現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > トヨタ、2020はハイパーカー、GRスーパースポーツで!市販版の発売は21年?22年?

ここから本文です

トヨタ、2020はハイパーカー、GRスーパースポーツで!市販版の発売は21年?22年?

掲載 更新
トヨタ、2020はハイパーカー、GRスーパースポーツで!市販版の発売は21年?22年?

第87回ル・マン24時間の決勝スタートを翌日に控えた6月14日、TOYOTA GAZOO Racingは2020-2021年WEC(世界耐久選手権)への参戦を表明した。同時に、市販に向けて開発中のGRスーパースポーツ(仮称)をベースとする車両を用いて、現行LMP1にかわって設けられるハイパーカークラスに参戦すると発表した。TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)

 GRスーパースポーツは昨年の東京オートサロンで世界初公開され、同年6月のル・マン24時間でヨーロッパのファンに向けて公開されている。トヨタが初めて開発するハイパーカー(車両価格が日本円で億単位になる超高性能車)だ。GRブランドを掲げるTOYOTA GAZOO Racingの頂点に位置するモデルである。

スバル・クロストレック(XV)デザートレーサー、BAJA500でクラス優勝

 ル・マン24時間サーキットで行なわれた記者会見に臨んだ友山茂樹TOYOTA GAZOO Racing Companyプレジデントに、GRスーパースポーツについて聞いた。


ル・マンやFSWのWECで走っているクルマが自分のものになると考えたら、興奮しませんか?

──GRスーパースポーツが公開されるのは昨年のル・マン以来となります。今回は実車の展示はなくビジュアルのみでの発表でしたが、これまでとどこが違うのでしょうか。

友山プレジデント「昨年のGRスーパースポーツは、(WEC参戦車両の)TS050ハイブリッドをベースに、ロードゴーイングバージョンを作るとこうなる、という姿を示しました。あの時点ではまだ、ハイパーカークラスのようなカテゴリーができるのではないか、という情報を頼りに作っていた。当時はWECの新しいレギュレーションに関して不透明だったのです。ところが今回、レギュレーションが決まりました。今回見せたシルエット(イメージ画像)は、レーシングバージョンに近いと考えていただいて結構です」

──ロードゴーイングバージョン(市販車)を先に開発して、それをレース仕様に仕立てるということでしょうか。

友山プレジデント「いいえ。これまでのトヨタのクルマづくりと違い、レースフィールドにあるクルマから、ロードゴーイングバージョンをつくります。しかも、なるべく近いものを出す。例えば衝突安全性など、法規要件は入れなければなりませんが、できるだけ近いものを出します。そう遠い未来の話ではなりません。今回、レギュレーションがはっきりしたので、それをスタディしながらチューニングし、2020年のWECに投入する。そこで得られたノウハウをロードゴーイングバージョンに入れ込んでいきます」

──開発はどこで行なっているのですか?

友山プレジデント「メインはTMG(ドイツ・ケルンにあるWEC参戦車両の開発および参戦チーム運営拠点)で行なっています。TMGにはトヨタの号口(量産車)のエンジニアもいます。エンジニアを育てる意味もあります」

──開発の進捗状況はいかがでしょうか。

友山プレジデント「(記者会見の)ビデオで見せたように、すでに富士スピードウェイでテストしています。レギュレーションが決まったのが本当にここ数日のことですので、その内容を研究し、よりコンペティティブなクルマにしていく作業が待っている。そういう意味で、開発はこれからといえます」

──アストンマーティンが、ヴァルキリーでハイパーカークラスに参戦すると発表しました。

友山プレジデント「強力なライバルですね。NA(自然吸気エンジン)のままくるのか、ハイブリッドでくるのかわかりませんが、次第にはっきりしてくるでしょう」

──TOYOTA GAZOO Racingのハイパーカーは、他社のハイパーカーとどこが違うのでしょう。他社のハイパーカーに対する優位性は何でしょうか。

友山プレジデント「実際にル・マンでレースをやっているクルマが公道で乗れること。我々がスーパーカーの領域に入っていくなかで、そこが一番コンペティティブな(競争力のある)要素だと思います。スーパーカーのビジネスとWEC、ル・マンは表裏一体であって、どちらも中止してはいけないと考えています」

──WECでハイパーカーが走り始めるのは2020年の秋。どれくらい先になるかわかりませんが、GRスーパースポーツの発売はそれより先になる。それまで、ファンの興味をつなぎ止めておけるようなモデルは出てくるのでしょうか。

