現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > タイプR「前夜」に走り屋小僧の心を鷲づかみ! 元オーナーが語るEG6シビックの名車っぷり

ここから本文です

タイプR「前夜」に走り屋小僧の心を鷲づかみ! 元オーナーが語るEG6シビックの名車っぷり

掲載 34
タイプR「前夜」に走り屋小僧の心を鷲づかみ! 元オーナーが語るEG6シビックの名車っぷり

ライトウエイトスポーツの代表格「EG6」

 日本のスポーツカーがいわゆる『280psウォーズ』を繰り広げていた昭和の末期から平成の初期、排気量が1600cc前後のライトウエイトと呼ばれるカテゴリーも数多くの名車で彩られていた。

8000rpmまでギンギンに回るテンロクVTEC! F1を制覇したホンダの名機「B16A」を振り返る

 1995年にDC2インテグラ・タイプRが登場し終止符が打たれた感はあるが、それまでの主役として多くの人が名を挙げるであろう車種は、1991~1995年に生産されたEG6シビックのSiRだ。かくいう自分も草レースに出場するためAE86から乗り換え、VTECエンジンをはじめとする圧倒的なパフォーマンスの虜になった。

 数年後に乗り換えたときも迷わずEG6をベース車に選び、ボディにはレーシングカーのようなスポット増しを施し、毎週のようにサーキットを走っていたことを思い出す。愛車を手放して15年が過ぎてしまった現在も、チャンスがあればふたたび乗りたいと感じるほど。そんな元オーナーの目線で、EG6の魅力をあらためて考えてみたい。

B16型エンジンの圧倒的高性能に湧いた

 まずは高性能エンジンの基準というべき1Lあたり100psを超え、170psをマークしたVTEC機構を持つ名機B16Aエンジンだろう。基本設計こそ先代モデルのEF9と変わらないものの、出力は160ps/15.5kg-mから170ps/16kg-mに向上。それが1t程度のボディに載るんだから、ハッキリいって速くないワケがない。

 しかもEF9や後継のEK4にも当てはまることだが、『最終奥義』ともいえるDC2インテグラ・タイプRのB18Cに載せ替えるのも比較的カンタン。レースカー並みに軽量化したボディと200psの組み合わせは、ライトウエイトどころか2000ccクラスのターボ車(純正タービン)とも戦えるほど。

 もっともパワーだけで速く走れるとは限らない。EG6の魅力はハイパワーを効率よく路面へと伝達し、限界が高くコントロールもしやすい足まわりにもある。前後ダブルウィッシュボーンのサスペンションはEF9から引き継がれているが、EG6になってからリヤの仕事量が増え4輪を積極的に使っているように感じた。自分はEF9も所有しサーキットを何度も走らせたが、EG6に比べリヤがインリフトしやすい傾向だと感じた。

 またブレーキもEG6が4輪を沈み込ませる姿勢なのに対し、EF9はフロントの利きに依存する割合が強かったように思う。とはいえ積極的にリヤを動かして走る人はEF9が向いているだろうし、足まわりのセッティングやタイヤの性能が劇的に進化した今となっては、ドライバーが好きな方向に味付けすることができるのかもしれない。

豊富なパーツでチューニングする楽しさがある

 ほかにはチューニングパーツの豊富さも大きな魅力。EG6に限らずシビックはワンメイクレースが全国で盛り上がっており、その『お下がり』を格安で手に入れられる機会も多かった。実際に自分が最初に乗ったシビックは本物のレースカーから、ロールケージや足まわりなどを丸ごと移植した『準N1』マシンだ。レースが盛り上がればストリートも盛り上がるのは必然で、市場に出まわっているチューニングパーツの量および質は、同じライトウエイトのライバル車たちを大きく凌駕していたと思われる。

 検索してみるとEG6のアフターパーツはまだまだ流通しているが、年数が年数だけに廃盤が多く、オーナーを悩ませているのは純正パーツだ。生産が終了して27年なので仕方ないことではあるが、今からEG6で遊ぶなら消耗しやすい純正パーツの確保も課題。現在もサーキットで使っている知人に話を聞いたところ、後継モデルのEK4や4ドアのシビック・フェリオ、さらに北米仕様まで含め互換性のあるパーツを探し、消耗品を中心に純正パーツはストックしているという。

