積算1万2588km 洗車が大変なロングボディ
これまでにも触れているが、ロングボディのSクラスは大きい。運転中は余り気にならないものの、駐車時は手間取ることも多い。
【画像】メルセデスのフラグシップ 新型Sクラス 最上級リムジンのマイバッハとBEVのEQSも 全103枚
見た目は、5.2mを超えた全長を忘れるほど均整が取れているが、洗車時はその大きさを全身で感じる。アルミホイールには14本もスポークがあり、これまた洗うのが大変。5スポークの方が筆者は好きだ。
積算1万2926km PHEVは充電してこそ
聞いた話では、英国のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)・オーナーの一部には、駆動用バッテリーを充電器でまったく充電しない人がいるという。大きな荷物を載せて、小さなエンジンで走っているようなものなのだが。
特にSクラスのPHEVは能力に優れる。これまでに1万2000km以上を走行している長期テスト車両の場合、その半分以上は電気の力だけでまかなわれた。筆者の自宅に設置している家庭用充電器も、大活躍している。
積算1万4197km 赤い文字での警告表示
筆者の自宅から、フランス・ル・マンに位置するサルテ・サーキットのパドック入り口までは、丁度800kmある。過去に何度も往復しているが、先日も早朝に出発し、翌日に仕事を終わらせて帰宅するという、1600kmの出張を1人でこなした。40時間かけて。
普通に頼まれたら、余り喜ぶような行程ではないかもしれない。しかし、間違いなくPHEVのメルセデス・ベンツSクラスが得意とする移動といえた。
ただし、若干の不安があった。出発の数日前に、ダッシュボードのタッチモニターへ不具合の警告が表示されたのだ。緊急性の高そうな赤い文字で、「クルマを止めてください」と点滅していた。
幸運を祈ってSクラスでユーロトンネルへ
システムを詳しく調べてみると、補機用の12Vバッテリーに問題がある様子。駆動用バッテリーではなく安心した。
既に辺りは薄暗い。もしロードサービスを頼んだら、その日の夕方の予定はすべて狂ってしまうと考えた。取り引き先との大切なミーティングがあった。
何かの誤作動だと信じた筆者は、クルマを再始動させ、とりあえず目的地へ向かうことにした。ミーティングには少し遅れてしまったが、Sクラスを再始動すると表示は消え、無事に自宅まで戻ることもできた。
ところが翌日、再びその警告が映し出された。ル・マンへの出張は、飛行機でパリに降り立ちレンタカーを使うか、幸運を祈ってSクラスを走らせるか、選択を迫られた。読者ならどちらを選ぶだろう。
筆者は、飛行機が好きではない。結局、ユーロトンネルをSクラスで目指した。他方、現地で一緒に仕事をする予定のフォトグラファー、リュック・レイシーは飛行機を選択したが、フライトが遅れて約束を4時間も過ぎて到着した。
Sクラスは、自然に直った様子。それ以来、今まで一度も表示されていない。
タッチモニターへ警告が表示された時、筆者が行った対処法は、エンジンを切り、クルマから降りてカギをかけて、5分間待っただけ。再び乗り込んだときには、通常の状態に戻っていた。一般的な対処法といえるだろう。
ほぼ無音といえる走行中のSクラスの車内
この道中の体験をレポートできれば良いのだが、実はほ殆ど記憶がない。景色の美しいルートを辿るような、時間の余裕もなかった。気持ちを鎮めて淡々と目的地を目指し、仕事を終わらせ、自宅への帰路についた。
このような走り方は、メルセデス・ベンツの技術者がSクラスに想定している主なものだろう。混雑した環状線は、本来余り得意とする道ではない。高速道路をオートクルーズで淡々と急ぐスタイルが、1番のオハコだ。
筆者は、隣国を目指すような長距離移動では、魔法のじゅうたんのように宙に浮いた乗り心地を望まない。可能な限り快適な方が好ましいが、シートとサスペンションの調和が取れつつ、路面との接地感も伝わった方がいい。Sクラスは、それを叶えている。
車内は、無音に近いほど静かであって欲しい。移動中は音楽を聞いていることも多いが、それはエンジンのサウンドや風切り音、ロードノイズよりも好きだから。
ベントレー・フライングスパーやロールス・ロイス・ゴースト、ランドローバー・レンジローバーなど、極めてノイズの小さいクルマの場合、インフォテインメント・システムは切ったままのことが多い。無音のまま運転している。Sクラスも、そんな車内だ。
思考の新陳代謝につながる静かな運転体験
ル・マンまでの片道800kmの移動は至極快適だった。静かな環境で、静かな気持ちで移動することは、筆者の場合は思考の新陳代謝につながる。考えを整え、まとめることができる。
自宅へ戻った時の自分は、出発前より幸せだった。頭が冴え、創造的になっていたと思う。疲れも殆どなかった。むしろリフレッシュできていた。
これこそまさに、Sクラスが地球上に存在する大きな価値の1つといえる。もちろん、同クラスの競合モデルもこれに近い体験を与えてくれる。だが、メルセデス・ベンツの実行力は間違いがない。
テストデータ
気に入っているトコロ
リラックスできる車内:完璧にチューニングされた乗り心地は、ドライバーに思考的・精神的なリラックスを与える。いわゆる、瞑想の体験にも近いかもしれない。
気に入らないトコロ
警告表示の誤報:異常が誤って表示されるケースは、Sクラスに限ったことではない。システムの複雑さを物語っているともいえる。
テスト車について
モデル名:メルセデス・ベンツSクラス S 580e L AMGライン・プレミアム・プラス・エグゼクティブ(英国仕様)
新車価格:11万3880ポンド(約1913万円)
テスト車の価格:11万3880ポンド(約1913万円)
テストの記録
燃費:18.1km/L
故障:なし
出費:なし
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みんなのコメント
というか、セダンで一番。
買えないけど。
精神衛生上よろしくないし、運転が楽しめない
というか表示出たらディーラー持ってけ
中古で買ったときから消えない表示が出たまま乗ってるヤンキーと変わらん