現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ピニンファリーナ 新たな電気自動車用プラットフォームをボッシュ等と共同開発

ここから本文です

ピニンファリーナ 新たな電気自動車用プラットフォームをボッシュ等と共同開発

掲載 更新
ピニンファリーナ 新たな電気自動車用プラットフォームをボッシュ等と共同開発

高性能電動プラットフォームを共同開発

アウトモビリ・ピニンファリーナは、技術関連の大企業であるボッシュと、自動車部品会社のベントラーと共同で、新たな高級車用の高性能電動プラットフォームを開発すると発表した。

【画像】アウトモビリ・ピニンファリーナ 全36枚

同社は現在、最初の製品となる1900psの電動ハイパーカー、バッティスタを開発中だ。2020年に発売予定の同車は、リマックC_Twoと基本技術を共有している。だが、ピニンファリーナはさらに幅広い電気自動車のラインナップを以前から計画していた。2026~27年には3~4車種のモデルを揃えたいとしている。

現在開催中のフランクフルト・モーターショーで、共同開発することが発表された新型プラットフォームは、将来のアウトモビリ・ピニンファリーナのラインナップを支えることになる。その最初のモデルとして、まずはPURA Visionと名付けられたコンセプトをベースにした高級SUVを、2020年に発表する計画だ。

他の自動車会社にも供給

アウトモビリ・ピニンファリーナは、3社が新型プラットフォームのコンセプトを固めるために、「市場の可能性を調査」すると述べている。そして「市場の全セグメントで電動モビリティの採用を促進させるため」、この新プラットフォームを他社にも供給すると付け加えた。

同社のミハエル・ペルシュケCEOは、アストン マーティンやマセラティなどの高級ブランドが、パートナーとなる可能性があると語ったが、現時点ではまだどの自動車会社とも話し合いを持っていないことを認めた。

同CEOは、自動車メーカーにとってこのようなパートナーシップは重要だと語っている。電気自動車用アーキテクチャを新規開発するためには10億ユーロ(約1188億円)以上のコストが掛かり、そのための投資が可能な財務状況にある自動車会社はほんの数社しかないからだ。ボッシュとベントラーが関わることで、この新アーキテクチャは「業界の標準」になるだろうと、ペルシュケはアピールした。

「問題はパートナーを見つけられるかどうかではなく、どこと、いつ組むかということです」と、ペルシュケは語る。電気自動車用プラットフォームを共同で開発することは、高級車メーカーにとって魅力であり必要なことであると、同CEOは言う。

「多くの企業を歓迎します。10億ユーロも投資できる会社がどれだけありますか? ライバル関係にあるBMWとダイムラーでさえ、今や自動運転技術を共同で開発している時代です」

「自分自身で飛び込むよりも、リスクは共有した方が得策です」

新規開発したプラットフォームを他社に提供するという考え方は、既にフォルクスワーゲンが実行に移している。フォードはフォルクスワーゲン・グループのシャシーを使ってクルマを開発する契約を結んでいる。

最初のモデルは高級SUVに

3社が共同開発するスケートボード型プラットフォームは、モーターを前後アクスルに搭載し、バッテリーは床下に収められる。合計100kWh以上もの容量のバッテリーを収容でき、モーターは前後に2基ずつ、計4基が搭載可能になる予定だという。開発は間もなく始まり、2020年には生産を予定している。

ピニンファリーナの技術部門を率いるクリスチャン・ユングは、次のように述べている。「電動プラットフォームの利点は、バッテリー、モーター、シャシーをモジュール化することで、様々なクルマの開発に適用できることです」

アウトモビリ・ピニンファリーナが目指すラインナップには、いくつかのSUVとGT、そしてスポーツカーが含まれる。だが、最初に取り掛かるのはランボルギーニ・ウルスやベントレー・ベンテイガの競合となるPURA Visionだ。その設計と開発の初期段階は既に始まっている。

ペルシュケによれば、このクルマの市販化は、ベースとなる新プラットフォームの開発コストを、他の自動車メーカーと分担しなくても可能だという。しかし、そうすると価格はかなり高くなるだろうと語った。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、デザイン・ハウスのピニンファリーナから独立した自動車会社としてドイツに設立された。インドのマヒンドラ・グループ傘下にある両社は別の組織であるものの、互いに協力関係にあり、バッティスタのスタイリングはピニンファリーナのスタジオで描かれたものだ。

こんな記事も読まれています

『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
独創的な「近未来」フォルム! シトロエンCX 5台を乗り比べ(1) モデル名は空気抵抗係数から
AUTOCAR JAPAN
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
AUTOCAR JAPAN
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
4連覇を決めたフェルスタッペン「苦しいシーズンの中で多くのことを学んだ。だからこそ特別だし、誇らしい」
AUTOSPORT web
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
【ポイントランキング】2024年F1第22戦ラスベガスGP終了時点
AUTOSPORT web
カワサキ新型「レトロスポーツモデル」に反響多数!「古き佳き」スタイリングが“現代”に刺さる!? 玄人も注目する“バイクらしさ”を味わえる「W230」とは?
カワサキ新型「レトロスポーツモデル」に反響多数!「古き佳き」スタイリングが“現代”に刺さる!? 玄人も注目する“バイクらしさ”を味わえる「W230」とは?
くるまのニュース
「ジャガー」のブランドロゴが大胆に変更! 英国の名門ブランドはどこに向かう? まもなく登場する“新たなコンセプトカー”とは
「ジャガー」のブランドロゴが大胆に変更! 英国の名門ブランドはどこに向かう? まもなく登場する“新たなコンセプトカー”とは
VAGUE
村民の力で蘇った昭和のボンネットバス! 熊本県・山江村の宝物マロン号がロマンの塊だった
村民の力で蘇った昭和のボンネットバス! 熊本県・山江村の宝物マロン号がロマンの塊だった
WEB CARTOP
本物の贅沢──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズII試乗記
本物の贅沢──新型ロールス・ロイス ブラック・バッジ・ゴースト・シリーズII試乗記
GQ JAPAN
道東道直結の“新道”がついに完成! 高速道路開通と同時に国道「8.8kmバイパス」の残り区間が拡幅
道東道直結の“新道”がついに完成! 高速道路開通と同時に国道「8.8kmバイパス」の残り区間が拡幅
乗りものニュース
[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
[サウンドユニット・選択のキモ]メインユニット編…交換する意義を考える!
レスポンス
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
【F1分析】速いチームがコロコロ変わる。実に難解だったラスベガスGP。鍵はもちろん”タイヤの使い方”だけど……
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村