現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ジワるクルマ多し! まもなく終わる平成を偲んで平成7年に誕生した名車&迷車7選

ここから本文です

ジワるクルマ多し! まもなく終わる平成を偲んで平成7年に誕生した名車&迷車7選

掲載 更新
ジワるクルマ多し! まもなく終わる平成を偲んで平成7年に誕生した名車&迷車7選

 CARトップの筑波テストで10年破られない記録を作ったクルマも

 平成の元号が間もなく終わろうとしている。31年間続いた平成という時代はバブル景気の絶頂期と崩壊、阪神大震災や東日本大震災といった大規模災害、長かった不景気など、激動の時代であった。

クルマ好きが「昔のクルマのほうが良かった!」と懐かしむこと7つ

 激動だったのは日本車の大躍進や次々と変わったユーザーの志向の変化など、時代を映す鏡とも言われるクルマも同じ。そこで平成の終わりを期に、平成を駆け抜けたインパクトあるクルマを、良かったほう、悪かったほうを含めて振り返ってみたいと思う。今回は平成7年編をお届けしよう。

■平成7年(1995年)ってどんな年?

 1月17日の阪神淡路大震災と、それから日が経たない3月20日に起きた地下鉄サリン事件という、今でも記憶に残る大事件が起こった。円高も進み、4月19日には79円75銭という2011年3月16日まで破られなかった最高値を記録し、経済界に大きな影響を与えた。また11月にマイクロソフトのウインドウズ95が発売され、これを期に多くの人がパソコンを使うようになったのもこの頃だった。

 1)トヨタ・クラウン(10代目モデル)

 1955年の登場以来、50年目と10代目という節目になったクラウンは、このモデルから中心となるロイヤル系のボディ構造をそれまで続いたペリメーターフレームからモノコックボディに変えるという大変革を行った。

 同時にクラウンロイヤルとセルシオの車格となるマジェスタの4WDには日本初、世界的に見ても早い時期にVSC(スタビリティコントロール=横滑り防止)を採用。VSCはABSとトラクションコントールの機能を発展させコースアウトやスピンを防ぐというもので、登場時にはいろいろとその是非が議論された。

 しかし時代が進むに連れコストダウンも進み今では当たり前の装備になったのに加え、アダプティブクルーズコントロールや自律自動ブレーキといった運転支援システムの基盤になっていることでも、この世代のクラウンマジェスタの残した功績は大きい。

 2)日産スカイラインGT-R(R33型)

 この一世代前の8代目、R32型スカイラインでイメージリーダーのGT-Rが復活し、次のR33型でもGT-Rは存続することにはなった。しかし当時はR32型が注力したグループAのような「GT-Rでなければ出られない」というモータースポーツのカテゴリーもなくなり(グループAの消滅はR32型スカイラインGT-Rが強すぎたことも原因の1つだったのだが)、GT-Rの存在意義が薄れたのも事実だった。

 しかもRB26DETT型エンジン+アテーサE-TSというパワートレインも変えられず、R33型スカイラインGT-Rで開発陣が目指したのはドライビングプレジャー(運転する楽しさ)と速さの追求であった。

 具体的な速さの目標は、R32型からテスト走行に使うようになった全長20km以上あるドイツの超難コースであるニュルブルクリンク北コースのラップタイムでR32型より21秒以上速い「8分を切ること」が掲げられた(1kmあたり1秒速いというのはとてつもないことだ)。

 その目標は達成され、当時弊社CARトップ誌が行った筑波サーキット(全長約2km)のテストは1分3秒台という10年以上破られなかったレコードタイムを記録した。またR33型スカイラインGT-Rではモデルサイクル終盤にスカイラインの登場40周年を記念し、箱スカと呼ばれた最初のスカイラインGT-R以来となる4ドアセダンのGT-Rが設定されたことでも話題になった。

 3)トヨタ・スターレット(5代目モデル)

 5代目となるスターレットはトヨタのエントリーカーとして、クルマ自体はそれほど印象の強いものではなかった。しかしアクティブセーフティ(事故を起こさないための安全性)、パッシブセーフティ(衝突安全性に代表される事故が起きてしまった際の安全性)への注目の高まりもあり、5代目スターレットは衝突安全ボディGOAに加え、ABSとエアバッグも標準装備した。

