現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまの日本は「一戸建て」じゃないと電気自動車所有は厳しい! 【私がEVを買わない理由 渡辺陽一郎編】

ここから本文です

いまの日本は「一戸建て」じゃないと電気自動車所有は厳しい! 【私がEVを買わない理由 渡辺陽一郎編】

掲載 251
いまの日本は「一戸建て」じゃないと電気自動車所有は厳しい! 【私がEVを買わない理由 渡辺陽一郎編】

 この記事をまとめると

■ジャーナリストに「なぜEVを購入しないのか?」をテーマに質問

愛犬と暮らすいま「DOGファースト」なBEVが存在しない……【私がEVを買わない理由 青山尚暉編】

■集合住宅に充電器がないという問題やバッテリーの劣化が不安要素だ

■充電器が集合住宅に普及すれば、セカンドカーとしての選択肢は大いにありだ

 私がEVを買わない理由

 私が使っているクルマはフォルクスワーゲン・ポロで、電気自動車は所有していない。理由はふたつある。まずは自宅が集合住宅で、充電設備を設置できないからだ。

 ちなみに日本では、総世帯数の約40%が集合住宅に住み、都市部ではその比率が70~80%に達する。集合住宅に充電設備をあとから加えるには、充電器の設置場所を確保した上で、同じ集合住宅に住む住民や管理組合などの同意も得なければならない。これは非常に困難で、電気自動車の普及を妨げる要因でもある。

 一部の新築集合住宅では、充電器を備えた電気自動車用の駐車スペースを設けているが、その数は少ない。集合住宅は、少なくとも50年位は建て替えをしないから、いまは実質的に一戸建てでないと電気自動車を所有するメリットが少ない。

 自宅に充電設備がなくても、販売店やショッピングセンターなどの急速充電器を使う方法はあるが、駆動用リチウムイオン電池の劣化が心配だ。最近の電気自動車は温度管理を入念に行い、急速充電を繰り返しても以前の電気自動車のように大幅に劣化することはないといわれる。しかし、開発者は「急速充電を連続して行うよりは、普通充電も挟んだ方が電池には好ましい」と述べる。そうなると、自宅に充電設備を設置できない集合住宅に住みながら、電気自動車を買うのは不安だ。

 また、急速充電器を備えた近隣の販売店やショッピングセンターが統廃合される心配もある。そこまで考えると、電気自動車を所有するには、自宅に充電設備を備えることが前提条件になるだろう。

 問題は多くの人が懸念する走行距離の短さ

 私が電気自動車を所有していないふたつ目の理由は、1回の充電で走行できる距離が短いからだ。いまはクルマを仕事にも使うから、1回の充電で少なくとも300km程度は走行できないと困る。冬にはヒーターを使うこともあるので、より走行可能な距離が短くなる心配もある。エンジン車であれば、短時間で簡単に給油できるが、電気自動車では、急速充電器を使っても30分程度の時間を要する。

 以上の理由で私は電気自動車を使っていないが、一戸建てに住んだら積極的に買いたいと思う。ハイブリッドなどエンジンを搭載したクルマも所有して、買い物などに利用するセカンドカーに、日産サクラのようなコンパクトな電気自動車を使う。一戸建てなら200Vの普通充電器を設置できて、遠方への外出にはハイブリッドなどのファーストカーを使うから、電気自動車は1回の充電で120km程度を走行できれば問題ない。

「一戸建てに住めたら電気自動車を買えるのに……」と考えているユーザーは多いと思う。そこも踏まえると、今後の電気自動車が解決すべき課題はふたつある。

 ひとつは集合住宅に住んでいても安心して充電できるように、急速充電器を豊富に設置することだ。ふたつ目は、普通充電を行わずに急速充電だけを繰り返しても、駆動用電池が劣化しない信頼性を獲得すること。このふたつが達成されれば、私も集合住宅に住みながら、電気自動車を購入できる。

