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トヨタ「86」&スバル「BRZ」の新型登場間近! トヨタとスバルが作った「もっといいクルマ」はどう進化?

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トヨタ「86」&スバル「BRZ」の新型登場間近! トヨタとスバルが作った「もっといいクルマ」はどう進化?

■トヨタとスバルの新型FRスポーツカーが登場間近!

 トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカー、トヨタ「86」とスバル「BRZ」がフルモデルチェンジし、2代目となる新型モデルが2021年夏以降にデビューします。

【画像】よく見ると全然違う! トヨタ新型86とスバル新型BRZを見比べる(43枚)

 初代モデルが2012年に登場した86とBRZですが、今回9年ぶりの全面刷新となりました。

 新型モデルでもトヨタとスバルが一丸となって開発をおこない、車両企画とデザインについてはトヨタのスポーツ部門であるTOYOTA GAZOO Racing、開発設計・評価はスバルが担当。

 なお86は、新型モデルでは「GR」ブランドのモデルとなり、車名をグローバルで「GR86」に統一します。

 新型GR86・BRZの共同開発の特徴として、クルマのベースを共有しながらも、それぞれの個性を引き出した「異なる走りの味」を持った車両へと進化しました。

 共有するクルマのベースを引き上げるため、新型GR86・BRZは「かっこいいデザイン」「軽量化/低重心/シンメトリカル/前後重量配分/空力改善」「車両剛性アップ」「商品工場のための重量アップと軽量化(現行と同レベルの重量)」「それぞれの個性を引き出した走りの実現」を目指しています。

 デザインにおいては、GR86はFRらしい車両姿勢とワイドなスタンスで低重心とするとともに、フロントフェイスにGRブランド専用の「ファンクショナル マトリックスグリル」を採用。

 新型BRZは、高い走行性能を予感させる、躍動感のあるスポーツカーらしいデザインを採用。より低く、よりワイドに設置されたヘキサンゴングリルが低重心を主張しています。

 従来モデルは「ちょうどいいサイズ感」をキープするため、全長4265mm×全幅1775mmはかわらず、全高は1315mm(現行比-10mm)としてFRパッケージをより進化。また、ドライバーの着座位置を392mmと5mm下げ、低重心化を図りました。

 ボディカラーは、新色として「スパークレッド(GR86)/イグニッションレッド(BRZ)」と「サファイヤブルーパール」の2色を設定。

 ほかにも共通のボディカラーとして、「クリスタルホワイトパール」「アイスシルバーメタリック」「マグネタイトグレーメタリック」が用意されました。

 また、専用色として、新型GR86には「ブライトブルー」、新型BRZには「WRブルーパール」が設定され、両車ともに全7色が展開されます。いずれもスポーツカーをカッコ良く見せるボディカラーを採用したといいます。

 内装は、シンプルな水平基調のインパネや低く設置したメーターバイザーにより広い視界を確保。スイッチ類などの操作系を適切に配置することで、運転に集中することができる空間を実現。

 さらに、メーターはスバルの水平対向エンジンをモチーフとした7インチTFTディスプレイを採用。

 デジタルメーターに表示されるオープニングアニメーションは、新型GR86と新型BRZで異なる演出が施されるとともに、通常モードとスポーツ走行向けのトラックモードのふたつの表示が用意されました。

 ユーティリティの面では、後席を前に倒すとタイヤ4本や工具などを積めるなど、従来モデルにも備わっていた高い利便性を継承しています。

 スポーツカーとしての進化という点では、エンジン性能の向上のため排気量を400cc上げ、スバルの2.4リッター水平対向4気筒エンジン(FA24型)とトヨタの直噴技術「D-4S」組合せ、出力を約28馬力、トルクを約38Nm向上させた235馬力/250Nm(開発目標値)を発揮。

 リニアで高回転まで伸びのあるエンジンフィーリングを楽しめるとともに、0-100km/h加速は、従来モデルが7.5秒だったところ、6.3秒に短縮しました。

 また、ワクワク感を高めるエンジン音には、「アクティブサウンドコントロール(ASC)」を全車に採用。

 従来モデルには吸気を利用した「サウンドクリエーター」が付いていましたが、ASCでは音を演出として積極的に出し、よりエンジンを回したくなる気持ちの良いサウンドを実現しました。

■新型GR86と新型BRZの違いとは?

