ハイブリッド専門車の販売台数が目立って落ちている
2020年春先に新型コロナウイルスの爆発的ともいうべき感染拡大が発生し、4月から5月にかけては、緊急事態宣言が発出され全国的に外出自粛が要請されると、「2020年の新車販売は大変なことになりそうだ」と業界は大騒ぎになった。当時は「まったく未知のウイルスの感染拡大という、いままで体験したことないような非常事態なので先が読めない」というのは、なにも新車販売業界に限った話ではなかったが、緊急事態宣言発出が終了すると、直近の6月から新車販売は急速な回復を見せ、いまでは単月の月販目標台数の“上方修正”を行い、春先の新車販売台数の落ち込みを取り戻そうとするぐらい、つまり“ビフォアコロナ”のころ並みの回復を見せている。
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ただ、すべてのメーカーや車種が回復傾向にあるわけではない。WITHコロナの時代は格差が広がるといわれているが、新車販売の世界でも格差が広がっていっているようである。そのなかで目立つのが、かつては登録車販売台数でのトップ争いを展開していたトヨタ・プリウスとトヨタ・アクアの販売台数の落ち込みである。2019事業年度(2019年4月から2020年3月)締め年間販売台数では、プリウスが11万3361台(前年同期比98.5%)、アクアが9万1322台(前年同期比71.4%)となり、目立って販売台数を落としているようには見えない。
しかし、2020暦年締め上半期(2020年1月から6月)になると、プリウスが3万6630台(前年同期比52.1%)、アクアが3万4581台(前年同期比57.3%)と落ち込みが目立ち始めた。さらに2020事業年度締め上半期(2020年4月から9月)になると、プリウスが2万7918台(前年同期比41.9%)、アクアが2万4168台(前年同期比47.2%)とさらなる落ち込みを見せた。
2020年3月以降両車とも販売台数の落ち込みが顕著となってきているので、やはり新型コロナウイルス感染拡大の影響は否定できないだろう。現行プリウスは2015年デビューで5年目、アクアにいたっては2011年デビューなので9年目を迎えており、モデル自体の古さも否定できず、法人営業車やカーシェアリング、レンタカーなどのフリート販売に頼り気味だったので、新型コロナウイルス感染拡大により、フリート販売が一気に冷え込んだことがまず影響していると考えられる。
さらに、プリウスはトヨタ・カローラの影響、アクアはトヨタ・ヤリスの影響が大きいのも否定できない。トヨタは5月から全国のトヨタブランド系ディーラーすべての店舗でJPNタクシー、コースター、センチュリーを除くすべてのトヨタ車を扱うようになった。アクアとプリウスはそれ以前から全店扱いとなっているが、カローラとヤリスの前身となるヴィッツはカローラ店及びネッツ店の専売車種だったのが、5月以降全店扱いとなっている。現行カローラは2019年9月、ヴィッツ改めヤリスは2020年2月から正式発売されている。
最新車種と比較するとどうしても古さが出てしまう
たとえばカローラとプリウスを比べてみると、もともとプリウスがいままで売れていたのは、プリウスぐらいのサイズのセダンがなく、それまでのセダンユーザーが乗り換えていたケースが多い。そこに3ナンバーサイズとなり、プリウスに車格が近くなった新型カローラがデビューした。しかも、セダンとステーションワゴン、そしてハッチバックも選べるようになった。目新しさと3ナンバーサイズとなった話題性もあり、カローラに需要が流れているというのは、販売現場でもよく聞く話。
「プリウスは見た目に対し、細かい部分で古さが目立ちます。カローラでは電子式パーキングブレーキなのに、プリウスは足踏み式パーキングブレーキとなっています。9年目のアクアとヤリスでは、ますますアクアの古臭さが際立つでしょう」(事情通)。
事情通は「HEV(ハイブリッド車)専用モデルの役目が終わったのではないか」とも話す。
「日本メーカーは出遅れていますが、世界的にはBEV(純電気自動車)が盛んにリリースされています。BEV先進国ではいよいよその先として、燃料電池車(FCEV)の本格普及をめざす動きも出ています。BEVやFCEVでは、本格普及はまだまだこれからなので、近未来的なフォルムを持ったりした専用車というのは必要かもしれないですが、世界初の量産ハイブリッドとして初代プリウスがデビューしてから、すでに20年以上が経っています。日本国内で日本メーカーがラインアップするモデルのなかでも、ガソリンエンジン車とともに、HEV仕様をラインアップするモデルがトヨタ車以外でも珍しくなくなっております。そのような環境下ではHEV専用モデルの役目は終わったという声はよく聞きます」(事情通)。
プリウスはともかく、9年目をむかえたアクアには、いまだにはっきりしたモデルチェンジ情報が存在しない。プリウスは3代目まではグローバルモデルとして活躍していたが、現行4代目は日本市場以外では、ほぼ北米のみで販売されているような、ドメスティックモデルといっていい状況になっている。置かれている状況は微妙に異なる2車だが、存在意義が薄れてきていることは間違いないと言えるのではなかろうか。
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