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【ホンダ インサイト試乗記】もはや電気自動車とも言える3代目インサイト

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【ホンダ インサイト試乗記】もはや電気自動車とも言える3代目インサイト

マニアック評価vol656

ホンダからハイブリッドモデルのコンパクトセダン「インサイト」が2018年12月14日に発売され、早速、市街地、高速道路で試乗してきた。ベースはシビックと同じプラットフォームを使い、Cセグメントプラスというサイズ。ボディタイプはセダンのみで、エンジンも1.5Lガソリンに2モーター式のハイブリッドのみというシンプルなモデルラインアップになっている。

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インサイトの詳細はすでにお伝えしているので、詳しく知りたい方はこちらを参照してほしい。
※関連記事:ホンダ「インサイト」復活! 2モーター式スポーツハイブリッドを搭載 セダンの本質を追求した新型デビュー

ここでは実際に試乗してみてのレポートをお伝えしよう。

ボディサイズは全長4675mm、全幅1820mm、全高1410mm、ホイールベース2700mmで、国内で乗るには十分な大きさを持ったセダンだ。3代目となる今回のインサイトは、北米との共同開発で、先行して北米では販売されており、北米のカーオブザイヤーでは「グリーン・カーオブザイヤー」を獲得としている環境性能の高いセダンだ。

ターゲットカスタマーは中高年層で、50歳台を中心にクルマを知る世代をメインとしているため、「上質」とか「本物」などの言葉で表現される価値観の高いクルマを目指して作られている。そのため、走り出してすぐに思うことは、乗り心地や静粛性などの基本性能に不満はなく、初めて乗るクルマであるのに、すんなりと溶け込むように手に馴染む感覚がある。これまで多くのクルマを乗り継いできたベテランユーザー達の目は肥え、経験もしているだけにすぐに一体感が持てる、というのは地味だが大きな特徴だろう。

ちなみにホンダのセダンラインアップは、フィットベースのグレイスから始まってシビック→インサイト→アコード→クラリティ→レジェンドというヒエラルキーだ。

乗り心地では、ノイズやバイブレーションといった評価ポイントはクラスレベルに感じるが、エンジン車よりもメカニカルノイズの少ないi-MMD(モーター駆動)で「普通」と感じさせているので、静音、吸音、遮音に力を入れていることがわかる。また大きな瞬間的な振動(ハーシュネス)では、硬く鋭く尖った突起を柔らかいゴムとサスペンションで包み込んでいくような、しっとりとした「いなし」があり高級な印象になるのは嬉しい。

路面が綺麗な状況になれば、なおさらしっとりとした、ザラつきがなく、抵抗感を感じることもなく、ピカピカの床を滑るように走る感覚が伝わり「いいもの感」が味わえる。エンジンノイズはなく、もはや電気自動車だと感じる場面でもあるのだ。

NEXT:モーターならではの走り


モーターならではの走り

ハイブリッド方式はホンダ独自の2モーター式で充電用と駆動用モーターがあり、モーターで走行するシリーズハイブリッドをメインとするハイブリッドだ。また、このi-MMDの特徴だが、高速走行などエンジンの方がエネルギー効率がよいという場面では、エンジン走行するというシステムだ。もちろん、システムの切り替えなど微塵も感じないし、エンジンの稼働音も小さくEV走行しているときは極めて静かな車室内になる。

もっともドライブモードセレクトで「SPORT」を選択すると、アクセル開度とリンクするようにエンジン回転が上がるようになり、リニア感が湧く。ドライブモードは「エコ」と「スポーツ」、それと「EVモード」の3つで、通常はエコモードがベスト。エコとは言ってもモーター駆動なので、アクセルへの反応はガソリン車の比ではなく、素早く反応する。

また40km/hや60km/hからの中間加速をエコモードで試したが、もたつくことなくすぐに力強く加速する。こうした反応はモーターならではだと感じる部分だ。

装備充実のEX

試乗したグレードは装備充実の「EX」でインテリアは助手席にも電動パワーシートが装備され、レーザーシートやトリムのステッチなども考えると、プレミアムモデルに匹敵するような質感を持ったインテリアだ。ステアリングは思いのほか太めで、スポーティなハンドルを装備しているあたりはホンダらしいのかもしれない。メーターはフルデジタルで2眼式を基本として、視認性も高い。

また、ホンダ車の特徴でもある前方視界の良さは、インサイトでも実現している。少し異なる点としてはシートポジションを低く座ることができることだ。ホンダ車はハッチバックやミニバンが多いこともあり、アップライトな印象となるモデルが多いが、このインサイトは低めのポジションが取れることも好ましい。このあたりの設定も「クルマを知る世代向け」を意識しているのかもしれない。もちろんシートリフターはあるので、好みに設定できるのは言うまでもないが。

リヤシートスペースはセダンらしく広め。駆動バッテリーを小型化したことで、リヤシート下フロアに格納しトランクスペースをバッテリーで全く犠牲にしていない。そのため、リヤの居住スペースの確保とトランク容量も確保され、正しいセダンの要件を満たしていることも見逃せない。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

FFハイブリッドのみで2グレード構成とシンプルなラインアップだ。




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