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「タイヤ」のサイズ表記でバイクの動力性能が想像できる!?

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「タイヤ」のサイズ表記でバイクの動力性能が想像できる!?

 スペック表の「タイヤ」の表記を見ると、なんとなくサイズのことを表しているのはイメージできるでしょう。もちろんサイズが主体なのですが、次際にどこのサイズを示しているのか、単位は何なのか、まずはそこをクリアにしましょう。

 まず、最初の数字が「タイヤの総幅」になりますが、これは「mm(ミリメートル)」の単位で表記しています。

バイクの「排気量」による区分はけっこう複雑!?

 次の「扁平率」ですが、これはタイヤの総幅に対する「タイヤの高さ」を「%(パーセント)」で表しています。たとえばホンダ「CL250」の後輪の場合、総幅が150mmで扁平率が70%なので、タイヤの高さは150×0.70=105mmになります。

 次の「R」や「ZR」のアルファベット、もしくは「-(ハイフン)」の後の数字が「ホイールのリム径」で、すなわちタイヤがホイールにはまる部分の径になり、単位は「インチ」です。タイヤの外径と混同しそうですが、じつは外径は表記されていません。

「CL250」の後輪は17インチなので、1インチを25.4mmとして換算すると、ホイールのリム径は約432mmになります。すると計算上ではタイヤの外径は105+432+105=642mmということが分かります。

 単位がミリとインチ、さらに比率(パーセント)まで混ざっているので少々難解です。

 ちなみに国内メーカーの場合、カワサキはスペック表にホイールのサイズも記載しています。たとえば「Z900RS」のホールサイズは、前:17M/C×MT3.50、後:17M/C×MT5.50と表記されており、最初の数字の17がリム径で、最後の数字がリム幅、どちらも単位はインチになります。

 そしてタイヤの表記には、サイズ以外にも性能に関わる大切な情報が記載されています。扁平率の次のアルファベットの「R」は、タイヤが「ラジアル構造」であることを示し、ここが「-(ハイフン)」の場合は「バイアス構造」になります。これはタイヤの内部構造の違いで、旧来から存在するバイアスと、バイク用では1980年代後半に登場し、高速、高出力に対応するラジアルがあります。

 現在は小排気量車やスクーター、オフロードモデルがバイアスタイヤ、中排気量以上のロードスポーツモデルがラジアルタイヤを装備する傾向があります。

 リム径の次の「M/C」はモーターサイクル用タイヤであることを表示して、4輪車用のタイヤとの混同を防いでいます。

 その次の数字が「荷重指数」になり、これは既定の条件下(空気圧など)で、そのタイヤに負荷できる最大荷重を示しています。「CL250」の後輪の荷重指数「69」は325kgの荷重に耐えられます。

 そして最後のアルファベットは「速度記号」で、これも既定の使用条件で、そのタイヤが走行できる最高速度を示しており、「CL250」の速度記号「H」は210km/hになります。

 これら荷重指数表や速度記号表は、タイヤメーカーのホームページに掲載されています。

 ちなみに速度記号は「W」が270km/hまでとなり、その上の最高速度が270km/hを超えるタイヤは、荷重指数と合わせて「( )」=カッコで囲んで表記します。たとえばホンダ「CBR1000RR-R FIREBLADE」の後輪は「(78W)」なので、最大荷重425kgで270km/hを超えて走行できます。さらに最高速度270km/hを超えるタイヤの場合は、構造を表す部分が「ZR」になります。

 バイクを開発する際には、当然ですがそのバイクの動力性能や使用状況に耐えられるタイヤを選んで設計します。裏を返せば、スペック表のタイヤの「構造表記」、「荷重指数」、「速度記号」などを見れば、そのバイクがどれくらいの動力性能を有するかイメージできます。

 もちろん十分なマージンを取っているので、たとえば構造が「ZR」でスピード記号が「(W)」にタイヤを履くバイクだからと言って必ずしも最高速度が270km/hを超えるワケではありませんが、どれくらいの最大荷重や最高速度を想定しているのか……というコトが分かります。

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みんなのコメント

4件
  • そもそもの話、バイクメーカーはバイクの性能、出力に合わせたタイヤサイズ、規格のタイヤを装着している。
    交換する場合はタイヤメーカー、銘柄は好みに合わせて選べば良いけどサイズなどは標準のままでいいと思います。
  • CL250ってラジアル設定だったんだ、知らなかったよ
    バイアスでもよいと思うけどメーカーなりの思いがあるのだろうね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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