時代の初期型WRX STiはSTi製のコンプリートカーとして生産されていた。

 というのも1994年に登場したインプレッサWRX STiは月100台という生産台数の制限こそあったものの限定車を謳っておらず、正式な型式がなかったため登録の際には陸運局への持ち込みが必要な若干特殊なモデルであった。 それだけに最初のインプレッサWRX STiはカタログモデルでは240psだった2Lターボエンジンを、鍛造ピストンなどを使ったチューニングを手組みで行い250psにパワーアップしたほか、エクステリアではインプレッサWRX STiのトレードマークにもなった大型リヤスポイラー、インテリアもアルカンターラ地のシートやドアトリムなどを装着。またインプレッサWRX STiはセダンに加えて「あれは5ドアハッチバックじゃないの?」とよく言われることがあったスポーツワゴンも設定していた点も覚えておきたい。

 なおインプレッサWRX STiは1995年登場のバージョンIIからカタログモデルとなり入手しやすいモデルとなった。

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