現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【最新モデル試乗】史上最大のMINI! 新型カントリーマンのオールラウンド性能

ここから本文です

【最新モデル試乗】史上最大のMINI! 新型カントリーマンのオールラウンド性能

掲載 3
【最新モデル試乗】史上最大のMINI! 新型カントリーマンのオールラウンド性能

キャッチコピーは「大きなコンパクトSUV」、存在感抜群

 新型MINIカントリーマンは従来のクロスオーバーの後継車。新型はモデルチェンジを機に世界統一名称に変更された。オフィシャルサイトでも「大きなコンパクトSUV」と表現するなど、MINIの一員ながら、大きいことを積極的にアピールしている。実車と対面すると、大きさに驚く。

【最新モデル詳報】ボクたちに愛すべき相棒、MINIが新世代に移行。クーパー/カントリーマンのワクワク、ドキドキ時間

 ボディサイズは4445×1845×1660mm。従来型クロスオーバーに対して130mm長く、25mm幅広く、65mmも高い。人気ミドルクラスSUV、マツダCX-5(4575×1845×1690mm)と並べても、ちょっと短い程度で、サイズ感としては同じ。試乗したのはガソリンの高性能版のS ALL4だ。

 内外装はMINIの特徴的な要素を踏襲しながら、新世代の代表として雰囲気をガラリと変えた。最新流行のフラットデザインを意識したスタイリングは、大柄になった車体によく似合っている。

 インテリアは極めてシンプル。デジタル化しながらも温かみを感じる空間だ。ドライバー正面にメーターパネルはなく、ヘッドアップディスプレイとタッチ機能を備えた大きな円形の有機ELセンターディスプレイに情報を表示。ARカーナビをはじめ空調やメディア、電話、各種設定もセンターディスプレイでスマートフォンのように直感的に操作できる。

 これまでセンターコンソールにあった、ギアセレクター、パーキングブレーキは、センターディスプレイ下側のトグルスイッチで操作する。おかげでセンター周辺はスッキリとした。

 最新MINIは、パッセンジャーをもてなす機能が素晴らしい。乗員を囲むように配された無数の小さな楕円の色や模様を変化させる光のグラフィックとアンビエント・イルミネーションに加えて、「MINI エクスペリエンス・モード」の斬新な表現が楽しめる。一部モードは、新たに作られた「MINI ドライビング・サウンド」とも連携、ライブ感を一段と盛り上げる。

 エクスペリエンスの選択肢は7種類。呼称はノーマル/スポーツ/エコなどではない。コア/グリーン/ビビッド/タイムレス/パーソナル/バランス/トレイル/ゴーカートとユニークな点はMINIらしい。

 車内はとにかく広い。これまでのクロスオーバーは、MINIとしては余裕があったが、さほどルーミーとはいえなかった。まるでMINIとしての一線を超えないことを意識しているように見受けられた。だがカントリーマンは一気に突き抜けた。

 前席は頭上も足元も広々としていて、大柄な人でも狭いと感じさせない。シートのデザインも凝っていて、MINIながらマッサージ機能まで付いている。
 後席は、センタートンネルはやや高いが、成人男性2名がくつろいで座れる広さが確保されている。ヒール段差も十分な高さがあり、3分割のリクライニングだけでなく2分割で前後スライドもできる。インナードアハンドルや後席用の空調の吹き出しが縦長デザインというのも目を引く。

 荷室も広い。リアシートを最後端までスライドさせても十分すぎるほどで、フロアボード下にも大きなスペースがある。シートを前倒しすると、ほぼフラットなフリースペースが出現。最大容量は1530リッターまで拡大する。テールゲートはもちろん電動である。

走りはMINIらしく俊敏で意のまま。引き締まった足回りは快適性にも優れる

 走りはなかなか印象的だ。パワートレーンは2リッター直4ガソリンターボ(204ps/300Nm)と7速DCTの組み合わせ。DCTは発進やシフトチェンジもスムーズで気を使う必要はない。6500rpmからレッド表示のエンジンは、1640kgに達する車体をものともしない。全域で力強く、加速は俊敏である。個人的には、パドルシフトがなくセレクターもマニュアルシフトができない点は少々惜しいと感じた。

 ただし、ゴーカートモードを選択すると積極的にシフトダウンして次の加速に備え、アクセルレスポンスも向上する。実際上は不要ということだろうか。ゴーカートモードでは、もともと俊敏なハンドリングが、さらにクイックになるのも楽しい。

