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価格は「億」でも青天井!? 日本市場ではどうなの……中国のフラッグシップ「紅旗L5」のスケールがスゴイ

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価格は「億」でも青天井!? 日本市場ではどうなの……中国のフラッグシップ「紅旗L5」のスケールがスゴイ

 中国の要人専用車として知られる「紅旗」。2021年には日本上陸を果たし話題となったブランドだが、フラッグシップとなる「L5」の新型が上海モーターショーでお披露目された。1億円はくだらない中国最高級車の詳細をチェック!!

文、写真/加藤ヒロト

価格は「億」でも青天井!? 日本市場ではどうなの……中国のフラッグシップ「紅旗L5」のスケールがスゴイ

■中国最初の自動車メーカー「第一汽車」は今年70周年を迎える

中国要人にも長年愛用されているブランドとして知られる「紅旗」。2021年には日本上陸を果たした

「紅旗」とは、中国建国初期から数々の中国要人に愛されてきた伝統の高級車だ。展開しているのは1953年に誕生した中国初の自動車メーカー「第一汽車」で、今年70周年を迎える。

 紅旗自体は第一汽車誕生から5年後に第一号車「CA72」が完成され、紅旗ブランド自体も今年65周年を迎える記念イヤーとなる。長らく「中国要人専用車」とのイメージが強かったはずだが、ここ十数年の間でより一般購買層向けの商品ラインナップも拡充している。

 また、海外展開も積極的で、2021年2月には日本市場に上陸、大阪市内にショールームもオープンさせるまでに至っている。もちろん、業界全体における昨今の電動下トレンドにも追随しており、ハイブリッドや電気自動車はもちろん、プラグインハイブリッドや燃料電池車なども展開しているブランドとなる。

 現在の紅旗ブランドにおける商品ラインナップは、大きくわけて3系統が存在する。

 まずは、初代紅旗である「CA72」やその後継車「CA770」の流れを汲む、保守的なデザインが特徴な「Lシリーズ」だ。「Lシリーズ」は紅旗における最上級のラインなナップとなり、中でもそのトップに君臨するのがセダンの「L5」だ。これ以外に2022年には高級SUV「LS7」もラインナップに加わった。

 二つ目のシリーズが「Hシリーズ」と呼ばれる、紅旗の伝統を受け継ぎながらも、より一般購買層に向けて展開されるシリーズだ。日本に初めて上陸したモデルはセダンの「H9」だが、それもこのHシリーズにおける旗艦ポジションを務めている。

 また、最近ではミドルサイズセダン「H5」のフルモデルチェンジや、クーペセダン「H6」を新たに発表するなど紅旗全体の中で一番アクティブな商品群となる。もちろんSUVも揃えており、コンパクトSUV「HS3」、ミドルサイズSUV「HS5」、ラージSUV「HS7」、そして純電動SUV「E-HS9」という形になる。

 そして最も新しいシリーズとなるのが「Qシリーズ」だ。よりビジネスライクな商品群となるこのシリーズは、2021年に登場した純電動セダン「E-QM5」が発端だ。E-QM5は配車サービスなどに向けて設計された、いわば「高級タクシー」のような設計思想で誕生し、その外装デザインも他の紅旗モデルと一線を画す。

 ちなみに、紅旗はスーパーカー「S9」の販売も準備している。「Sシリーズ」隷下のモデルも今後続々と投入する計画でいるが、S9の開発に関してはしばらく音沙汰がない状況となっている。

■超ド級のゴージャスさ!「価格は無限大」

 2023年4月18日より開催されている上海モーターショー2023にて、紅旗はこれら商品群を3つのサブブランドに集約することを発表した。先行して昨年ローンチされた「紅旗新能源(=新エネルギー)」は電動車のサブブランドとなり、純電動セダン「E001」、そして純電動SUV「E202」の実車が初めてお披露目された。

 2つ目は「紅旗金葵花」で、その名の通り「ひまわり」をあしらったブランドロゴが特徴的だ。この「ひまわり」は初代紅旗から受け継がれている「最上級モデル」にのみ許されたエンブレムであり、現在はLシリーズの車種が用いている。

