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スカイラインR34 GT-RやマツダRX−7がバリバリの現役だった! ドリフト人気大爆発の2000年のチューニング事情を振り返る

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スカイラインR34 GT-RやマツダRX−7がバリバリの現役だった! ドリフト人気大爆発の2000年のチューニング事情を振り返る

2000年後期はドリフト人気で盛り上がった

 1987~2005年に刊行されていたチューニング誌、『ヤングバージョン』を覚えているだろうか。最新のパーツやデモカー紹介にイベントリポートといった定番を抑えつつ、ビギナー向けのQ&AやDIYネタも定期的に取り上げており、免許を持っていない中高生の読者が多いことも特色だった。2000年に編集部へ配属された筆者が誌面と記憶を辿り、往年のトレンドや人気アイテムなどを振り返ってみたい。

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ネットですぐ手に入りそうな豆知識企画が人気だった

 まずは初めてヤングバージョンの編集に携わった2000年の後半期を。当時はサーキットでの草レースが空前の大ブームで、それを支えたのがAE86やシルビア&180SXといったFR、またFFもEG6シビックにレビン&トレノら名車が揃っていた。どれも現在では高嶺の花といえる価格になっているが、若者が買いやすいベース車の多い幸せな時代だった。

 顔となる巻頭特集は9月号が『現役チューンド100台オーバー図鑑』で、10月号は『チューニング・スーパーQ&A』、11月号が『TUNEのウラ技&裏テク大全』だった。いずれも今なら真偽はともかくSNSや個人のブログで情報は容易に入手できると思うが、当時はインターネット上のコミュニティが未発達で、このような特集が人気だった。

ドリフトで映えるエアロやライトチューンが人気

 ヤングバージョンがドリフト推しだったこともあり、誌面に登場する車種はシルビア&180SXにスカイライン、FC3S&FD3S RX-7やAE86と後輪駆動が圧倒的に多い。ドリフト仕様におけるカスタムの方向性は裾広がり系のハデなエアロと、シンプルかつ大人っぽい上品さを前面に押し出したエアロに二極化した。

 エンジンはブーストアップやポン付けタービンのライト~ミドルチューンが主流で、S13系にパルサーGTi-RやS14の純正タービン流用もまだまだ人気があったようだ。対するライトウエイトのFFはエンジンチューニングが吸排気系くらいで、内装はすべて取り払うレーシングカー的な作りが多い。

 車種ごとの勢力図としてはシビックとインテグラが絶対王者、それに挑むのがAE92以降のレビン&トレノにスターレットなど。初代ヴィッツから始まる1500ccクラスのコンパクトカーは、発売から日が浅いせいか誌面ではほぼ見かけることがなかった。

今もなお愛されるショップなども誌面を賑わせた

 チューニングは黎明期からのプロショップやメーカーに加え、ドリフトや草レースで名を上げた若手も続々と台頭。とくにドリフト界のレジェンドである『のむけん』率いるユーラス、今も現役でD1を戦う上野高広選手の『ヴェルテックス』ブランドからは、毎月のようにエアロを中心とした新製品が発売され誌面を賑わせていた。

 流行っていたパーツは上記のエアロに砲弾型マフラー、それに後付けのHIDヘッドライトもブレイク。おもな連載企画は仕様の異なる同じ車種を集めてインプレする『異種格闘技戦』や、編集部員が自らの愛車AE86を駆ってコンテスト出場を目指す『ガチンコ! ドリフト道』、EP82を格上のマシンと互角に戦うべく作り上げる『最強の峠マシン伝説』など。

 興味深いのは当時もそれなりにユーザーがいたであろう、軽自動車がまったくといっていいほど見当たらないこと。カスタムパーツの豊富さは普通車と変わらなく、サーキットでの草レースも盛んに行なわれていたにも関わらず、だ。

 当時は「軽自動車は軽自動車の専門誌で」との風潮があり、あえてヤングバージョンでは取り上げなかった記憶がある。チューニングのノウハウやパーツに関する情報を活用するのは難しくても、読み物としては20年を超える歳月を経たからこそ新鮮で面白い部分があり、今も活躍するチューナーやドライバーの若かりしころの姿を探すのも楽しい。数こそ少ないがインターネットのオークションやフリマサイトでは、時おりバックナンバーが出品されることがあるようだ。興味が湧いた人はチェックしてみよう。

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