 大きくなっても従来以上に意のままの走りを楽しめるのが、カントリーマンの個性。ドライバーを高揚させる術を心得ている。

 ステアリングホイールも個性的だ。まるで脱着できそうな立体的なデザインで、最初に目にしたときやけにグリップが太いように見えた。運転中も太さを実感する。しかも3本スポークかと思いきや、下側はストラップだった。MINIは新しいことにチャレンジしている。

 足回りは引き締まった印象。これだけ俊敏でロールも抑えられているのだから、ときに硬さを感じるシチュエーションもなくはない。だが以前のクロスオーバーの突っ張った印象はない。重心高が高まりバネ下も軽くはないはずなのに、操縦性と快適性のバランスが巧みだ。すっかり洗練され、成熟度が増した印象を受けた。

 今回は舗装路のみだったが、ALL4システムはオフロード走行を想定して設計されているという。また新型はACCにMINI初となるハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能が搭載された。

 MINIは「意味」ではなく「ブランド」である。もはやサイズをとやかくいうのは野暮というものだ。確かに、MINIが大きくなって何が悪い? カントリーマンはすべてが高い次元でバランスした、ワールドサイズのクロスオーバーである。

MINIカントリーマン主要諸元

グレード=カントリーマンSオール4
価格=7DCT 566万円
全長×全幅×全高=4445×1845×1660mm
ホイールベース=2690mm
最低地上高=202mm
車重=1640kg
エンジン=1998cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=150kW(204ps)/5000rpm
最大トルク=300Nm/1450~4500rpm
WLTCモード燃費=14.1km/リッター(燃料タンク容量54リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路=9.1/13.5/15.8km/リッター)
トランク容量=505(1530)リッター
サスペンション=前ストラット/後マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/55R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m

こんな記事も読まれています

やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
やっぱたまらんなV型エンジン!! [スカイラインNISMO]とレクサス[IS500]の[パンチ力]にひれ伏した件
ベストカーWeb
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
エバンスとの実質的な一騎打ちもタナクはトップ譲らず。ヌービルは7番手に挽回【ラリージャパン デイ3】
AUTOSPORT web
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど
AUTOCAR JAPAN
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
WRCラリージャパンSS12恵那での車両進入事案について実行委員会が声明。被害届を提出へ
AUTOSPORT web
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
2024年も記録保持中!? カローラ ロードスター…… ギネスブックに登録された「日本のクルマの世界一」【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
80年代バブル期に日本で人気だったMG「ミジェット」に試乗! 英国ライトウェイトスポーツの代表格はいまもビギナーにオススメです【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP予選
AUTOSPORT web
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
角田裕毅が予選7番手「大満足。アップグレードへの理解が改善につながった」努力が報われたとチームも喜ぶ/F1第22戦
AUTOSPORT web
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
勝田貴元、木にスピンヒットも間一髪「メンタル的に難しい一日。明日はタイトル獲得を最優先」/ラリージャパン デイ3
AUTOSPORT web
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
クラッシュで50Gを超える衝撃を受けたコラピント。決勝レースの出場可否は再検査後に判断へ/F1第22戦
AUTOSPORT web
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
胸を打つ「上質な走り」 アウディQ6 e-トロン・クワトロへ試乗 優秀なシャシーを味わえる388ps!
AUTOCAR JAPAN
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
オーテック&ニスモ車が大集合!「AOG湘南里帰りミーティング2024」で見た「超レア車5台」と「中古車で狙いたいクルマ5台」を紹介します
Auto Messe Web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 後編
AUTOCAR JAPAN
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
ラリージャパン3日目、SS12がキャンセル…一般車両が検問を突破しコース内へ進入、実行委員会は理解呼びかけると共に被害届を提出予定
レスポンス
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
なぜ潰れた? 名車と振り返る「消滅した自動車メーカー」 32選 前編
AUTOCAR JAPAN
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
NASCARの2024シーズン終了! 日本からスポット参戦した「Hattori Racing Enterprises」の今季の結果は…?
Auto Messe Web

みんなのコメント

3件
  • K.777-300
    史上最大のミニ
    もうタイトルからバカにしてる。
  • ゲレンデG
    大きなコンパクト…なんじゃそれ?この時点でこの車の購入する方々を小馬鹿にしている会社
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

178.9209.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.0495.0万円

中古車を検索
ミニの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

178.9209.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

79.0495.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村