新車と異なり中古車はさまざまな要因によって価格が変動します。自身の世代交代となるフルモデルチェンジをはじめ、ライバルのフルモデルチェンジ、そして最も大きな影響を及ぼすのがユーザーの人気です。新車の時は人気が高いと納車までの期間が長くなるぐらいが目立った影響ですが、中古車の場合だと人気車は価格が高くなってしまいます。中古車の価格は需要と供給のバランスで決まるからです。時には新車時は人気がなかったクルマでも、生産終了後に見直され人気が高まると中古車相場が上がるという現象が起こります。2021年春の中古車情報として取り上げるのは、人気の高い国産コンパクトSUVです。一体どんな車種が狙い目となっているのでしょうか。
ホンダ ヴェゼル、トヨタ C-HR、なんとマツダCX-30も狙い目!国産コンパクトSUVで現在人気車種となっているのが、トヨタヤリスクロスです。新車での納期はすでに秋ともいわれています。またかつてSUV販売台数No.1に輝いたホンダヴェゼルも2月に新型を公開し、4月より販売開始をアナウンスしています。そんな状況の国産コンパクトSUVですが、今狙い目のモデルといえば、まずはまもなくフルモデルチェンジを行うホンダヴェゼル。そしてヤリスクロスに主役の座を奪われた感のあるトヨタC-HR。そして2020年12月に一部改良を行ったマツダCX-30の3車種です。それではそれぞれの車種を紹介しましょう。
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もうすぐ新型が登場する「ホンダヴェゼル」、フィット譲りの広さが最大の魅力ホンダヴェゼルは、2013年12月に登場したコンパクトSUV。SUVの力強さ、クーペのあでやかさそしてミニバンの使いやすさをコンパクトなボディに凝縮しています。フィット譲りの「センタータンクレイアウト」の採用により広いキャビンスペースとラゲッジスペースを両立しているのがヴェゼルの最大の魅力です。前述のようにすでに新型の発売が予告されており、中古車としてはこれからさらに流通台数の増加が予想されます。
ハイブリッド+4WDが雪国で大ヒット搭載するパワートレインは1.5L直4ガソリンエンジン+CVTに加えて、1.5Lガソリンエンジン+1モーター+7速DCTを組み合わせた「スポーツハイブリッドi-DCD」。駆動方式はガソリン車、ハイブリッド車ともに2WD(FF)に加えて4WDを設定、ハイブリッドの4WD車を設定したことにより降雪地で爆発的なヒットにつながりました。
2016年に安全装備追加、2018年にはマイナーチェンジを実施2016年2月の一部改良で運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を設定。同時に専用の内外装に加えて、走行性能に磨きを掛けた「RS」グレードを追加。
そして2018年2月にはマイナーチェンジを行い、内外装の変更、加速フィールの向上とともに運転支援システム「ホンダセンシング」を全モデルで標準装備化しています。2019年1月には最高出力172psを発生する1.5L直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載した「ツーリング」を追加し、これでヴェゼルは3種類のパワートレインを搭載することになりました。
ヒットモデルらしく流通台数が豊富なヴェゼル現在、現行型ヴェセルの中古車の流通台数は約2730台とヒットモデルらしく非常に豊富です。ただ、3カ月前の2020年12月の時点では約3200台流通していたので、減少傾向となっています。中古車の平均価格は3カ月前の約191万円から現在は約184万円まで値落ちしていて、価格帯は約84万~約330万円と幅広くなっています。2016年にほかのモデルに先駆けて、運転支援システムを搭載したので、中古車でも運転支援システム搭載車が豊富なのが特徴です。
ヴェゼルを狙うなら安全装備の充実した2016年式以降をコスパで狙うならば1.5Lガソリンエンジンを搭載した1.5Xホンダセンシング。燃費、装備重視ならば、流通台数の豊富なハイブリッドZホンダセンシングが狙い目です。5年落ちの2016年式からホンダセンシング付き中古車が選べるので、安心・安全な中古車が豊富です。
個性的なスタイルの「トヨタC-HR」はプリウス譲りのハイブリッドで大ヒット続いては、トヨタC-HRです。トヨタのクルマ構造改革である「TNGA」を採用した第二弾として2016年12月に登場した個性的なクーペスタイルのコンパクトSUVです。1.2Lターボエンジンとプリウス譲りの1.8Lエンジン+ハイブリッドシステムを搭載して高い走行性能を追求したコンパクトSUVとしてヒット。2017年SUV新車登録台数No.1をホンダヴェゼルから奪取しました。
