現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【働くクルマ】航空機の安全を守る、成田空港の黄色いスバル・アウトバック

ここから本文です

【働くクルマ】航空機の安全を守る、成田空港の黄色いスバル・アウトバック

掲載 更新
【働くクルマ】航空機の安全を守る、成田空港の黄色いスバル・アウトバック

カーナビは空港専用モデルを採用、 ときには航空機の先導業務もこなす

世の中で活躍する、さまざまな働くクルマたち。 今回は、成田空港の滑走路や誘導路、エプロンなど、航空機の運航にとってもっとも重要な場所を巡回する、フォロミーカーと呼ばれる黄色い「スバル・レガシィアウトバック」を紹介しよう。アウトバックならではの積載性と走破性が空港内でも機動力を発揮する!

子供たちの安全を守る、青のヒーロー「防犯パトロールカー」【働くクルマ】

「飛行場面」と呼ぶ滑走路や誘導路、エプロンなどを、航空機が安全に移動できるように、正常かつ安全な状態を維持・管理するのがフォロミーカーの仕事。 おもな業務内容は「滑走路点検」、「異常運航や航空機・車両事故への対応」、「バードストライク対策」、「小動物・障害物などの排除」などで、朝6時から夜23時までの運用時間内に巡回や点検を行なう。

また、滑走路の点検では落下物の回収にも貢献。ときにはボルトや金属片を回収し、航空機部品の可能性がある場合は速やかに全航空会社へ連絡するなど、離着陸だけでなく飛行中の安全にも役立てられている。 1日の走行距離は、じつに約150km。航空機の重量にも耐えるようコンクリートで作られたエプロン面は、滑り防止のため一般道路よりも舗装面が荒いこともあり、タイヤは1年間に2回以上交換するという。ほかにも、VIP機や航空機を安全に誘導する役割を果たすことも。そのためリアウインドウには大きく「FOLLOW ME」を表示。これが”フォロミーカー”と呼ばれる理由でもあるのだ。

なお、車体色はオリジナルのイエローは、管制区域で識別しやすい色と定められているため。回転灯についても空港での緊急車両は、”青”という決まりがあるという。 日本の緊急車両は道交法で”赤”なのだが、制限区域外へも出動する可能性のある消防車は赤色を特例として認めている以外は、空港独自の世界共通ルールが適用されるそうだ。ちなみに制限区域内での走行には空港会社が許可した特別な運転資格が必要。空港内では危険走行車への注意や事故対応など、一般公道におけるパトカーのような役割も果たすことから、無事故無違反の安全運転者であることが必須条件となる。

車体を見ると、ルーフ上には青色のエアロブーメランを装備。補助灯やサーチライト、各無線を受信するためのアンテナがずらりと並ぶ。 そして、青色回転灯のほかにも空港内で使用するための専用装備が、成田空港専用カーナビ。これは一般のカーナビでは表示されないスポット番号(駐機場所)、航空機走行路などを表示。悪天候でも広大で目印のない空港で的確に位置が把握できるわけだ。

さらに室内を見渡せば、管制塔や業務連絡用といったさまざまな無線機を搭載。エアバンド、他の無線と混同しないようにスピーカーをバイザーに装着している。

他にも、助手席には補助ブレーキを装備。ドライバーに万一のことが起こっても危険な状況を回避するための必需品だが、活躍したことは今までにない。

さらに、滑走路や誘導路の落下物を素早く拾うためにドアポケットに常備されるトング。ケースはペットボトルを利用したスタッフによるDIYなのである。

ちなみにフォロミーカーにスバル・アウトバックが採用された理由は、積載性の高さ。 漏れた燃料やオイルを吸着する特殊マットや、バードストライクを未然に防ぐための煙火、清掃道具などさまざまな機材を積み込むことができるという訳だ。また、滑走路面以外の芝地などにも立ち入ることがあるため、AWDの走破性も必要ということである。

実際に不整地走行時の安定感は抜群で、乗り心地もよく疲れが少ないとのこと。クロカンタイプに比べ、車高が低いので乗降性に優れるほか、普通車のように扱える部分が非常に重宝しているそうだ。

(レポート:SUBARUマガジン編集部)

