ミラノ、2024年4月10日
ピレリPゼロRとPゼロ・トロフェオRS が、ポルシェ・タイカンのスタイルチェンジにあたり承認タイヤとして選ばれ、このシリーズの最もスポーティなバージョンであるタイカン・ターボGTで利用可能な唯一のタイヤとなると同社は発表した。
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PゼロRはスーパーカーの日常走行向けに設計されており、Pゼロ・トロフェオRSは公道走行可能なセミスリックタイヤだという。
どちらのタイヤも今年初めに発売となり、この度、ポルシェ社と協力して車両のスポーツ性と効率性を高めるために特別にチューニングされた。
どちらのタイヤも電気自動車の特性に適した技術ソリューションの搭載を示すため、サイドウォールにElectマークが刻印されており、Electテクノロジーは、2019年に初代タイカンでデビューし、その後他のモデルにも広がった。
現在、ポルシェのラインナップには、マカンなどのさまざまなモデルでのポルシェ電動化に対応するように設計された Electテクノロジーを備えた30以上のピレリ技術承認タイヤが純正装着されている。
PゼロRによるドライビングプレジャーと効率性
ポルシェ・タイカンのダイナミックな品質とドライビングプレジャーを向上させるように設計されたこのモデル用に承認されたPゼロRタイヤは、日常的な走行に特化していると同時に、よりスポーティな外出にも適している。
この目標は、最も高性能なモデルのタイヤサプライヤーとしてのピレリの経験と、快適性やバッテリーの航続距離など、以前の車両モデルと比較して改良された側面を強調するのに役立つElectテクノロジーパッケージの開発により達成された。
2枚に重ねたカーカスにより、タイヤ構造は非常に剛性が高く、空力による荷重とバッテリーの存在によって特にリアにかかる重量を支えることが可能となったと同社は説明する。
これにより、高速走行時でも車が安定し、電気モーター特有の急加速に対処するために、強化構造に加えて、ピレリの特許取得済みの樹脂ブレンド技術により可能になったマルチコンパウンドトレッドも効果的に機能するという。
コンパウンド内の素材が相乗効果を発揮し、幅広い温度や路面でグリップ力を発揮して、濡れた路面でも高いパフォーマンスを提供。加えてトレッドパターンは騒音を最小限に抑えるように設計されており、転がり抵抗を低減するコンパウンドとトレッドパターンの組み合わせによってポルシェが要求する効率性を実現した。
Pゼロ・トロフェオRS、ニュルブルクリンク生まれのサーキット指向バリアント
サーキット向けでありながらも安全に公道走行が可能なPゼロ・トロフェオRSは、ピレリが新型タイカンに供給した最もスポーティなバージョンだ。
実際、これはピレリのストリートタイヤシリーズの中でもトップの高性能タイヤであり、ラリー用タイヤから派生した特別に設計されたコンパウンドで作られたセミスリックタイヤとなる。
新型ポルシェ・タイカン用に特別に開発されたPゼロ・トロフェオRSにより、この車はサーキット走行で最大限のパフォーマンスを発揮することが期待でき、ドライ路面での高いパフォーマンス、コーナリンググリップ、そして長期にわたって高い性能を発揮しつづけることが可能になった。
ピレリとポルシェはタイヤの共同開発に大きな力を注ぎ、ポルシェのドライビング・ダイナミクス・エンジニアと開発ドライバーのラース・カーンとともにテストを行うことが、EVスポーツカーが300km/hを超える速度で走行するニュルブルクリンクで、特にタイカン・ターボGTの目的に適合した優れたドライビングの挙動と最高のパフォーマンスを達成するための鍵となったという。
高速走行時でもタイヤの接地面を最適化するために、一連の構造ソリューションが採用され、専用コンパウンドがグリップと安定性を提供し、トレッドの外側ショルダーに強力な横Gがかかる状況でもサポートを提供出来るよう溝の数が少なくされている。
パターンは、接地面全体に沿って迅速かつ均一に熱が伝わるように設計され、そのため最も要求の厳しいサーキット走行でも、このタイヤはタイヤウォーマーを必要としないという。
開発プロセスをより迅速かつ効率的にするため、ピレリのバーチャルジオメトリー開発システムは、非常に多くのプロファイルとトレッドモデルをデジタル環境で比較し、タイヤの特性と挙動を詳細に定義する。
ポルシェ・タイカンのために開発されたPゼロRとPゼロ・トロフェオRSのサイズは、どちらも265/35ZR21と305/30ZR21だ。ポルシェ・タイカン用のピレリのタイヤレンジを完成させるため、ピレリは長年にわたり、19~21インチのPゼロ/P7オールシーズン/P7ブルー/Pゼロ・ウィンターを開発してきたと締めくくった。
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