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昔はフィルムを貼ったけどいまはガラス自体が色つき! イマドキ当たり前装備の「プライバシーガラス」を広めたのは初代オデッセイの功績だった

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昔はフィルムを貼ったけどいまはガラス自体が色つき! イマドキ当たり前装備の「プライバシーガラス」を広めたのは初代オデッセイの功績だった

 この記事をまとめると

■プライバシーガラスはいまのクルマの多くに採用されている

家族のブーイングをかわすには装備がキモ! スポーツモデルがほしいなら選ぶべきオプション7つ

■初代オデッセイに採用されたプライバシーガラスは革命的だった

■グレードによってはいまでもプライバシーガラス未採用のクルマもある

 プライバシーガラスはいつ普及した?

 いまではほとんどのクルマのリヤサイド、リヤウインドウに装着されているプライバシーガラス。ダークガラスによって近赤外線や紫外線などを反射し、日光、紫外線による車内温度の上昇も抑制することができ、エアコンの冷却効率をアップするすると同時に、クルマを精悍に見せ、プライバシーを守る効果もあることはご存じだろう。

 そんなプライバシーガラスの前身が、自動車用ガラスフィルム(カーフィルム)だった。1980年代から1990年代のドレスアップブームもあって、クルマのカスタムの震源地といえるアメリカからカーフィルムが上陸。大手カー用品店で取り扱いが始まり、カーフィルム専門店も続々と登場したのである。当時、カー用品店の天井にあったロール状のカーフィルムを見かけた昭和のクルマ好きも多いはずだ。

 しかし、あるきっかけから、大流行していたカーフィルムの需要、施工が急降下していくことになる。カーフィルムの施工業者としては大事件である。

 そのきっかけとは、1994年10月に登場した日本のファミリーカー、多人数乗車の概念を変えたホンダのクリエイティブムーバー第1弾、1994-1995日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞受賞の初代ホンダ・オデッセイであった。強い日差しでも熱線吸収効果が高く、紫外線カットにも有効なグリーンガラスを採用するとともに、最上級のLタイプ(B/S/Lの3グレード展開)には、熱線吸収効果がさらに高いガラスをフロントウインドウ、フロントドア、テールゲートに採用し、それ以外のウインドウにはプライバシー保護にも役立つ濃色ガラス=プライバシーガラスを採用したのである。

 プライバシーガラスは当時、2/3列目席乗員に好評だったようで、初代オデッセイの1996年9月のマイナーチェンジでは、Sグレードをベースにプライバシーガラス、オートエアコン、ルーフレール、1列目席のアームレストを追加したMグレードが仲間入り。プライバシーガラスがいかにユーザーの希望に沿った装備であったかがわかる。

 もちろん、ほかのクルマにもプライバシーガラスは続々と採用され始めたのだが、その先鞭をつけたホンダ・オデッセイを例に挙げれば、1999年登場の2代目オデッセイでは採用を拡大。筆者の愛車でもあった2代目オデッセイ(2002年型V6アブソルート)にもプライバシーガラスは当たり前のように装着されていたのである。

 プライバシーガラス非採用のクルマもまだまだある

 つまり、1990年代中ごろからは、法規的に装着可能なリヤサイド、リヤウインドウのダークガラス=プライバシーガラスの標準装着率が高まり、もはやガラスフィルム、カーフィルムをわざわざ後から貼る必要はなくなったというわけだ(さらに濃いフィルムを貼りたい人は別にして)。

 結果、カーフィルムの需要は一気に急降下したのである。もちろん、いまでもベースグレード(廉価グレード)のみ、プライバシーガラス未装着のクルマもあり、カーフィルムの需要は減ったとはいえ、皆無ではないともいえる。

 ちなみに、3~4代目プリウスの後ろを走っていて気付くのは、中上級グレードなら特徴的だったハイデッキなリヤセクションの薄型ウインドウやリヤウインドウが黒くダークなプライバシーガラスで車内は見えず、プライバシーガラス不採用のベースグレードは車内丸見え……といった点でグレードを識別できたりしたのである。

 いずれにしても、屋外駐車では車内がオーブン状態になる2024年夏の酷暑を経験していれば、日光、紫外線による車内温度の上昇を抑制することができるプライバシーガラスは、もはや必須の装備といえそうだ(それだけで車内温度の上昇は防げず、フロントウインドウ用のシェードなどが不可欠だが)。

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