2019年にマイナーチェンジ、2020年には安全装備のアップデート2019年10月にはマイナーチェンジを行い、内外装の変更に加えて走りに磨きをかけたカスタムモデルの“GR-SPORT”を設定。1.2Lターボエンジンに6速MT車を組み合わせたモデルを追加し、走りの良いSUVを強調しています。
2020年8月には一部改良を行い、予防安全パッケージ“トヨタセーフティセンス”の機能の一つであるプリクラッシュセーフティの検知対象に夜間の歩行者、昼間の自転車運転者に加えて、交差点右折時に直進してくる対向車や右左折時の対向方向から横断してくる歩行者も加えています。さらに、自車線内の歩行者と衝突する可能性が高く、自車線内に回避するための十分なスペースがあるとシステムが判断した場合に、ドライバーの回避操舵をきっかけに車線内で操舵をアシストする「緊急時操舵支援機能」も追加するなど安全性の向上を図りました。
大ヒットのC-HRも流通台数は豊富現在、C-HRの中古車の流通台数は約2350台と非常に豊富です。しかし、C-HRも3カ月前の2020年12月の時点では約3000台の中古車が流通していたので、減少傾向となっているのが気になります。平均相場は3カ月前の約215万円から現在は約213万円へと3カ月で2万円の値落ち幅を記録しています。
C-HRは4WDの設定はないがハイブリッド車の最上級グレード「G」がおすすめ現在C-HRの中古車の価格帯は約138万~約395万円で、ハイブリッド車の最上級グレード「G」の流通台数が豊富です。C-HRのハイブリッド車の駆動方式は2WD(FF)のみなので、降雪地ではないユーザーはハイブリッドGがオススメグレードとなります。しかし降雪地ユーザーの人は1.2Lターボ車しか4WDがないので選択肢が少なくなってしまいます。
走りとデザインで勝負する「マツダCX-30」は使いやすいサイズも魅力そして最後に紹介するのが、2019年10月に販売開始したマツダCX-30です。CX-30は全幅1800mm、全高1550mm以下というボディサイズにより、都市部に多く存在する立体駐車場に対応した優れたパッケージが特徴です。
マツダの新世代商品第2弾として、新世代車両構造技術、「SKYACTIV-X(スカイアクティブ エックス)2.0」をはじめとする最新のエンジン、そしてAWD車には「オフロード・トラクション・アシスト」機能を採用して、安心感と自在感のある運転フィールを実現。これらにより、どこへでも気軽に出かけられる機動性を高めています。
3つのエンジン、ガソリン車には6速MTの設定も搭載するパワートレインはスカイアクティブGと呼ばれる2L直列4気筒ガソリンエンジンをはじめ、1.8L直列4気筒ディーゼルターボそして新世代ガソリンエンジンのスカイアクティブX2.0という3タイプを設定。組み合わされるミッションは6速ATを中心にガソリン車には6速MTも用意しているのはマツダらしい特徴でしょう。
CX-30は発売から1年半にもかかわらず多めの流通台数、3ヶ月で12万円の大きな値落ちCX-30はまだ2019年10月に販売開始したフレッシュなモデルですが、すでに中古車は約540台も流通しています。3カ月前の流通台数は約450台だったので、右肩上がりとなっています。流通している中古車の平均価格は3カ月前が約288万円でしたが、現在は約276万円と3カ月で12万円と大きな値落ち幅を記録しています。
台数が多いのはディーゼルだが2Lガソリンの価格は魅力。スカイアクティブXも値落ち幅が大きい中古車の価格帯は約186万~約350万円と幅広くなっていて、グレードではディーゼル車のXD プロアクティブが最も多く、次いで2Lガソリン車の2.0Sプロアクティブツーリングセレクションです。ロングドライブが多い人は燃料代の安い軽油を使用するディーゼル車がオススメとなりますが、街乗り中心という人には車両本体価格が安く軽快な走りが特徴の2Lガソリン車が狙い目です。また、新車時価格が高いスカイアクティブX搭載車は中古車での値落ち幅が大きいため、最新のパワートレインを味わいたいという人には絶好のチャンスとなっています。
人気の国産コンパクトSUVでもじっくりと探すと現在値落ちしていて狙い目の車種があります。こういったタイミングを逃さず購入するとバリュー感の高い中古車購入ができるということになります。
※記事の内容は2021年4月時点の情報で制作しています。
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