こんな記事も読まれています

佐藤琢磨が3度目の制覇に挑むインディ500をNHK BSで完全放送。琢磨優勝の2020年大会を振り返る特集も
佐藤琢磨が3度目の制覇に挑むインディ500をNHK BSで完全放送。琢磨優勝の2020年大会を振り返る特集も
AUTOSPORT web
【カワサキ】Ninja ZX-25R オーナーのためのレーシングスクール「Ninja Team Green Trial in SPA直入」のレポートを公開
【カワサキ】Ninja ZX-25R オーナーのためのレーシングスクール「Ninja Team Green Trial in SPA直入」のレポートを公開
バイクブロス
2回のテストを行ったアントネッリの適応能力をメルセデスが高く評価「長い間F1に乗っていたかのような走りを見せた」
2回のテストを行ったアントネッリの適応能力をメルセデスが高く評価「長い間F1に乗っていたかのような走りを見せた」
AUTOSPORT web
苦戦続くBMW Mハイブリッド V8が2戦目で得た自信。三味線は「一目瞭然でバレる」とレネ・ラスト
苦戦続くBMW Mハイブリッド V8が2戦目で得た自信。三味線は「一目瞭然でバレる」とレネ・ラスト
AUTOSPORT web
【カワサキ】映える!遊べる! 新しいKCBM「カワサキコーヒーブレイクミーティング in とっとり花回廊」が6/23に開催
【カワサキ】映える!遊べる! 新しいKCBM「カワサキコーヒーブレイクミーティング in とっとり花回廊」が6/23に開催
バイクブロス
フェラーリがレッドブルに勝てないのは、エンジンパワーで劣っているから? “完敗”したイモラ戦を終えて考察
フェラーリがレッドブルに勝てないのは、エンジンパワーで劣っているから? “完敗”したイモラ戦を終えて考察
motorsport.com 日本版
ホンダ「新型プレリュード」25年頃に登場へ “22年ぶり復活”する「スペシャリティモデル」 そもそもどんなクルマだった? 5世代に渡る歴史とは
ホンダ「新型プレリュード」25年頃に登場へ “22年ぶり復活”する「スペシャリティモデル」 そもそもどんなクルマだった? 5世代に渡る歴史とは
くるまのニュース
いまやミニ「1275GT」が300万円オーバーに! かつての不人気車はビミョーなスタイリングと台数の少なさから価格上昇中です
いまやミニ「1275GT」が300万円オーバーに! かつての不人気車はビミョーなスタイリングと台数の少なさから価格上昇中です
Auto Messe Web
メルセデスF1のラッセルがバンディーニ賞を受賞。100年前のタルガ・フローリオ優勝マシンでのドライブも楽しむ
メルセデスF1のラッセルがバンディーニ賞を受賞。100年前のタルガ・フローリオ優勝マシンでのドライブも楽しむ
AUTOSPORT web
【ベンテイガに次ぐ稼ぎ頭】 ベントレー新型コンチネンタルGTを予告 第四世代はハイブリッドへ
【ベンテイガに次ぐ稼ぎ頭】 ベントレー新型コンチネンタルGTを予告 第四世代はハイブリッドへ
AUTOCAR JAPAN
ボタンがポイントの新コスチュームも注目度抜群!! 今年もサーキットに「ZENT Sweeties」の花が咲く!!!
ボタンがポイントの新コスチュームも注目度抜群!! 今年もサーキットに「ZENT Sweeties」の花が咲く!!!
ベストカーWeb
テスラが社名変更、エネルギー事業拡大へ
テスラが社名変更、エネルギー事業拡大へ
レスポンス
脇道を出るときに忘れがちな「歩行者保護」|長山先生の「危険予知」よもやま話 第26回
脇道を出るときに忘れがちな「歩行者保護」|長山先生の「危険予知」よもやま話 第26回
くるくら
全国に5台のみ!! ミニバンなのに3ドアを採用!? 個性派すぎる[アヴァンタイム]
全国に5台のみ!! ミニバンなのに3ドアを採用!? 個性派すぎる[アヴァンタイム]
ベストカーWeb
BYDがカスタムカーや旧車イベントに出展する意義とは?「シール」の導入でセダンの復権なるか!?
BYDがカスタムカーや旧車イベントに出展する意義とは?「シール」の導入でセダンの復権なるか!?
Auto Messe Web
【ドゥカティ】「ディアベルV4」が2024 レッド・ドット・アワードのプロダクトデザイン部門で最高評価を獲得
【ドゥカティ】「ディアベルV4」が2024 レッド・ドット・アワードのプロダクトデザイン部門で最高評価を獲得
バイクブロス
国道140号 大滝トンネル貫通で、秩父の観光地へのアクセス向上に期待! 現道は死亡率の高い恐怖のくねくね道。
国道140号 大滝トンネル貫通で、秩父の観光地へのアクセス向上に期待! 現道は死亡率の高い恐怖のくねくね道。
くるくら
アンダー200万円! トヨタの「快適小型SUV」何が良い? デビュー“4年”でも売れまくり! 「ヤリスクロス」の魅力は?
アンダー200万円! トヨタの「快適小型SUV」何が良い? デビュー“4年”でも売れまくり! 「ヤリスクロス」の魅力は?
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村