 つまりは、今後のLシリーズ車種はすべて「紅旗金葵花」サブブランドより展開されることになる。3つ目が「紅旗節能車」、名前の意味は日本語で「省エネルギー」となる。こちらは主にHシリーズの車種が該当する形だ。

上海モーターショーでお披露目された新型L5。展示車両は鮮やかなスカイブルーが特徴的

 また、同じ上海モーターショーの場ではフラッグシップ「L5」のフルモデルチェンジも発表され、大きな話題を呼んだ。今までのL5は2013年の上海モーターショーで発表されたもので、実に10年越しの新型モデル発表という形になる。

 新しくなったL5はその立ち位置ゆえに、外装デザインはキープコンセプトとなっている。大胆な変更はないものの、フロントマスク下部のインテーク処理や投下類のハウジング、より大型になった縦型グリル、大口径メッキホイールなど、現代的な要素も多数盛り込んだ形となる。

 また、今までのL5におけるイメージカラーは「黒一色」、もしくは「落ち着いた組み合わせのツートン」に留まっていた印象を持つ。

 しかし、今回お披露目された新型L5は、雲ひとつなく澄み渡る空を想起させる鮮やかなスカイブルーをベースに、一切の濁りもない純白を上部に組み合わせたツートンカラーとなる。

 これはHシリーズの旗艦セダン「H9」と同様のカラー選択となっており、中国に限らず、高級セダンにおける昨今の流行を取り入れたものとなる。

 詳細なスペックは公開されていないが、パワートレインには「中国唯一の自主開発V8エンジン」と言われるCA8GV40TD型4.0L V型8気筒ターボエンジンを搭載していると見られる。以前公開されたエンジンの詳細によれば、最高出力は603hp、最大トルクは800Nmになる模様だ。

 内装も根幹の部分は変えられていないが、操作系統はH9などの現行モデルと合わせるためにアップデートされている。また、フル液晶デジタルメーターに、インフォテインメントシステムを組み込んだタッチディスプレイを中央に備えている。

■世界のどこにいても一生保証が受けられる!

紅旗のなかでもフラッグシップのL5。購入には超厳しい審査をクリアする必要がある

 紅旗の最上級車種であるところのL5だが、購入の段階でも厳重な審査を設けている。犯罪歴や反社会的なつながりの有無だけでなく、社会的地位や社会貢献度、経済力、そして親族への身辺調査が購入審査に盛り込まれているのだ。10日間ほどの審査期間を経て、無事に審査に通ることで初めて自分だけのL5がオーダー可能となる。

 実際にオーダーすると、第一汽車内にその顧客専用のサポートチームが編成され、納車前のオーダーメイドから納車後の「全世界・終身アフターサポート」まで、一貫して快適な紅旗ライフを一緒に作り上げてくれる。

 基本的にL5は完全受注生産となり、一台一台が注文した客の望み通りに仕上げられる。内装の素材、使用する木材や貴金属類、漆塗りなど、すべてがオーダーメイドだ。

 また、注文者は吉林省長春市にある第一汽車本社内の専用施設へ出向いて「自分だけのL5」を選ぶことになるが、飛行機代やホテル代は全額第一汽車が負担する。全世界のどの顧客でもそれは同じで、いわば第一汽車による招待となる。

 現在、新型L5の価格は明らかとなっていないが、すでに事前予約は受付中の段階だ。

 参考までに、先代L5の販売価格はベースが620万元(邦貨換算:1億2060万円)、上限は顧客が好きなようにオーダーメイドできるため、実質無限となる。

 やろうと思えば、ダイヤモンドをふんだんに使った内装や、純金で埋め尽くした内装も注文できるという。納車まで要する期間は選択したオプションにもよるが、先代L5では最短3ヶ月から最長6ヶ月となっていた。

 納車を祝う盛大なパーティーも第一汽車によって用意され、まさに「中国最上級セダン」にふさわしいカスタマーエクスペリエンスを提供してくれるのだ。

 新型L5は中国だけでなく、その他市場でも販売を行う予定で、その中には日本も含まれている。もちろん日本の顧客も紅旗が定める厳しい審査の対象となり、中国国外だからと言って購入が簡単になるわけではない。

 日本ではすでに街中で紅旗を見かける機会が増えつつあるが、そう遠くない未来、このゴージャスな新型L5が日本の公道を走る様子もお目にかかれるかもしれない。

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