イマドキのクルマには「乗り替えたいモデルがない」！ 嘆く旧型スポーツ車オーナーが納得できる現行車５選

　スポーツセダンや自分好みにチューニングできるモデルも存在！

　絶版車に乗っているユーザーが今もその絶版車に乗っている理由には、「現行車に代わりになるクルマがないから」ということも大きいかもしれない。その気持ちはよくわかるところもあるのだが、探してみると「絶版車オーナーが結構満足できそうな現行車」というも少なくなく、今回はそんなクルマをスポーツモデルからピックアップしてみた。

　１）トヨタ・アリスト→日産スカイライン

　レクサスGSに移行する前のトヨタ・アリストはクラウンをベースにしたラージスポーツセダンで、日本車離れした内外装の雰囲気に加えターボエンジン搭載車は動力性能の高さも大きな魅力だった。

　現行の日本車でアリストに近いのは魅力を持つのは車格や動力性能から3リッターV6ターボを搭載するビッグマイナーチェンジ後のスカイラインだ。動力性能は標準の304馬力仕様でもアリストのターボ車に近く、405馬力仕様となる400Rであれば価格も550万円を超えるが、豪快さという意味のスポーツセダンらしさは高まり、より満足できるだろう。

　２）日産シルビア→トヨタ86&スバルBRZ

　シルビアはFRという点とターボエンジンの搭載も含めた、ドリフト走行に代表されるクルマをコントロールする楽しさを持つことと、豊富にそろうチューニングパーツにより自分好みのクルマをつくりやすい点が魅力の2ドアクーペだった。

　その現代版となるのが2リッターNAの水平対向4気筒を搭載するトヨタ86&スバルBRZ（BRZの新車を買うのは現在ほぼ不可能だが）で、完成度は長いモデルサイクルでの熟成もありコントロール性を含め非常に高い。動力性能に関してはシルビアのNA車と比べれば86&BRZの圧勝だが、シルビアのターボ車には遠く及ばないのも事実だ。

　しかし86&BRZもシルビア同様にチューニングパーツが豊富にそろっており、そのなかには過給器のキットも多数ある。費用や過給器の装着に伴う各部の対応など一筋縄ではいかないところもあるが、シルビアのターボ車のようなクルマに仕上げることも可能だ。

　手軽さや楽しさ、チューニングの幅が広がるモデルもある

　３）三菱ランサーエボリューション&スバル・インプレッサWRX STI→トヨタGRヤリス1.6リッターターボ4WD

　WRC参戦に必要なホモロゲーション（参加資格）取得のため、2リッターターボ+4WDというパワートレインを搭載したランサーエボリューションとインプレッサWRX STIはラリーをはじめとしたモータースポーツ、チューニングカー業界で幅広く活躍した2台である。

　この2台と同じ目的で令和の時代に蘇ったのがGRヤリスの1.6リッターターボ4WDだ。GRヤリスの1.6リッターターボ4WDはすでにランサーエボリューションとスバルインプレッサWRX STIの最終モデル並みの速さを備えているのに加え、ボディの小ささと軽さにより2台以上の軽快さという武器も持つ。さらにパワーアップなどチューニングによる伸びしろも大きく、3ドアハッチバックとラゲッジスペースの狭さが納得できれば、この2台から乗り換えても満足できるに違いない。

　４）4代目モデルまでスバル・レガシィB4のハイパワーエンジン搭載車→スバルWRX S4

　4代目モデルまでのレガシィは3代目からB4の車名になったセダン、ツーリングワゴンともに全盛期のマークII三兄弟やスカイラインのような一般的なクルマ好きがいろいろな意味で満足できる高い趣味性をはじめとした魅力を持ったモデルだった。

　そのなかで2リッター水平対向4気筒ターボや3リッター水平対向6気筒NAといったハイパワーエンジンを搭載したレガシィB4オーナーが納得できそうな現行車は、現在在庫のみとなっており新車を買えるかは微妙ながら、直接的な後継車となるWRX S4だ。登場から時間の経ったWRX S4だが、直噴2リッター水平対向4気筒ターボ動力性能の搭載によるレガシィB4時代以上の動力性能をはじめ、スバル伝統の4WDやアイサイトによるグランドツーリング性能の高さにより、高い満足感を得られるだろう。

　なお、200馬力以下のエンジンを搭載した4代目モデルまでのレガシィB4オーナーであれば、地味な存在ながら高いクオリティとスバルらしさを備えるインプレッサG4が後継車に相応しい。

　５）1.6リッタースポーツ→スズキ・スイフトスポーツ

　トヨタ・カローラレビン&トレノ、7代目モデルまでのホンダ・シビック、三菱ミラージュといった1.6リッターNAのスポーツエンジンを搭載したモデルは200万円以下の価格に代表される手軽さや楽しさ、チューニングの幅の広さなど、若いクルマ好きの多くが一度は自分のものにしたジャンルだった。

　現在かつての1.6リッタースポーツを引き継ぐ存在となっているのはコンパクトカーのスポーツモデルだが、そのなかでもっとも平均点が高いのがスズキ・スイフトスポーツである。スイフトスポーツは完成度の高さゆえに荒っぽさのような部分から感じることもときにはあり、楽しさに若干欠けるところもあるが、1.4リッターターボエンジンを搭載するだけに発展性を含め動力性能は1.6リッタースポーツより高く、いい意味で万人が楽しめるスポーツモデルに仕上がっている。

　それでいて価格は自動ブレーキや先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールに代表される安全装備、運転支援システムを完備して約200万円と、内容を考えれば激安で、スイフトスポーツは日本車の宝のような存在だ。

Comments

この流れは仕方ないでしょう
営利目的の企業が売れない車を作るわけがない
今の車は１０年以上は平気で乗れるから、程度のいい個体を根気よく探す方が現実的ですね

ホットハッチの見た目好きだけどシートポジションだけどうにかならないものか？