 車体骨格の全体は、従来モデルのFR専用プラットフォームに「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」の要素を取り込み、インナーボディコン化を実施。軽量化と剛性アップを実現しています。

 軽量化の面では、フロントフェンダー、フロントハイジング、ルーフパネルのアルミ化、フロントスタビライザー中空化、マフラー、フロントシート、プロペラシャフトの軽量化をおこなうなどにより、新型の車両重量は従来モデルとほぼ同じ1270kgとなっています。

 また空力性能も重視し、エアダクト部に空力効果のあるテクスチャーを採用したり、フロントフェンダー後部にエアアウトレットを設けることで、操縦安定性や直進性、低燃費性能を高め、剛性効果と相まってスポーツカーとしての高い性能を確保しました。

 新型はパワーをウリにするモデルではないといいますが、スポーツカーとして動力性能は欠かせない部分です。

 新たな価値の創出では、スポーツカーでも安心・安全なカーライフを実現するため、AT車に「アイサイト」を採用。また、万が一に備えて高い安全性を提供すべく、軽量化を図りながらもボディ剛性を向上させることで、衝突安全性能を高めました。

 今回の新型モデルの全面刷新に当たり、一般道のみならず、ドイツのニュルブルクリンクサーキットや北海道での雪上試験など、トヨタとスバルが両社で乗り合わせて、世界を走り込みながら開発をおこなったといいます。

 スバルの商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー・井上正彦氏は、新型GR86と新型BRZの開発について次のようにいいます。

「『もっといいクルマ作り』を両社のキーワードとして掲げて新型GR86と新型BRZを開発しました。トヨタとスバルで胸襟を開き、技術を結集していいスポーツカー、いいクルマを作ってお客さまに喜んでもらおうと、ほぼ毎日のように議論を重ねて86とBRZをどうやって進化させるかを考えながら進めてきました」

 トヨタとスバルで一緒につくりあげてきた新型GR86と新型BRZですが、基本構造を共有するものの、走りについてはそれぞれの思想が反映されています。

 新型GR86は、レーシングカンパニーであるGRが作る「とんがったスポーツカー」として、ダイレクトな走りや高揚感・ワクワク感、限界領域でもコントロール性能にこだわったクルマ作りを目指しています。そのため車名を従来型の86からGR86へと変更したといいます。

 一方の新型BRZは「究極のピュアスポーツカー」をコンセプトに、高い安定性やリニアで気持ちいい走り、扱いやすい大人のスポーツカーを目指しました。

 そのため、レスポンス重視の新型GR86とリニアリティ重視の新型BRZという、それぞれ走りの味付けが異なります。

 とくに6速MT車では、新型GR86はパワー感やダイレクト感を感じられる特性、新型BRZは気持ちよく反応しつつ、ショックを出さないようなエンジン制御となっています。

 また、アクセル開度に対するエンジントルク割り付けは、新型GR86はパワー感重視、新型BRZはコントロール性を重視する仕様としました。

 足回りのセッティングも異なり、新型GR86はリアが硬め、新型BRZはバランス重視と、それぞれが目指す走りの実現が図られています。

※ ※ ※

 正式な発売日などは明らかになっていないものの、新型BRZは2021年夏頃、新型GR86は同年秋頃の発売を予定しているとされています。

 価格についてもこれから発表されるものと思われますが、スバルの井上氏は「従来モデルと価格はほぼ変わらない」とコメントしており、300万円前後からになることが予想されます。

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