 装備類はコストの問題もあり高いクルマから標準装備化が進むのが常なのを考えると、それを社内で一番安いスターレットで行ったのは大変高く評価できることだった。しかしスターレットはこのモデルで最後になり、役割はヴィッツに引き継がれた点はちょっと皮肉だった。

 カミソリのようなキレッキレのFFマシンも生まれた

 4)ホンダ・インテグラタイプR(DC2型)

 このモデルで3代目となった平成5年登場のインテグラは、シビックに対する上級モデルとして1.8リッターエンジンを搭載するなど、悪いクルマではなかったのだが、独立したハイビームを含めたヘッドライトが丸いフロントマスクが原因だったのか、今一つパッとしないクルマであった。

 しかしそのテコ入れ策も兼ね軽量スポーツバージョンとして追加されたタイプRは、手作業される部分もあるエンジン内部、周辺の徹底的な見直しによる20馬力のパワーアップを果たした。

 さらにサスペンションの変更、トランスミッションやヘリカルLSDの採用といった駆動系の強化、大型リヤスポイラーなどの空力性能の向上などにより、1.8リッターNAのFF車ながら当時日本最強だった280馬力軍団相手でも簡単には抜けない速さを得た。

 さらにインテグラタイプRは速いだけでなく、コントロール性の高さに代表される運転する楽しさ、レカロシートやモモのステアリングの採用などによるレーシングカーのような室内の雰囲気も備えていた。

 この点はサーキットのラップタイムに代表される速さや駆動方式、価格以外1992年にNSXに追加されたタイプRとまったく同じスピリッツであり、当時の若者やクルマ好きの共感を集めた。とどめに価格はエアコンを着けて250万円以下という内容を考えれば激安かつ現実的なもので、今考えれば大反響も当然な非常に魅力的なクルマだった。

 5)ホンダCR-V(初代モデル)

 ホンダが前年の1994年登場の初代オデッセイから遅ればせながら開始したRV戦略であるクリエティブムーバー第二弾として登場した初代CR-Vは、シビックをベースにした乗用車のキャラクターが強いSUVである。この点は前年に登場したトヨタRAV4にも通じるが、CR-Vはより広いキャビン、ラゲッジスペース、成功したホンダで多い、リーズナブルな価格を理由に、今思うと決して出来のいいクルマでもなかったが、大ヒット車となった。

 また初代CR-Vは日本専用車の予定だったのが、登場後世界中のホンダのディストリビューターから販売要請が殺到。あとから想定されていなかった左ハンドルやMT車が開発されるほどの人気車となり、CR-Vは2代目モデル以降も日本はともかくアコードやシビックに続く世界中で販売されるホンダの基幹車種の1台に成長した。

 6)マツダ・ボンゴフレンディ

 ボンゴフレンディは5ナンバー級のボディサイズで、エンジンは運転席の下に積み、短いノーズを持つという現在のハイエースの標準ボディのような成り立ちのミニバンで、そこに新しさはない。

 しかし当時のRVブームの理由でもあったアウトドア人気に着目し、ルーフにテントのようにポップアップするオートフリートップを設定。オートフリートップは屋根裏部屋のように楽しくスペースだったのもあり、根強く人気を集めた。現在日本車のカタログモデルでこういったクルマはないものの、キャンピングカー業界やベンツVクラスのカタログモデルに近いモデルがあるなど、長きに渡って小さくない影響を与えた。

 7)スズキX-90

 X-90は初代エスクードの2ドア車をベースにした、2人乗りでルーフはTバールーフ(中央に骨格が残り、左右のガラス部分が脱着可能)という、今であればスペシャリティなSUVである。

 確かにコンセプトは斬新だったのだが、「実際にどう使うのか?」となるとなかなか難しいクルマだったのが印象的で、残念ながら日本での販売期間は2年2カ月と短く、販売台数も1500台に満たないという低空飛行に終わってしまった。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
くるまのニュース
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.9269.9万円

中古車を検索
スターレットの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

77.0154.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

25.9269.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村