こんな記事も読まれています

グレー&シアンで「MTシリーズ」の世界観を表現、ヤマハ『MT-03』『MT-25』2025年モデル発売 
グレー&シアンで「MTシリーズ」の世界観を表現、ヤマハ『MT-03』『MT-25』2025年モデル発売 
レスポンス
KINTOから、LEXUS ISをアップグレードする「Performance Upgrade “Solid” for IS」が発売
KINTOから、LEXUS ISをアップグレードする「Performance Upgrade “Solid” for IS」が発売
月刊自家用車WEB
KINTO、走行安定性をアップグレードする「士別フィン」を発売
KINTO、走行安定性をアップグレードする「士別フィン」を発売
月刊自家用車WEB
40年の歴史を持つ伝説的なハイパフォーマンスセダンは7世代目に! 新型「BMW M5」がデビュー
40年の歴史を持つ伝説的なハイパフォーマンスセダンは7世代目に! 新型「BMW M5」がデビュー
LE VOLANT CARSMEET WEB
SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
SP忠男から Z650RS(’24-)用フルエキ「POWERBOX FULL 2in1ステンポリッシュ」が発売!
バイクブロス
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
三菱「新型デリカ」発表近い!? 超ビッグ&タフな「SUVミニバン」発表で「出たら即買う」の声! 度肝抜く「D:X」登場で期待ヒートアップ!?
くるまのニュース
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
「e-BIKE」ってなに? ペダル付き電動バイクとの違い
バイクのニュース
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
モータージャーナリスト修行中のZ世代クルマ好き女子がトムスの本物フォーミュラカーFIA-F4を初体験してきた件
カー・アンド・ドライバー
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
アウトドアを楽しもう…アンダーソン・パークとコラボ、「ワールド・ミュージック・デイ」でレクサス GX を起用した映像公開
レスポンス
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
カッコよさ重視のデザインに!! 燃費29km超えの[カローラツーリング]はハンドリングが抜群!
ベストカーWeb
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
【BYD シール】「売れるかは未知数」縮小する日本のセダン市場で、中国のEVはどう戦うのか
レスポンス
アウディの高性能SUV『RS Q8』、600馬力ツインターボ搭載…発表
アウディの高性能SUV『RS Q8』、600馬力ツインターボ搭載…発表
レスポンス
「えっ!」捕まるのはイヤだけど…乗ってみたい!? 爆速「“2ドア”パトカー」3選
「えっ!」捕まるのはイヤだけど…乗ってみたい!? 爆速「“2ドア”パトカー」3選
くるまのニュース
専門店もあるのにPBブランドまで展開! いまホームセンターが「カー用品」を充実させる理由を大手に聞いてみた
専門店もあるのにPBブランドまで展開! いまホームセンターが「カー用品」を充実させる理由を大手に聞いてみた
WEB CARTOP
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~」
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定「モビリティ業界の新規事業のつくり方~ヤマハ発動機の成功と失敗に学ぶ~」
レスポンス
ハミルトンへの嫌がらせ告発する怪メールに警察「犯罪行為無し」と結論。チーム側には今後に向けアドバイス与える
ハミルトンへの嫌がらせ告発する怪メールに警察「犯罪行為無し」と結論。チーム側には今後に向けアドバイス与える
motorsport.com 日本版
Wedsの注目ブランド MAVERICK(マーベリック)から新作2ピースモデル「1613M」誕生
Wedsの注目ブランド MAVERICK(マーベリック)から新作2ピースモデル「1613M」誕生
ベストカーWeb
日産“新型”「和製スーパーカー」発表! まさかの「“スカイライン”なR34仕様」! もうファイナルな鮮烈ブルーの「GT-R」アメリカに登場
日産“新型”「和製スーパーカー」発表! まさかの「“スカイライン”なR34仕様」! もうファイナルな鮮烈ブルーの「GT-R」アメリカに登場
くるまのニュース

みんなのコメント

251件
  • hirakin
    自分の金で買うんだから内燃車でもEVでもHEVでも好きな車を買えばいい。
  • tak********
    なんで日本人は画一的に物を言うんだろう?
    生活スタイルが合う人だけ買えばいい話。
    使えない理由を押し付けている。自分にあった車を選べばいいこと
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

413.0838.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

350.0350.0万円

中古車を検索
テーマの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

413.0838.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

350.0350.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村