 最後になってしまったがEG6での草レースを楽しめた理由のひとつは、レビン&トレノやミラージュやスターレット(ターボ)といった、各メーカーが戦線に投入した手強いライバルの存在も欠かせない。特性の違いから得意とするコーナーや速いポイントが異なり、それがサーキットでの熾烈なバトルや駆け引きを生んだ。同じ車種だけのワンメイクレースとは別の面白さがあり、クラス最強といわれるシビックに乗るからには勝たなきゃ、という負けず嫌いを刺激するモチベーションもあった。

 EK9シビック・タイプRが登場してからも魅力は色褪せず、国内外を問わず熱烈なファンが多くいる名車EG6。今から乗るにはそれなりの手間と出費を覚悟しなければならないが、最新のクルマでは味わえない魅力が多いのも確かだ。

こんな記事も読まれています

いよいよランクル250の販売がスタート!どんなモデルがライバルになる?
いよいよランクル250の販売がスタート!どんなモデルがライバルになる?
グーネット
プリウスオーナーにおすすめ!鋭角のフロントガラスにフィットする内窓専用ワイパー カーメイト
プリウスオーナーにおすすめ!鋭角のフロントガラスにフィットする内窓専用ワイパー カーメイト
グーネット
ジープ 限定車「コマンダー オーバーランド」発売 ブラウン内装がプレミアムな室内空間を演出
ジープ 限定車「コマンダー オーバーランド」発売 ブラウン内装がプレミアムな室内空間を演出
グーネット
レンジローバーイヴォーク 2025年モデル受注開始!PHEV車を中心に価格を見直し
レンジローバーイヴォーク 2025年モデル受注開始!PHEV車を中心に価格を見直し
グーネット
ベテランだってチト怖い!? 鬼門!! [高速道路の合流]への恐怖心を払拭せよ!
ベテランだってチト怖い!? 鬼門!! [高速道路の合流]への恐怖心を払拭せよ!
ベストカーWeb
昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
昭和世代じゃなくてもグッとくる!?  ちょい[イケてるクルマ]にまつわる言葉8選
ベストカーWeb
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
新型エルグランド大胆妄想!! アルファードに勝つために必要な性能と価格とは?
ベストカーWeb
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
なぜ「SLS AMG」は比類なきスポーツカーだったのか? メルセデス・ベンツとAMGが注いだコスト度外視の革新的技術とは
Auto Messe Web
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
MotoGPスペインGPプラクティス|王者バニャイヤ、レコード更新し初日最速。マルク・マルケス3番手
motorsport.com 日本版
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
トヨタ・ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズが発売。特別仕様車のZX“First Edition”とVX“First Edition”も設定
カー・アンド・ドライバー
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
ボルボ「XC40」仕様変更&プレミアムな装備を採用した特別限定車を発売
グーネット
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
日産 新エネルギー車のコンセプトカー4車種をお披露目 北京モーターショー【動画あり】
グーネット
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
ホンダ 新EVシリーズ第2弾 新型「e:NP2」「e:NS2」発表 北京モーターショー
グーネット
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
エンジン版と共有部品ナシ! ポルシェ・マカン・エレクトリックへ試乗 ちゃんと「らしい」 航続500km以上
AUTOCAR JAPAN
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
3時間で争われるスーパーGT第2戦富士の持ち込みタイヤ数と義務ピット回数が発表。モラルハザードは1名が適用
AUTOSPORT web
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
F1、2025年に向けてポイントシステム変更を検討。12位まで対象を拡大か
AUTOSPORT web
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
「30万円」の大幅値下げ!? 鮮烈レッドの「新型セダン」発表! 爆速の「超高性能モデル」も新設定! 今あえて「値上げラッシュ」に逆行した理由とは
くるまのニュース
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
急拡大! BYDの高級車ブランド「方程豹」 無骨SUV&華麗スポーツカー発表
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

34件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村