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1972年の「911タルガ」をポルシェが本気レストア! 新車の限定モデルも登場! ポルシェデザイン50周年をつなぐ「今」と「昔」

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1972年の「911タルガ」をポルシェが本気レストア! 新車の限定モデルも登場! ポルシェデザイン50周年をつなぐ「今」と「昔」

最新ポルシェ911タルガの世界750台限定車が登場

 先日、全世界750台限定で発売された「ポルシェ911エディション50Yポルシェデザイン」。「991」型の「タルガ4GTS」をベースに、プレーンなブラックボディと鈍く光るクロームを使い、さらに「クロノパッケージ」が標準装備され、日本でも1月19日から予約受注がスタート。価格は2505万円と発表されている。

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ポルシェデザインの創立50周年を記念するクルマと腕時計

 ところがなんと、見慣れたはずのダッシュボード・クロックをよく見ると、時分表示とセコンド表示の大小が逆転している。フル文字盤が時分表示で、6時位置にスモールセコンドという、あえて古典的な3針クロックになっているのだ。しかもセコンド針はいつもの朱色がかった赤ではなく、ポルシェデザインの、あの飽和気味の鮮やかレッドではないか!

 ちなみにポルシェデザインからは同時に、「クロノグラフ1‐1972リミテッド・エディション」という最初期のクロノグラフの復刻モデルが、なぜかクルマより少ない限定500本で用意されている。あえて「クロノグラフかぶり」させないで、前者の据え付けの方をクラシックにふった大人仕様なのだ。時計の方は40.8mm径チタンケースで、ムーブメントはCOSC認定、日本円で96万5000円となっている。

 いずれもポルシェデザインの創立50周年を記念する特別仕様というわけだが、その創立者フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ博士はフェリー・ポルシェの長男。ウルムのデザイン学校で学んだあと、「901」発表前夜の時代にポルシェAGのボディワーク部門に在籍していた。独立以前は最初期のデザイン部門ヘッドとして、クロームの輝きからマットブラック基調へと、「911」がナロー時代のクラシックなスポーツカーから、1970年代半ば以降にアイコニックな存在に変化していく舵取りを果たした功績は大きい。だからこその50周年オマージュなのだ。

ポルシェ・クラシックが50年前の911タルガを本気レストア

 クルマも時計もオールニューが揃う以上、50周年記念の画竜点睛はやはりヒストリック・ピース。ポルシェ・クラシックからも同時に、F.A.ポルシェ博士へのオマージュとして1972年式911S 2.4タルガのレストアが実行された。

 ポルシェデザインとポルシェ・クラシックのスタッフが綿密に打ち合わせた方向性は、2022年式「991」の50周年アニバーサリー・モデルと限りなく揃えるというものだ。外装色はソリッドカラーのブラックに、内装はブラックレザー&チェッカー柄スポーツテックス・ファブリックのコンビシートという、モノトーンのコーディネイト。タルガの特徴であるステンレスのBピラーはブラシ加工で光沢を抑えた仕上げで、マットブラックのTARGAロゴを引き立てつつ、またドアサイド下端のPORSCHE DESIGNレタリングも、同じプラチナのサテン仕上げとなる。

 アノダイズドでリム奧をブラックとしたフックスのホイールに至るまで、全体的に抑えに抑えたミニマルなモノトーンとなっており、ホイールセンターのロゴに含まれる赤が、結果として逆に効いてくる、そんな外観だ。実際、内装の伝統の5連メーターの針も、どことなく赤味が強めに見えないだろうか。

当時のディテールを忠実に再現しながらもモダンな佇まい

 新車のディテールをクラシックに再現しているとはいえ、いわゆるレスト・モッドというより、過去に忠実なクラシックであるにも関わらず、時間が止まったようなモダン効果、それこそがポルシェデザイン的といえる。直近のオークションでは16万ユーロ(約2100万円)前後と、ナローのタルガの相場も多少は落ち着いてきたようだが、フルレストアとなれば、もう一台分の予算を見ておいた方が賢明だろう。それでも真似したくなるような、まさしくデザイン・コンシャスな新旧ポルシェ×3ピースの競演だった。

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