友山プレジデント「出していきたいですね。サーキットはル・マン/WECに参戦している。ラリーフィールドではWRCに参戦して、かなり善戦しています。TOYOTA GAZOO Racingはレクサスのスポーツカーと何が違うんだと、よく聞かれます。GAZOO Racing(GR)はピュアスポーツで、レクサスはラグジュアリースポーツという位置づけです。GRはいまあるクルマをチューニングして持ち上げるのではなく、レースフィールドにあるクルマをロードゴーイングカーに落とし込んでいく格好です」

──これまでにないクルマの作り方になる。

友山プレジデント「GRスーパースポーツのようなフラッグシップがあり、その下にスポーツ専用車のようなクルマが出てくる。例えばGT4であったり、全日本ラリーに即参加できたりするようなモデルが考えられます。86でやっている草の根のイメージです。一所懸命働いて買うのがフェラーリではなく、GRのフラッグシップになってくれるとうれしいですね。ル・マンや富士スピードウェイのWECで走っているクルマが自分のものになると考えたら、興奮しませんか?」

こんな記事も読まれています

バニャイアの完全なる土曜日。レコード更新のポールからスプリント独走優勝を果たす/第8戦オランダGP
バニャイアの完全なる土曜日。レコード更新のポールからスプリント独走優勝を果たす/第8戦オランダGP
AUTOSPORT web
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
フェルスタッペン、ノリスとの接触は”攻撃的すぎたわけじゃない”と釈明「ブレーキング中に動いたわけじゃない。だって……」
motorsport.com 日本版
【正式結果】2024年F1第11戦オーストリアGPスプリント
【正式結果】2024年F1第11戦オーストリアGPスプリント
AUTOSPORT web
フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
フェラーリ育成ベアマンが今季初優勝。宮田莉朋は全体ファステストを記録/FIA F2第7戦レース1
AUTOSPORT web
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
スプリントでアロンソを押し出したヒュルケンベルグに10秒加算ペナルティ。罰則ポイントも/F1第11戦
AUTOSPORT web
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
中古ミニバンで悩んでる方超必見! プレマシーvsウィッシュvsフリード コンパクトミニバン三つ巴ガチンコ対決プレイバック!!!
ベストカーWeb
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
強豪チームが定義する常勝ホイールの性能要件。タイヤの伸びしろを引き出す知られざるホイールの役割/BBS RI-A
AUTOSPORT web
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
ランド・ノリス、フェルスタッペンとの接触に憤慨「今日の彼は”やりすぎな日”だった……必死になりすぎているように見えたよ」
motorsport.com 日本版
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り
AUTOCAR JAPAN
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
F1オーストリアGP決勝速報|首位争ったフェルスタッペンとノリスがまさかのクラッシュ! ラッセルが”棚ぼた”優勝。角田裕毅14位
motorsport.com 日本版
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
衝撃の結末! フェルスタッペンとノリス、頂上決戦の末に接触で共倒れ。ラッセルが優勝さらう|F1オーストリアGP決勝
motorsport.com 日本版
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ホンダが50ccバイクを生産終了! 原付は排気量から出力規制へ! 新規格のPCXとかシグナスとか出るのか?
ベストカーWeb
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
世界中で270万台の大ヒット! メルセデス・ベンツ「W123」シリーズは「Sクラス」のコンポーネントを受け継いで多様性に応えた傑作でした
Auto Messe Web
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
フェルスタッペンがスプリント制す。ノリスをかわしたピアストリが2位【レポート/F1第11戦】
AUTOSPORT web
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
あくまでも結果論!? 愛車が一生モノになるオーナーの5つの特徴とは?
外車王SOKEN
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
驚異的に「速く」明らかに「重い」 最新BMW M5へ初試乗 次世代は727psのV8プラグインHV!
AUTOCAR JAPAN
シボレーC6型「コルベット」を『ウマ娘プリティーダービー』の痛車に! こだわり抜いて完成までに3カ月かかった理由とは
シボレーC6型「コルベット」を『ウマ娘プリティーダービー』の痛車に! こだわり抜いて完成までに3カ月かかった理由とは
Auto Messe Web
”代役参戦”のロバンペラ、王者の貫禄見せる総合優勝。エバンス2位でトヨタがワンツー|WRCラリー・ポーランド
”代役参戦”のロバンペラ、王者の貫禄見せる総合優勝。エバンス2位でトヨタがワンツー|WRCラリー・ポーランド
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.5789.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

144.81730.0万円

中古車を検索
スープラの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.5789.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

144.81730.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村